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【第82回】コミックイラスト、お城、未来にほしいアイデアグッズ······進路を考えるキッカケにもなる!? 夏休みの子ども向け公募5選

第82回話題のトピックス


コミックイラスト、お城、未来にほしいアイデアグッズ······進路を考えるキッカケにもなる!? 夏休みの子ども向け公募5選

みなさんこんにちは、ヤスコです。ウチの子もそうなのですが――、今年の夏休みは家にいることが多くて「エネルギーがあまっている!」というお子さんも多いのではないでしょうか。

今日は、そんなみなさんにご提案です。せっかくのまとまった時間、お子さんを「公募」に誘ってみるというのはいかがでしょうか?公募やコンテストというと、作文や絵画のイメージが強いかもしれませんが、よく探してみると、コミックイラストや“未来にほしいモノ”へのアイデア、お城の研究など、さまざまなジャンルの作品が募られています。

好きなモノへのチャレンジが、将来への夢を育んだり、進路を考えたりするキッカケになるかも!これからヤスコが見つけた公募をいくつか紹介するので、参考にしてみてくださいね。

<小学生向け>
最終審査には、脳科学者の茂木健一郎さんも!
「Honda 子どもアイディアコンテスト」

主催者ホームページ:https://global.honda/jp/philanthropy/ideacontest/index.html
締め切り:2021年9月10日(金)

全国の小学生を対象に、未来に“あったらいいな”と思うモノのアイデアを募集しています。絵に描いた作品が審査されるので、自由な発想でチャレンジできそうです。最終審査会の審査員長は脳科学者の茂木健一郎さん!最優秀賞には、「アイディア発掘支援」(JTBナイスギフト6万円分)、国際交流会ご招待。他、副賞も多数。

<小・中学生向け>
お城好き、歴史好きの子どもたちに朗報
第20回「城の自由研究コンテスト」

主催者ホームページ:http://jokaku.jp/2021/07/12/210712/
締め切り:2021年9月30日(木)

歴史好き、お城好きの子どもたちに朗報!城と地形の関係や、城の構造についての工夫、それらをめぐる人物や歴史など……、お城についての自由な研究が応募できます。研究は、レポート用紙にまとめても、模造紙に書いても、模型にしてもOK!最優秀作品には文部科学大臣賞が授与されます。

<小・中・高校生向け>
最優秀賞にはペンタブレットの商品も
「エディコ イラストコンテスト2021」

主催者ホームページ:https://www.art-design.ac.jp/contest_lp/
締め切り:2021年8月31日

国際アート&デザイン大学校公式キャラクター「エディコ」を題材としたぬりえ、イラストのコンテストです。小学生はぬりえ、中高生は二次創作で競うものですが、どちらも商品がとても豪華!小・中学生の最優秀賞では、5万円相当の画材コピック、高校生の最優秀賞ではペンタブレットが進呈されます。その他の賞にも、創作に役立つ豪華賞品あり。

<中学生向け>
ライトノベルなどで人気のコミックイラスト募集
「プチクラ+倉魂!コミックイラストコンクール2021」

主催者ホームページ:https://puchi.kurakon.org/
締め切り:2021年8月31日

ライトノベルの表紙などを飾る“コミックイラスト”は、小説のキャラクターや作品の世界観を絵にして、見る人のイマジネーションをかきたてます。今や中学生でもイラスト作品をたくさん描く時代に、腕試しになりそうなコンテストです。テーマは自由。岡山県倉敷市の大学が主宰ですが、全国の中学生が応募対象です。

<中高生向け>
入賞すれば、自信や将来の目標にもつながりそう
「アプリ甲子園®2021」

主催者ホームページ:https://applikoshien.jp/
締め切り:2021年9月5日(日)

中学生&高校生のためのスマートフォンアプリ開発コンテスト。自分のつくったアプリが、「企画力」と「技術力」の両面で、現場で活躍するプロや専門家に評価されます。主催する「アプリ甲子園実行委員会」のページによると、この大会で大きな成績を上げるとメディア取材などもあり、それによって自信がついたり、入試や学生起業などにもいい影響を与えることがあるそうです。

ここでご紹介したコンテストの他にも、面白そうなジャンルや地域限定のものもあったので、ぜひ調べてみてくださいね。公募を探すには、「公募ガイド」などの検索サイトも便利ですよ。今年の夏も、工夫しながら「楽しく」「燃えて」いきましょう!

※情報は変更になる可能性があるので、正確な応募要項などは主催者ホームページで直接確認することをオススメします

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【第81回】もう自分を責めなくていい!3つの行動ポイントで「習慣化」が驚くほど簡単になる

第81回話題のトピックス


もう自分を責めなくていい!3つの行動ポイントで「習慣化」が驚くほど簡単になる

「毎日あと1時間早起きできたら……」「1日15分だけでも勉強机に座ってくれたら……」など、少しのことがなかなか難しい「習慣化」。失敗すると、自分を責めたり自信をなくしたりしてしまいますよね。

あなたやご家庭のお子さんは、習慣化をどのくらい達成できていますか?

