【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?

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第11回 春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?

もうすっかり桜の季節ですね。
新学年になると、どっさり受け取る教科書の山――。皆さんは子どものころ、どんな想いで受け取られたでしょうか? ヤスコには、勉強ができる子とできない子の気持ち、両方わかりますよ。なぜなら、中学までは学年トップの優等生、高校では学年ワースト3というプロ級の(!?)落ちこぼれだったからです。

勉強が「できる子」と「苦手な子」の気持ちは、まさに180度違います。優等生時代に教科書が支給されたときは、「うれしい!」とその日のうちに1冊すべて読了していましたが、おバカ女子高生時代になると「開くのもウザい、マジで捨てたい……」という気持ちしかありませんでした(笑) まさに教科書アレルギーです。

でも、今になって思うんです。教科書の中に、「これ、知ってる!」と親しみを感じるものが点在していれば、もうちょっと違ったんじゃないかと。例えば数学なら「この原理は、実は3Dアニメの仕組みに利用されている」など、本人の「ワクワクの窓」とつながっていれば、少なくとも“わかりたいと思う気持ち”だけは持ち続けられたのではないでしょうか?

じゃあ、どうすればよいのでしょう? 教科書を身近なものに感じてもらう仕掛け、ちょっと考えてみましたよ。これはある意味、親だからこそ渡してあげられる子どもたちへのギフトかもしません。

■教科書の単元にピッタリな“お出かけスポット”へGO

ヤスコが提案したいのは、「教科書の単元にピッタリの“お出かけスポット”に行ってみる」ということです。次の学年の教科書をリサーチして、授業に関連する博物館やスポットに子どもと出かけてみてはいかがでしょうか? 春のレジャーも兼ねられますよ。

例えば、小5で「電流」を習うなら、電気を自分で作る体験コーナーやサイエンスショーもある「東芝未来科学館」(神奈川県川崎市)が面白そうです。ショッピングモール「ラゾーナ川崎」に併設されているので、家族の用事も済ませられて一石二鳥! 
中学生にも向いていそうなのが、お台場にある「RiSuPia(リスーピア)」。なんと遊びながらにして「理数の原理・法則」がわかるという夢のような科学館だとか。素数以外の数字を打ち返していくという対戦型の「素数ホッケー」なんて、ヤスコもやってみたい! しかもパナソニックセンター東京の中にあるので、最新の家電やカメラなどの体験もできます。

科学館には、身体をつかう体感型のものが多いので、「勉強」への抵抗がなく入っていけそうですね。

■国語なら「キャラ立ち文豪」を発掘!

また国語なら、作家のキャラクターが感じられる資料館など実際に訪れてみるのもおススメです。くだけて言えば「キャラ立ちしている芸人」を探す感覚ですかね。

例えば、学校図書という出版社の教科書(中1)には、森鴎外の『木精(こだま)』という短編小説が出てきます。これは、フランツという少年が成長してしまったことで、幼いころは聞こえていた木精(こだま)が聞こえなくなってしまう……という、ちょっと寂しいお話。ジブリの名作『魔女の宅急便』で、相棒の猫・ジジの言葉がわからなくなってしまった魔女見習い少女・キキのように、オトナになることのほろ苦さを描いた作品なんですね。

そんな作品を生み出した森鴎外の記念館も、東京都の文京区に。鴎外の文体からは「お堅い人」のイメージがありますが、館蔵品をのぞいてみると……。鴎外さんがお皿に描いたフクロウの絵がけっこうかわいい! 表参道のカフェに置いてあってもおかしくないレベル。イラストのセンスもあったんですね。なのに、自分が亡くなったときにはデスマスクもつくっていたりして、意外性の連続。鴎外さんって、意外とキャラが濃かったのかもしれません。

これはなかなか楽しい作業ですな。現在、何か趣味がほしいという方は、いっそのこと子どもたちの教科書をネタにして、一緒に学びなおすのもアリですよ。教科書ってまさに「世の中のモト」なので、雑談のネタにも使えます。初対面の方やお得意先との会話で場もほぐれますし、「オトナとしての品格」もアップするかも!

次の学年で使う教科書の単元は、インターネットでも調べられます。とは言え、忙しい毎日の中で教科書をひとつひとつ調べるのは大変ですよね。そんなときは――、はい! 我が家の家庭教師Sくんの出番です。Sくんならきっと、何かいいヒントをくれるはず。実は最近彼女ができたみたいで、近場のお出かけスポットを片っぱしから散策しているみたいなんですよ。はぁ~、若者にも春が来た……かぁ。
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