【第52回】どんな子でも勉強の習慣が身につく「目標のダウンサイジング」って?
2019年、あけましておめでとうございます!
今年も「わかりヤスい」「毎日の暮らしにとりいれヤスい」を目標に、みなさんに教育や勉強関係のお役立ち情報をお届けしたいと思っているヤスコです。亥年だけに猪突猛進!気持ちをあらたに、よろしくお願いいたします!
さてさて、
「一年の計は元旦にあり」なんてことわざがありますが、みなさん、今年は何か目標を立てましたか? もしかしたら、目標までキッチリしたものではなくても、「今年こそは〇〇できたらいいなぁ」という願望に近いものはお持ちかもしれませんね。
きっと、お子さんにもそういった想いはあるはず。
「今年こそはちゃんと毎日宿題をやりたい」
「今年こそは予習をやって、授業中に困らないようにしたい」
「定期試験をがんばって、推薦入試をとるぞ」
目標を叶えるためには、「継続して行動する=習慣化」が必要なことって、とても多いですよね。とは言え、新しい習慣を身に着けるのは本当にタイヘン。特に「苦手意識」があるものほど、三日坊主で終わってしまいます。
でも、今年こそは大丈夫!
ここでご紹介する方法を試せば、誰でも「脱・三日坊主」。能力や環境、年齢は一切関係なく、誰でもチャレンジできる成功の特効薬です。
■「絶対にできる簡単なこと」を続けるだけで、知らないうちに能力はUPする
突然ですが、「ダウンサイジング」という言葉を知っていますか?
これは、モノや組織の規模を小さくするという意味で、主に経営用語として使われています。広いスペースやコストが必要な大きな機械を、性能のよい小型機械におきかえてコストダウンをはかるとか、スタッフを少数精鋭にして小回りの利く組織にするなど……前向きな戦略として使われることも多いです。
そして、心理学者やカウンセラーの間では、この「ダウンサイジング」が、目標達成や習慣化にも効果があるとされているのです。習慣にしたい行動をできるだけ小さく、たとえば歯磨きのように「絶対にできる簡単なこと」から始めるのがよいそうなのです。
理想と現実がかけ離れていると、つい最初から「これぐらいはやらなきゃ!」と設定をハードにしがちですが、これでは挫折してしまい逆効果。どんなに小さなことでも、継続している方が「成果」につながるというのは簡単に想像できますよね。
行動のハードルを下げておけば、「疲れたときにお風呂に浸かるのは面倒でも、足湯だけならやってみようかな」というように、心理的なハードルも下がります。足湯をしていたら少し元気になって、湯船にも入ってみようかな…となるかもしれませんしね。
最初は「こんな小さなことでもいいの?」ということでも、続ければ習慣となり、やがてもっと難しいことにチャレンジしたくなる、ということで、加速度的に「できること」も増えていきます。
■英単語を3つ“書く”だけ、教科書を“30秒眺める”だけでもOK
では、学習習慣の「ダウンサイジング」は、どうチャレンジしていけばよいのでしょう。たとえば、英単語なら「1日3つ“覚える”」でもOK。それが難しければ、もっとハードルを下げて「1日3つ“書く”」だけでも構いません。これならノートがなくても、プリントやチラシの裏にだって書けますよね。どんなに長い単語でも、1分とかかりません。
予習や復習も、最初から完璧をめざさずに「3割できればOK」とか、「教科書を開いて30秒眺めてみる」だけでも合格!と考えてもよさそうです。アメリカの哲学者であり心理学者のウィリアム・ジェームズが、名言を残しています。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
The behavior will change if the mind changes. Habits change if action changes. Personality will change if the custom changes. The destiny will change if the personality changes.
最後は「運命」まで変わってしまうなんて、習慣ってスゴイ!
言い換えればお子さんの将来、すなわち進学や就職につながるということ。
一夜漬けなどで得られるテストの点も悪くはないけれど、もっと大事なのは「習慣」だということがよくわかります。実はヤスコも、ある資格の取得を考えていて「今年こそは勉強するぞ」と思っていたところ。でも……時間がないのを言い訳にしてしまいそうだったので、まずは「1日1回、電車1駅分の間だけテキストを開く」を目標にしました。眠いときもあるので、読まずに眺めるだけでもいいというルールにしています(笑)
中2の娘は、「好きなドラマのCM中だけ、英語の教科書を音読する」と、昨日からコタツにお菓子と教科書を持ち込んでいます。
新年はじまったばかりですが、今年の末にはどう進歩しているか――。続けていれば「進歩しかない」はずなので、想像すると楽しいですよ。
お子さんの成績アップや、生活習慣の改善などにもどうぞお役立てくださいね。
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