え、ウチはもう諦めたですって!? ノーノー、諦めるのはコレを試してみてからにしてください。わたくしヤスコが、数年間失敗してきた目標を達成できた本です。

じゃーん! 書店で平積みになっていた『習慣超大全―スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法―』(BJ・フォッグ/ダイヤモンド社)です。

帯には、スタンフォード大学の行動デザイン研究所が20年かけて開発した“衝撃メソッド”と書かれていたので、だまされたつもりで買ってしまいました(笑)

このメソッドのよいところは、本人のモチベーションのみに頼らないところ。強い意志や根性は、一切必要ありません。人間の行動をつかさどる「3つの要素」のバランスを変えるだけで、システマティックに習慣化が達成できるというのです。「フォッグ行動モデル」と呼ばれるこのメソッドは、インスタグラムの共同創業者も学んだものだとか。

では、3つの要素とは何なのか。このやり方は、誰でもすぐにできる簡単なものなので、ヤスコの体験も交えてお伝えしますね!

行動をつくる3兄弟=「モチベーション」「能力」「きっかけ」

フォッグ行動モデルの考えでは、人間の行動が生まれるには「モチベーション」「能力」「きっかけ」の3要素が必ず関わっています。

たとえば、「スマートフォンでSNSを見る」という行動には、「知り合いの近況がわかる、いいね!がついて承認欲求が満たされる」というモチベーションと、「スマートフォンからSNSにアクセスできる」という能力、「スマートフォンが目に入る、新着通知が鳴る」などというきっかけがセットになっています。

そう考えると、ついついSNSを見ているうちに、時間が経っている理由がわかりますね。

これは各要素の英語の頭文字をとって、B=MAPとも呼ばれます。

そして、この3要素をグラフに落とし込んで考えると、「行動を生む」「行動をやめる」のコントロールが誰にでも簡単にできるのです。

はい、これがグラフ。タテ軸がモチベーションの高さ、ヨコ軸が能力(実行のしやすさ)の程度を表わしています。

右上に行くほど、きっかけによる行動が生まれやすく(高いモチベーション×実行が簡単)、左下に行くほど、逆に行動は生まれにくい(低いモチベーション×実行が困難)という状況になりますね。

それをわかりやすく示したのが、グラフの中央に描かれた「行動曲線」というカーブです。グラフ上の斜線部分、つまり行動曲線の右側の行動は生まれやすいということになります。

ということは、習慣化したいものをすべてそこに持っていけばいいんですね!

はじめたい習慣をグラフに書いてみよう

では試しに、具体例を。
○ 習慣化したい→ 「苦手教科の予習」
× やめたい習慣→ 「スマートフォンでSNSをつい見てしまう」
についてどうしたらよいか、考えてみましょう。

まずは現状をグラフに落とし込むと…

苦手教科の予習は、「つまらない、間違って自信をなくす」などモチベーションが低く、「教科書を読むのにも時間がかかる」など実行しづらい状態。加えて「教科書も見たくないと、カバンや棚の奥に入れっぱなし」では、きっかけも失くしてしまいますね。

一方、スマホでのSNSチェックは、先ほどもお話した通り、高いモチベーション×高い能力の状態です。

この現状を変えるには……

「苦手教科の予習」を曲線の右側に、「SNSチェック」を曲線の左側にもっていけばよいのですね。

ちなみに、行動をコントロールするために「モチベーション」を増減させるのは難しいそうです。逆に、成果が出やすいのは「きっかけ」。なので、最初にきっかけ、次に能力(実行のしやすさ)を調整して、それでもダメなら最後にモチベーションに手をつけるとよいそうです。

「苦手教科の予習」の場合は、
①きっかけ 「学校から帰って手を洗ったら」など明確なきっかけを設定し、
意志がなくても開けるように机の上に教科書を出しておく
②能力 「教科書を開いて1分だけ眺める」など実行のハードルを極限まで落す
③モチベーション 「翌日の授業で“見知らぬページ”ではないという安心を感じる」
などを実行してみるとよいかもしれません。

ちなみに、ヤスコがやめたい習慣のひとつが「SNSチェック」だったのですが
①きっかけ Messengerのアプリをインストールして、
メッセージのやり取りでFacebookが起動しないようにする。
②能力 SNSのアイコンを、ホーム画面ではないアクセスの面倒な場所に移動する
に変えただけで、SNSを見る頻度が5分の1以下に減りました。SNSは楽しいし、モチベーションはすごくあがるんですけどね(笑)

最初は小さな行動でも、まずは始めなければ習慣になりません。
逆に考えれば、どんなに小さくても始めることができれば、それは大きな習慣に成長する可能性を充分にもっています。さらにヤスコはこれで、何年も失敗してきた「朝6時に起きる」を1週間達成することができました。

どんなお子さんにでも、どんな人にでも「苦手なことを習慣化」する能力は備わっています。だまされたと思って、まずはあなたの習慣化したい行動を気軽に書き出してみませんか?

