【第38回】アプリやSNSみたいな機能!?
「アクティブ・ラーニング」の実践現場をのぞいてみよう
みなさん、こんにちは!
北朝鮮と韓国の「終戦宣言」に、思わず感動してしまったヤスコです。
ニュースでは、仲良く手をつないで軍事境界線を越えるシーンが印象的でしたよね。
まさに「史上最大の仲直り」。正式な宣言はもう少し先になりそうですが、「新しい時代の到来」を感じさせる一幕でした。
新しい時代といえば、子どもの教育現場でも「アクティブ・ラーニング」やパソコンなどをつかった情報通信技術「ICT」を実践している学校がだんだんと目立ってきました。「ICT」とは、英語でInformation and Communication Technologyの略らしいのですが、ムズカシイことを考えるとムキーッと発狂してしまうヤスコは、「IT」の進化系だとざっくり理解しています(笑) もともと海外では「IT」より「ICT」という呼び方のほうが一般的だったみたいですよ。
では、もうすぐ子どもたちが出合う「未来型の授業」では、具体的にどんなことが行われているのでしょうか? 2つの実例をのぞいてみましょう。
■Google社の「Chromebook」が小学校で大活躍
NTT西日本が運営するWebサイト『チェネッタ』で取り上げられていたのは、京都市にある「京都聖母学院小学校」。
この学校では、Google社が提供している「Chromebook」というノートパソコンを導入しているそうです。Chromebookには、あらかじめChrome のブラウザがインストールされており、基本的にそのブラウザしか使えません。たとえば、書類をつくるときもWordなどソフトはインストールせず、Googleが無償で提供するWeb上のアプリなどを使うのです。
余計なソフトやデータを持たない分、電源をオンにしてからの起動がとても速い! 10秒以内で使えるようになるので、授業開始のストレスもありません。アプリのセキュリティもWebで自動アップデートされるので、メンテナンス漏れの心配からも解放されます。
また、すべての作業データは、オンライン上の保管庫「Googleドライブ」に保存されます。これにより、生徒の作業データを教師が見て添削したり、生徒同士がお互いのデータを見比べることが、とてもカンタンに行えるのです。もちろん無線LANの環境は整備されているので、通信もスムーズ。
こんな便利なデバイスを使って行われる授業とは、いったいどんなものなのか?行われているのか。『チェネッタ』では、高学年の「国語」が紹介されていました。
授業のテーマは「1枚の写真から想像力を広げる」というもの。先生がスライドに用意した桜の写真を”手がかり”に、8分間で「人物」「場所」「時間」「気持ち」の4つの設定について好きなように書き、ひとつの物語に仕立てるという、発想と、それらを組み立てる思考力が求められる授業です。
グループで話し合いながらストーリーをつくる作業なので、模造紙や紙のノートを使うより「書き換え」や「組み替え」が簡単です。また、完成したストーリーは、教室前方の大きな画面に映し出して発表するのですが、データが共有されているのですぐに画面に表示されます。これにより「話し合いの興奮や熱気」をそのままにプレゼンができるのではないでしょうか。
この例からもわかるように、パソコンやネット環境はあくまで「自主的な学び」を育む道具であって、決して「パソコンの使い方を覚える」とか「プログラマーになる訓練」という
一面的なものではないんですね。
■リアルタイムで海外からコメントがつく、SNS的アクティブ・ラーニング
また、東京都三鷹市にある「MEL School」という英語学校でもユニークな取り組みが。生徒たちが授業でプレゼンした内容に、同じクラスの友だちや海外の生徒から「オンラインでコメントがつく」のです。ちょっとSNS的で楽しそうですよね。
たとえば、パソコンのアプリや先生のアドバイスを受けながら「わたしの趣味」というテーマで作文し、授業中に発表します。その文章はオンラインに残るので、海外の生徒からも「ぼくもサッカーが好きで〇〇というチームを応援しているんだよ」とか「君はどこのチームが好き?」というようなコメントがついて、英語のラリーが行われるという仕組みです。
まさに「教室の壁」や「国境の壁」を感じさせない、広がりのある授業です。
パソコンやスマホの使用については、「視力の低下が心配」「姿勢が悪くなるのでは」と心配の声もありますが、現在は多くのメーカーから「身体の負担を減らす」パソコンデスクやイスなどが開発されています。「ICT」が浸透する中で、教室内の学習環境もアップデートされていくことをヤスコは期待していますよ!
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