【第33回】男の子もスカートが履ける! ジェンダーレスな制服が千葉県の中学校で誕生
こんにちは! 今日はプンプン怒って血圧上昇中のヤスコです。
皆さんは聞きましたか? 銀座の公立小学校で、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」の制服が決まったというニュース。帽子やバッグを含めると、一式8万円以上もするそうです。
公立なのにけしからん!
家計の負担も考えてよっ。
そんな声も聞こえてきそうですが……、しかーし、ヤスコが怒っているのはソコじゃないんです。どうにかならないかなぁと思うのは、新聞やテレビ、ネットで批判しすぎ=「叩きすぎ」という点。相撲でも、四国の獣医学部でも、寄ってたかって叩く様子に、「モグラ叩きかい!」と突っ込みたくなるほど。もっと広まるべき「良いニュース」ってたくさんあるんですけどねぇ。
今ヤスコがもっとも注目している「制服」のニュース、紹介させてくださいね。
■新設中学校が取り入れた、画期的な「選べる」システム
「女の子だけど恋愛対象も女の子」「自分の身体の性別に違和感を持っている(身体は男子だけど心は女子)」など、性的マイノリティー(少数派)とされる「LGBT」。最近ではだんだん世の中の理解も進んできましたが、ついに、学校制服の世界にも変革が起きようとしています。
今年4月に開校する千葉県柏市の中学校「柏市立柏の葉中学校」では、そんなLGBTの子たちに配慮した制服を採用することになりました(読売新聞 2018年2月6日)。つまり、男の子でもスカートが履けるし、女の子でもスラックスが履けるということ。リボンorネクタイ、どちらも選べるというまさに「ジェンダーレスな制服」なのです。
制服をつくるにあたっては、保護者や入学を予定している生徒をはじめ、地域に住む人の代表や小学校の校長先生、市教育委員会の職員さんたちが総出で検討委員会を作って協議したそうです。新聞には書かれていませんでしたが、きっと色々な課題を一緒に解決されてきたんでしょうね。
さて、気になる制服のデザインですが、ベースになるのは、三つボタンの濃紺色ブレザー、そしてグレーにチェック柄のスラックス&スカートという組み合わせ。ここにリボンとネクタイという選択肢が加わります。うーん、ヤスコはどれにしよう。誰でも組み合わせを考えるというのは、ちょっと楽しいですね。
コーディネートの写真を見ましたが、例えば、スラックス+ブレザーの組み合わせに、スカーフ素材のふわっとしたリボンを合わせると……マニッシュでカッコイイ。ブレザーが2万円前後、スラックスとスカートが1万2000円前後の予定だそうです。
■全国のLGBTの生徒たちへの応援メッセージにもなる
たかが制服、されど制服。この柏市の中学校がはじめたことは、とても大きな意味を持っています。
その理由はこうです。実は高校でも、昨年度から教科書に「LGBT」という言葉が登場していました。でも、いくら口先で「性別選択の自由」をうたっても、肝心の学校の制度が昔のままだったら説得力がないですよね。だから、「選べる制服」という形で具現化した柏の葉中学校の一件は、生徒や保護者に「本気度」を示すよい機会に思えるのです。ちょっと大げさに言うと、「世の中が変わっていく感じ」でしょうか。
全国の悩める子たちも、このニュースを知ることで、将来に希望が持てるかもしれません。また、LGBTでない子どもたちにも「性の不一致を認め、一緒に尊重し合える」基盤がつくられるのではないかと思います。
ヤスコの知り合いのお父さんは、成人した息子さんに「女の子になりたい」と告白されました。息子さんは発達障害を持っているため、「公衆トイレは男女どちらを使うか」など日常的な課題は、父子二人三脚で決めていっているそうです。
近い将来、トイレやプール、銭湯などに関しても、新しい波がやってくるでしょう。
モグラにもいろいろなモグラがいます。モグラの顔も見ずに、やみくもに叩くのではなく、「ここぞ!」という場所に出てきたモグラを見つけて、大切に育てていきたいものですね。
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