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【第80回】小6のテスト問題、あなたはどこまで解ける?「全国学力テスト」に詰まったプレゼンやマーケティングの先取り思考


小6のテスト問題、あなたはどこまで解ける?「全国学力テスト」に詰まったプレゼンやマーケティングの先取り思考

みなさんは最近、学校のテスト問題を解いたことがありますか? 小学校低学年の問題ならお茶の子さいさいだけど、それ以上となるとちょっと怪しい……(汗)という方も多いのではないでしょうか。わたくしヤスコもその一人ですが、今回、頭の体操がわりに挑戦してみたら意外な発見をすることができました。

それが先月5月27日に全国の小学6年生と中学3年生を対象に行われた「全国学力テスト」。わたしたち親世代にはなかったこのテストは、「ゆとり教育」などの批判を受けて、文科省が2007年度からスタートしました。目的としては、「試験」というよりは「調査」に近く、国が生徒たちの学習状況を把握したうえで、今後の教育向上につなげようというものです。基本的に毎年行われていますが、昨年は新型コロナ禍の影響で中止、2年ぶりの実施となりました。

テストの問題と答えは、株式会社 全国新聞ネットの47NEWSで公開されていますので、どなたでも挑戦することができます。

社会で役立つ「スピーチスキル」が磨かれる国語

さて、ヤスコが解いたのは小学6年生の国語と算数。
国語の設問は、大きく3つに分かれています。題材は、五千円札の顔となった津田梅子、面ファスナー(マジックテープ)の起原と宇宙での活用、学校の遊具の片づけについてなどバラエティ豊か。大人が読んでも楽しめるトリビアもありました。

興味深かったのは、その設問の切り口。
ヤスコは最初、典型的な漢字問題や小説・説明文を想像していたのですが……、フタを開けてみたら、ほとんどが発表を前提としたスピーチや調べものの資料についてでした。ヤスコが感じた印象としては、「プレゼンの練習」というような内容です。資料用のスライドなども出てきます。

中にはスピーチ原稿の推敲をさせるような設問もあり、社会に出たときに役立つ実践的な内容でした。また、自主的に考えるアクティブラーニングの要素もあり、「教育方針の変革はこんな形で落とし込まれているのね」と肌で感じるシーンも多数ありました。

図書委員が奮起! 算数のチカラで、図書室の利用者を増やせ

同じく算数も、会話を交えたストーリー仕立てでなかなか面白い。
特に「統計」にまつわる設問は、「図書委員の二人が、生徒へのアンケートをもとに図書室の課題や改善点を探していく」というもの。グラフから5、6年生の利用者が少ないことを読み取り、クロス集計などを使ってその原因を究明し、「面白い本がないのが原因なら、彼らが読みたい本を置いてもらえばいいじゃないか」と、さらなるアンケートを画策します。最後の設問は「そのためにどんなデータを集めるとよいか?」というもの。

これは、まさにマーケティングの手法ですよね。算数ができると、目の前の課題を客観的に解決していくための思考が身につく――ということを実感できる内容でした。

テストの結果は……国語が満点、算数が計算ミスで1問不正解。
現役小6生のここ数年の平均点が、6~7割だったことを考えるとまずまずの結果でした(いや、子どもと比べてはダメですね:笑)。

マジメな感想としては、昔の「つめこみ学習」からここまでの形にしていくのに、先生方もご苦労を重ねたのではないかということ。ヤスコは胸が熱くなってしまいました。(ただ、思考の材料となる知識を覚えることも大事なので、つめこみも時には必要。バランス感覚は大事にしたいですね)

感動も多かったこの「全国学力テスト」ですが、一方で課題もあります。
都道府県別の成績結果が公表されるために、「自治体間の優劣争い」になってしまったり、「過去問対策に躍起になり、生徒の貴重な授業時間が奪われる」という点。いったい誰のためのテストなのかを見つめ直す必要がありそうです。

とまぁ、報道ではいろいろ言われていますが、聞くのと実際やってみるのとでは「得られる体感」がまるで違います。「全国学力テスト」、お家時間の腕試しにぜひトライしてみてはいかがでしょうか? お子さんと競争してみたら、意外と必死になっちゃったりして!?

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【第79回】ネットで検索できない勉強や暮らし、仕事の「モヤモヤ」は、司書さんにお任せ!! 図書館のリファレンス活用術


ネットで検索できない勉強や暮らし、仕事の「モヤモヤ」は、司書さんにお任せ!! 図書館のリファレンス活用術

みなさん、こんにちは! GWはいかがお過ごしだったでしょうか。
お家でネットショッピングにいそしんでいたヤスコは――、欲しいバッグの素材の名前がわからず、「くぅぅ~! 頭にイメージは浮かぶのに!」と七転八倒。せっかくの時間を浪費しておりました(トホホ……)

ネットで調べたくても、検索ワードが浮かばなかったり、漠然としすぎていて調べようがないときってありませんか?

