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【第77回】今、女子中高生にプログラミングを勧める理由とは?


今、女子中高生にプログラミングを勧める理由とは?

みなさん、こんにちは! 小学1年生まで、「自分は魔法少女になれる」と本気で思い込んでいたヤスコです(笑)

子どもたちの将来の夢は、世相を反映するといいます。2019年にソニー生命保険株式会社が調査した「中高生の将来なりたい職業」ランキングでは、男子中学生の1位は「Youtuberなどの動画投稿者」、男子高校生では「ITエンジニア・プログラマー」でした。

一方女子では、中学生・高校生ともに1位は「歌手・俳優・声優などの芸能人」。そうそう、最近の声優さんは美人さんが多い上に、歌って踊れて、アイドルのような存在ですものね。

さて、この中で注目したいのが「ITエンジニア・プログラマー」の扱い。男子では高校生で1位、中学生でも4位に入っていますが、女子は10位にも入っていません。実はこの現状が、産業分野では問題視されているようなのです。

AIスピーカーや車の衝突実験に見る「女性不在」の落とし穴

先日、ラジオを聴いていたら、「IT分野のジェンダーギャップを埋めるには、どうしたらよいか?」という特集がありました。女子中高生限定でプログラミングやスタートアップ体験を提供している一般社団法人Waffle(ワッフル)のCEO・田中沙弥果さんが、その理由についてお話されていたのですが……、現状を聞いてヤスコびっくり!

産業のある業界において、男女の偏りがあると日本の将来に問題が起きることってたくさんあるんですね。
例えば、家庭にも広く普及しているAIスピーカーのGoogle HomeやAmazon Echoなどの音声アシスタントは、女性の声がほとんどです。よく考えると不思議なのですが、それは「女性はサポート役である」「女性には命令しやすい」という偏見が作り出した可能性があり、開発の現場に男性が多いことなどが理由として考えられます。

「科学技術の発展に女性の存在が抜け落ちている」という例は他にもあるとのこと。
実は、シートベルトの自動車の衝突実験でモデルになってきたのは、ずっと男性の身体。
女性や妊婦が事故にあったときの影響を想定していなかったそうです。2002年にスウェーデンのVOLVO社が、ようやく妊娠36週目の想定でモデルを用意したそうですが――、それまでのことを考えるとちょっと怖いですよね。

薬の開発にも同様の事例があり。治験などはホルモンバランスの安定した男性が採用されることが多いのだとか。なので、海外では薬が発売されてから、女性の体への副作用が発覚するということもあるそうです。

それもそのはず、日本は大学の工学部の女性比率で、OECD(経済協力開発機構)加盟国のワースト1なんだとか。しかも30年くらいほぼ変わっていないそうです。

数学が不得意でも、アイデアをどんどん形にできる!

日本の大学では、文系か理系かの選択を進学前に行うので、将来がそこで決まると言っても過言ではありません。そして、女性がITから遠のく時期というのが中高生のころだそうです。

という訳で、これから社会に出る女子高生に向けて「進路の選択肢にITを入れてほしい」と各団体や企業などでは、さまざまな取り組みが行われています。

例えば、前述の一般社団法人Waffleでは、女子中高生限定のITプログラムを実施。HTMLとCSSを使い、「推しのYoutuberを紹介するページを作る」など、自分のアイデアを形にして楽しめる取り組みがたくさんあります。

また、女子限定ではありませんが、ソニーが2019年に主催したワークショップでは、テーマが「ファッション×プログラミング」として学生たちが参加。未来のファッションデザイナーが、プログラミングを新しい表現方法として習得することなどを狙いにしたようです。

現在ではソフトも整っており、数学が得意でなくてもプログラミングの世界に飛び込めるとのこと。今後IT業界に参入する女子は、就業面などで手厚く扱われる可能性もありそうです。まずは、プログラミングの楽しさに触れてみたら……新しい進路が見えてくるかも!

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