お子さんの勉強をはじめ、日常の暮らしや仕事で知りたいことなど、漠然とした疑問はあるけど言葉にならない。そんなときに、実は図書館の司書さんがものすごく頼りになりますよ! というお話です。

シンデレラの靴の元ネタは、本当にハイヒール??

さて突然ですが、クイズです。
みなさんご存知、グリム童話のシンデレラに登場する「ガラスの靴」。日本の絵本ではハイヒールとして描かれていることがほとんどですが、本来はどんな形だったかご存知でしょうか?
先日のNHKニュースでは、「シンデレラの靴の形状について、資料があるのか知りたい」という質問を寄せられた、三重県にある県立図書館の話が紹介されていました。(2021年4月28日『謎を突き止める 図書館の力がすごかった』)

図書館って、本を探すだけのところだと思われがちですが、実は……

「子どもが捕まえた昆虫の名前を知りたい」
「地元のデパートに昔あった、ドーム型天井の写真が見たい」
「妖精は鐘の音が嫌いと聞いたが、そのことについて書いてある本が読みたい」
「プラネタリウム投影機の世界シェアを知りたい」
「時代劇で馬に乗るとき、左側から乗るようになったのはいつから?」

など、さまざまな質問が寄せられます。
そして、それに応えるのが各図書館で行っている「レファレンスサービス」。レファレンスとは、司書さんが図書館の資料を使って、調べものを手伝ってくれるサービスのこと。このレファレンスにかける司書さんの情熱がすごいんです。

たとえば、先ほどの「シンデレラの靴」について聞かれた司書さんは、約20年の経験がある超ベテラン。
まずは、事典やインターネットで調べましたが、ガラスの靴の形状までは載っていなかったとのこと。でも、「卒論などで使いたいとしたら『わかりません』で終わってしまっては困るだろう」と諦めなかったそうです。
そこで、シンデレラの原話や作品が描かれた時代背景まで、捜索の手を広げます。

海外の原話や当時の流行まで調べ抜く、司書さんの執念がスゴい!

その過程で、日本で知られているシンデレラの話には、2種類あることがわかりました。フランスの詩人シャルル・ペローと、ドイツの民話収集家・文学者のグリム兄弟です。そして、ガラスの靴が登場するのはペローの作品でした。

ちなみに原題は「サンドリヨンまたは小さなガラスの靴」で、主人公のサンドリヨンがシンデレラとなったようです。そして靴としては、「pantoufle」(パントゥフル)という「室内履き」と意味する言葉が使われていたそうです。現代の感覚からすると、舞踏会のハイヒールのイメージとはずいぶん違いますね。

しかし、原話ではpantoufleの形状までは書かれていません。司書さんは、ついに作者のペローが生きていたころの14世紀の宮廷の流行まで調べます。そして、最終的には

「『サンドリヨン』が初めて出版された当時にはヒールが高い靴が存在していたことが分かります。ただし現在のパンプスのように履き込みが浅いものではなかったようです。」

(国会図書館「レファレンス協同データベース」より引用)
という結論に至りました。
具体的に1つにまとまった資料は見つかりませんでしたが、司書さんの執念でここまでたどり着けたのですね。

近所の図書館があなたを待っている

このようなレファレンスサービスは、今は全国各地の図書館に備わっています。

ヤスコの町の図書館でも、司書さんに「知りたいことがあるのですが」と声をかけると、司書魂が燃えるのか熱心にアイデアを色々出してくださいました。ただし、「宿題やクイズの解答には応えられません」とのことでご注意を(笑)また、図書館の規模や司書さんの人数によっても対応してもらえる範囲に幅がありそうです。

図書館の蔵書という「知の泉」をつかさどる司書さん。あなたの街の相談役として気軽にいろいろ聞いてみたら――新しい世界が開けるかも!

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【第78回】人と比べない「自由進度学習」で、勉強嫌いの子がいなくなる!?


人と比べない「自由進度学習」で、勉強嫌いの子がいなくなる!?

みなさん、こんにちは! いよいよ、新しい学年がスタートしましたね。

突然ですが、みなさんは「ヘッドフォンで音楽を聴きながら授業を受ける」、「友だちと自由におしゃべりしながら課題を解く」と聞いて、どこの国の学校を想像しますか? 海外だと思われる方が多いかもしれませんが、実はこれ、日本のとある公立小学校で行われている「自由進度学習」という学習スタイルなんです。

「全員が」「同じ方法で」「一斉に」の弊害を解消

これまでの授業は、先生が指示した内容を「みんなが」「同じ方法で」「一斉に」行うというやり方でした。たしかに、授業を進める側からしたら効率がよいかもしれませんが、受ける生徒はどうでしょう? 理解が速い子にとってはヒマな時間ができてしまい、理解が遅い子にとっては授業についていけず、また他人と比べることで自信をなくして勉強から遠ざかってしまうという弊害がありました。

東京都の小金井市立前原小学校で行われている「自由進度学習」とは、生徒の個性を尊重して、方法を強制することなく自由なペースで学習する手法です。今年の2月には、こちらで教諭を務める蓑手章吾さんの著書『子どもが自ら学び出す! 自由進度学習のはじめかた』(学陽書房)が出たことでさらに注目を集めました。

みんなで受ける授業は最初の10分だけ

蓑手先生のインタビュー記事などでは、実際の授業の様子が紹介されています。
たとえば、算数の授業では、最初の10分間で先生がミニレッスン(教科書を使った一斉授業)をするそうです。みんなで受ける授業はここで終わり。その後の25分間は、ヘッドフォンで音楽を聴きながらプリントの問題を解く子がいたり、タブレットの動画で学ぶ子がいたり、先生にわからなかった箇所を聞き直す子がいたり、「各自が自分で決めた方法で学習を進めていきます。

また、机の場所も自由です。友だちと学習したい子は机を並べて、一人で集中したい子は教室の隅で壁に机をつけている子もいるそうです。先生は席を巡回しながら、個別に生徒の質問に答えたり、つまづいている子を導いたりします。

そして、最後の10分間は大切な「振り返りの時間」。「プリントを2枚やる目標だったのに1枚半しかできなかった」「ここが分からなかった」など、課題を洗い出し「なぜできなかったか」と自分で考えて、次の授業に活かしていくそうです。あわせて、「次回はこれをここまでやる」というめやすを定めることで、自主的な学習態度もストレスなく身につくと言います。

そこにはもちろん先生のアドバイスも入りますが、重要なのは「子どもの自己解決力」が育まれるということ。これにより、勉強ができなかった子も、「わからない場合はどうしたらよいのかな」などを考えられるようになり、結果的に平均点もアップしたそうです。また、この学習スタイルには他人との比較や競争がないため、勉強で自信を失うことも少ないそうです。

家での勉強にも取り入れられる

今はまだ局地的な取り組みですが、家庭での過ごし方にも「自由進度学習」の考えを取り入れることはできそうです。

たとえば、勉強する場所や時間帯はお子さんに決めてもらう。また、学習方法についても同様。ネットの動画で学習に関係することを見てからでも、テレビをつけながらでも、お菓子を食べながらでも、お子さんの自由にさせるけど――学習前後の「目標設定」と「振り返り」だけは必ず行う。そういったことで、お子さんの学習への意欲が変わることがあるかもしれません。

ただ、急に「自分の好きなやり方で」と言われても、困ってしまうお子さんが多いでしょう。そんなときは家庭教師の先生と相談しながら、ぜひ本人にあった学習スタイルを見つけてみてくださいね。

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【第77回】今、女子中高生にプログラミングを勧める理由とは?


今、女子中高生にプログラミングを勧める理由とは?

みなさん、こんにちは! 小学1年生まで、「自分は魔法少女になれる」と本気で思い込んでいたヤスコです(笑)

子どもたちの将来の夢は、世相を反映するといいます。2019年にソニー生命保険株式会社が調査した「中高生の将来なりたい職業」ランキングでは、男子中学生の1位は「Youtuberなどの動画投稿者」、男子高校生では「ITエンジニア・プログラマー」でした。

一方女子では、中学生・高校生ともに1位は「歌手・俳優・声優などの芸能人」。そうそう、最近の声優さんは美人さんが多い上に、歌って踊れて、アイドルのような存在ですものね。

さて、この中で注目したいのが「ITエンジニア・プログラマー」の扱い。男子では高校生で1位、中学生でも4位に入っていますが、女子は10位にも入っていません。実はこの現状が、産業分野では問題視されているようなのです。

AIスピーカーや車の衝突実験に見る「女性不在」の落とし穴

先日、ラジオを聴いていたら、「IT分野のジェンダーギャップを埋めるには、どうしたらよいか?」という特集がありました。女子中高生限定でプログラミングやスタートアップ体験を提供している一般社団法人Waffle(ワッフル)のCEO・田中沙弥果さんが、その理由についてお話されていたのですが……、現状を聞いてヤスコびっくり!

産業のある業界において、男女の偏りがあると日本の将来に問題が起きることってたくさんあるんですね。
例えば、家庭にも広く普及しているAIスピーカーのGoogle HomeやAmazon Echoなどの音声アシスタントは、女性の声がほとんどです。よく考えると不思議なのですが、それは「女性はサポート役である」「女性には命令しやすい」という偏見が作り出した可能性があり、開発の現場に男性が多いことなどが理由として考えられます。

「科学技術の発展に女性の存在が抜け落ちている」という例は他にもあるとのこと。
実は、シートベルトの自動車の衝突実験でモデルになってきたのは、ずっと男性の身体。
女性や妊婦が事故にあったときの影響を想定していなかったそうです。2002年にスウェーデンのVOLVO社が、ようやく妊娠36週目の想定でモデルを用意したそうですが――、それまでのことを考えるとちょっと怖いですよね。

薬の開発にも同様の事例があり。治験などはホルモンバランスの安定した男性が採用されることが多いのだとか。なので、海外では薬が発売されてから、女性の体への副作用が発覚するということもあるそうです。

それもそのはず、日本は大学の工学部の女性比率で、OECD(経済協力開発機構)加盟国のワースト1なんだとか。しかも30年くらいほぼ変わっていないそうです。

数学が不得意でも、アイデアをどんどん形にできる!

日本の大学では、文系か理系かの選択を進学前に行うので、将来がそこで決まると言っても過言ではありません。そして、女性がITから遠のく時期というのが中高生のころだそうです。

という訳で、これから社会に出る女子高生に向けて「進路の選択肢にITを入れてほしい」と各団体や企業などでは、さまざまな取り組みが行われています。

例えば、前述の一般社団法人Waffleでは、女子中高生限定のITプログラムを実施。HTMLとCSSを使い、「推しのYoutuberを紹介するページを作る」など、自分のアイデアを形にして楽しめる取り組みがたくさんあります。

また、女子限定ではありませんが、ソニーが2019年に主催したワークショップでは、テーマが「ファッション×プログラミング」として学生たちが参加。未来のファッションデザイナーが、プログラミングを新しい表現方法として習得することなどを狙いにしたようです。

現在ではソフトも整っており、数学が得意でなくてもプログラミングの世界に飛び込めるとのこと。今後IT業界に参入する女子は、就業面などで手厚く扱われる可能性もありそうです。まずは、プログラミングの楽しさに触れてみたら……新しい進路が見えてくるかも!

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【第76回】校長先生からチョコのプレゼント!? バレンタインデーを活かした学校の取り組みあれこれ


校長先生からチョコのプレゼント!? バレンタインデーを活かした学校の取り組みあれこれ

2月14日といえば、バレンタインデー。みなさんは、バレンタインデーにどんな思い出がありますか?
私ヤスコが中学1年生ときは、チョコを渡そうとした男子が、なんと風邪で欠席!
なんとか「その子の家に宿題のプリントを渡しに行く係」に立候補し、ついでのようなフリをしてチョコを手渡しましたが……。
今思えば、クラスメイトにも本人にも「好きだ」という気持ちは丸わかりでしたね(笑)

昔の日本では、女子が好きな男子にチョコを渡すことが多かったバレンタインデーですが、今では、同性異性問わず友だちに渡す「友チョコ」も子どもたちの楽しみになっているようです。

しかし、小中学校の規則としては、「校内にチョコを持ち込むのは原則禁止」なところが多いですよね。そんな中で、バレンタインデーを積極的に取り入れている学校とは、どんなところなのでしょう。

たとえば、神奈川県にあるキリスト教系の中高一貫校では、毎年当日の朝、校長先生から生徒たちへチョコレートのプレゼントがあるそうです。これは、バレンタインデーの語源となった聖ウァレンティヌス司教は、愛する者たちの守護聖人だったという説に由来しています。普段あまり触れ合うことのない校長先生と、生徒たちのよいコミュニケーションにもなりそうですね。

また、愛知県にある県立高校の生活デザイン科では、バレンタインデーの時期になると生徒たちがチョコづくりの話で盛り上がるそうですが……。こちらの科ではチョコを使ったお菓子作りの授業もあり、その際にはチョコにまつわる食文化やその栄養素、カカオ豆の原産国であるガーナの国についても学びを深めるそうです。

カカオの原産地では、原価を安くするために児童たちの苛酷な労働が問題になっています。しかし、現在では児童労働をなくす取り組みとして、適正価格で売買をするフェアトレードも広まっていますよね。

また、アメリカの小学校では、バレンタインデーは学校行事にもなっているそう。友だちに感謝を伝える日として、小さなお菓子や文具にカードをそえてクラスメイト全員に渡す学校もあるとか。一人ひとりが全員分のギフトを用意するそうなので、受け取る数も相当なものになりそう!イベントやパーティーは本気で盛り上げる、アメリカならではの一風景とも言えそうです。

この時期、友だちとあまり遊べず、寂しい想いをしているお子さんも多いはず。
今年は身近なバレンタインデーをきっかけに、工夫を凝らしてふだんの想いを伝えたり、海外の国への学びを深めたりしてみるのも楽しいかもしれませんね。

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【第75回】暗記は「才能」ではなく「技術」!今日からできる記憶力アップ法


暗記は「才能」ではなく「技術」!今日からできる記憶力アップ法

みなさん、2021年がやってまいりましたね。
今年も勉強に役立つ小ネタや、息抜きに使っていただけるトピックスをじゃんじゃんお届けしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!

さて、1月といえば、受験生は勉強の追い込みにかかるシーズン。
覚える単語や歴史問題を増やして、少しでも点数アップにつなげたい」というお子さんも多いのではないでしょうか。もちろん受験生でなくても、定期テストで「もっと暗記がラクにできれば」と思うこと、ありますよね。さらに言えば、大人にとってもスキルアップや資格取得などで、記憶力や暗記力が欲しくなることもあるのではないかと思います。

実は私ヤスコも、今年は記憶力をアップしたい人のひとり。(英語をマスターして、いつか海外のバーでイケメンバーテン氏とお酒談議をしてみたいのです:笑)
というわけで、今回はヤスコが実際に読んだオススメの「記憶力アップ本」をご紹介いたしますね。

脳内麻薬βエンドルフィンで、楽しく「勉強中毒」になる

もし記憶が脳にしまい込まれるのなら、脳の仕組みさえわかってしまえば暗記も効率よくできるはずですよね。そこでヤスコが参考にしたのが、受験アドバイザーでもある東京大学附属病院・内科医の福井一成さんが書かれた「改訂版 東大に2回合格した医者が教える 脳を一番効率よく使う勉強法」(KADOKAWA)です。

この本では、脳が「集中力」や「記憶力」を発揮する仕組みが、とてもわかりやすく解説されています。中でも目から鱗だったのは、プラス思考をするホルモンの代表格「βエンドルフィン」を味方につけるということ。

実はβエンドルフィンは、「脳内麻薬」とも呼ばれていて、これが分泌されるだけで集中力や記憶力、そしてヤル気さえもが飛躍的にアップするそうです。じゃあそれをどうやって出したらいいのかって?方法はいたって簡単。嘘でもいいから「勉強って楽しい♪」と思いこむだけです。

そうすると、βエンドルフィンが分泌されて勉強が快感となり、その快感でβエンドルフィンがさらに分泌される……という正の循環ができあがるのだとか。脳内麻薬で、自分を意図的に「勉強中毒」にしてしまうのですね。
ただし注意点は、「でもやっぱり面倒…」などのネガティブな発想はしないこと。マイナス感情のホルモン「ノルアドレナリン」が放出されてしまい、集中力が阻害されてしまうそうです。

楽しさを演出するために、いい香りのお香を焚いたり、お気に入りのお菓子をちょっとだけ机に用意したりするのもいいかもしれませんね。

10倍の性能をもった「右脳」をフル活用

また、教科書やテキストだけ読んでも「頭に入らない」「つまらない」という人には、「右脳のセット活用」が推奨されています。文字や言葉をつかさどる左脳に比べて、写真や音などのイメージを扱っている右脳には、左脳の10倍以上の記憶スペースがあるのだとか。
そのスペースを活用しない手はありません!

具体的には、次のような方法で記憶を定着させていきます。
・教科書を読む(左脳)前に、資料集の写真や図説(右脳)などを眺めてイメージを膨らませる。
・歴史の年号や人物名(左脳)などを覚える前に、歴史マンガ(右脳)を先に読んで登場人物の表情などからイメージを膨らませる。
・覚えたい内容をICレコーダーやスマホに吹き込んで、耳で聴く(右脳)
・教科書の覚えたい箇所に印をつけるときも、〇△×や色をわけてイメージを付け加える
 (思い出すときに、その形や色が手がかりとなるそうです)

普段の学校での勉強は、先に教科書を読みますが、その逆なんですね。
また、脳内で記憶をしまっておく「海馬」が、感情を担当する「扁桃核」の近くにあることから、「喜怒哀楽などの感情を交えて覚える」ことも有効だそうです。そういう意味では、家庭教師の先生などと会話をしながら勉強することも、記憶力向上にはよい手段といえます。

ちなみに本書では、英語や歴史など、科目別の暗記のコツなども詳しく書かれていて、実践的な内容がもりだくさんです。
まだまだやれることはある! 気と記憶力を上手にコントロールして、みんなで夢をつかみましょう!

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【第74回】日本初開園!ユニバーサルデザインの公園が、子どもたちに「背中で」教えてくれること


日本初開園!ユニバーサルデザインの公園が、子どもたちに「背中で」教えてくれること

今年は新型コロナウイルスの影響で、屋外でのびのびと遊べる公園にも注目が集まりましたね。

東京都世田谷区に今年3月オープンした「みんなのひろば」は、全遊具がユニバーサルデザインという日本ではまだ珍しい公園。障がいの有無や体力などの違いに関わらず、そんな子でも楽しめる工夫が満載で、大人が見ても面白い!と唸ってしまうほどなのです。

それはただ楽しいだけでなく、子どもたちに無言で「豊かな社会のカタチ」を教えてくれています。今日はそんな「公園」について、ちょっと考えてみませんか?

砂場に飛び出すデッキやお皿型のブランコ

「みんなのひろば」は、地面のデザインや遊具がとてもユニーク。地面は車イスでも走り回れるように段差のないフラットな設計で、視覚障がいがあっても見分けやすいように、各遊びのエリアがカラフルに塗り分けられています。

砂場も、車イスでアクセスできるように中央までデッキが飛び出して、座ったままでも砂遊びができるように。また、何種類もあって目移りしてしまいそうなのがブランコ。体感の弱い子どもでも横になったまま楽しめるお皿型のブランコは、ハンディキャップの有無を問わずとっても気持ちよさそうです。

公園ならではのコミュニケーションに配慮した遊具もあります。一人乗りの椅子が左右に1つずつ並んだブランコでは、片方がこぐと、もう片方が連動してゆれる仕組み。自分では上手くこげない子も「押してもらう」とか「押してあげる」という上下関係が生まれずに、対等に楽しめるようになっているのです。

また、刺激に敏感だったり賑やかな場が苦手な子には、シェルターの役割をもつ遊具も用意されています。大きな切り株の中に、隠れ家のような大きな空洞が開いていて、その中で気持ちを静めることができるのです。窓のような穴も開いているので、かくれんぼなど自由な楽しみ方もできます。

そう、このように「みんなのひろば」は、あらゆる身体的・精神的特徴を持った子でも楽しめるように、気づかいに溢れた場なのです。

学校や家庭で、いくら「多様性を大切に」と教えてところで、社会の仕組みがそうでなければ説得力がありません。だからこそ、子どもたちにとって身近な社会である「公園」から多様性への配慮を感じられることは、とても大きいのではないでしょうか。

遊びの原体験って、大人になっても結構覚えているものですよね。それは言葉では語らず、まさに「背中で教える」教育にもつながるのではないかと、ヤスコは思っています。

近所の公園にも、住民の意見が取り入れられる時代

東京都では、公園のユニバーサルデザイン化を進めてきましたが、園路やトイレなどが中心で、はっきりとした基準のない遊具については対応が遅れていたそう。そこに障害のあるお子さんを持つ都議が働きかけて、「みんなのひろば」が実現したと、新聞が報じていました。

昭和31年に「都市公園法」ができたときには、児童公園にはすべり台、ブランコ、砂場の設置が義務づけられるなど、公園のルールは国が決めるものでした。しかし今では、国から地域へと主導権がシフトし、「自治体と近隣住民が一緒につくっていくもの」という考え方になっています。東京都武蔵野市や神奈川県横須賀市にある公園のように、ワークショップなどを経て、使い方などについて実際に住民の声が採用された公園も登場してきています。

自然観察や教育機関での催し、体力づくりなどもできる公園は、小さい子どもたちだけでなく、中高生や大人の暮らしにも関わりが深いものです。自分たちの地域の公園が、どう変化したらより子どもたちのためになるか。考えてみるのもいいかもしれませんね。

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【第73回】共学or男女別学?“別学”経験者が考える「男子校」と 「女子校」のメリット


共学or男女別学?“別学”経験者が考える「男子校」と「女子校」のメリット

もうすぐ冬――。受験生はそろそろ志望校の絞り込みの時期ですね。学力や部活動などの条件がある程度同じだった場合、「共学」か「男女別学」かで迷うお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?

高校全体における男女別学の割合は、1割以下とも言われています。なので実体験を直接聞く機会も少ないかもしれませんね。実はわたくしヤスコも、ひょんな勘違いから別学高校に入学した生徒のひとりです。

中学3年のちょうど今ごろ。学校の先生からは同じランクの女子校を勧められていました。しかし、「高校で彼氏をつくりたい!」と鼻息荒くしていた私は、学校のことをよく調べずに「共学」と記載された高校を受験。めでたく合格したまではよかったのですが――。

フタを開けてみたら、なんとその学校は、校舎の中が「男子棟」と「女子棟」に分かれていて、クラスももちろん男女別!男女のクラスが一緒に活動できるのは、文化祭と体育祭のときだけでした。まるで織姫と彦星です。それも「組みたい異性のクラス」にクラス委員が申し込みに行くという、何とも不思議なシステムでした。(まぁ、それはそれで楽しかったのですけどね)

はっ、前置きと嘆きが長くなりましたね(笑)今日は、そんなヤスコの経験やネットの声、雑誌での専門家の意見などを踏まえて、「男子校」と「女子校」のメリットを考えてみたいと思います!

男子校= 「オタク」と呼ばれることを気にせず、才能を発揮できる
女子校= リーダーシップを育てることができる

最近ではYouTuberなどの普及で、「好きなことに打ち込む人」が尊重され、昔ほど「オタク」として嫌厭される風潮はありません。

しかし、異性の目を気にして、自分本来の姿が出せなくなることは多いようです。その点で男子校なら、伸び伸びと好きなことを追求しやすいと言えます。

女子校の場合は、リーダーシップが育つ機会が多いという利点があります。共学だと、クラス委員や行事の「リーダー的な役割」をなんとなく男子がやってしまうことが多いのですが、女子校ではすべてのリーダーを女子が引き受けることになります。自立の精神も養われそうですね。

また、ヤスコの体験を振り返ると――。真冬の教室で、見た目を気にせず「スカートの下にジャージ」などの厚着ができたのも楽でした。

あとは、生理中など女子ならではの体調の変化を、クラスで堂々と相談し合えたのもよい思い出です。思春期はこの手の話題にデリケートなので、体調が悪いときなどはとても助かりました。

もちろん別学にもデメリットはありますし、共学にも、性別を超えた友だちができたり、男女が自然な状態で共に過ごせるなどのよさもあります。

ひとつの考えに縛られず、ぜひ柔軟な発想で楽しく学校を選んでくださいね。

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