やすこのコラム」カテゴリーアーカイブ

【第22回】「昼寝クラブ」に「みんいく」!? 気持ちよく眠るだけの成績アップ法

yasuko_top

第22回 「昼寝クラブ」に「みんいく」!? 気持ちよく眠るだけの成績アップ法

「寝る子は育つ」と言うけれど――。先日、息子の担任の先生から「お宅のお子さんは、授業中も机につっぷして居眠りばかり」と告げられて、大ショックのヤスコです。

みなさんのお子さんはいかがですか?

今年2月、あるアメリカの経済新聞でニュースになっていたのですが、アメリカの一部の高校では、生徒が集まって静かに休む「昼寝クラブ」というものがあるそうですね。ソファやお茶が用意されていたり、さらにはエステ施設にありそうな近未来的な“仮眠用カプセル”の中でうたた寝ができる学校も。

さすがはヘルス&メンタルケア王国! と、感心してしまったヤスコですが、実は日本人こそ「睡眠」には気をつかう必要があるそうなんです。特に「いつもダルそうに見える」「無気力」「朝、学校に行くのを嫌がる(不登校)」というお子さんには、知ってほしいお話です。

■日本人の睡眠時間は、18か国中ワースト2

OECD(経済協力開発機構)が世界の国々における青年、成人(15歳~64歳)の平均睡眠時間を調査したところによると、アメリカ、インド、スペイン、ドイツ、イギリスなど18か国のうち、日本人の1日の睡眠時間はなんとワースト2。約470分(約7.8時間)とのことでした。

ちなみにお隣の中国は、約530分以上(約8.8時間)。たかが1時間されど1時間。毎日のことだから、その差は大きいですよね。

ヤスコが実際に確認できたのは2006年のデータでしたが、みなさんもご存知の通り、ここ十数年でインターネットは格段にエンタテイメント性が増しました。見たいテレビがなくなった深夜でも、暗い部屋でパソコンやスマホ相手に夜更かしをする「新・ホタル族」も確実に増えているはずです。睡眠時間は、もっと短くなっているのではないでしょうか。

画面から発せられるブルーライトも睡眠を妨げるとされていて、その質の低下も危ぶまれています。大人にとっても子どもにとっても、「睡眠不足」は深刻な現代病となりつつあります。

■不登校にも深くかかわる「睡眠習慣」

そんな中、今まで「心の問題」とされてきた「不登校」にも、睡眠が関わっていると睨んでいる研究者たちもいます。熊本大学大学院の名誉教授・三池輝久さんもそのひとりです。

三池さんに関わる研修の資料やインタビューを読むと、
・朝、学校に行くのを嫌がる
・友だちとのトラブルが多い
・ボーッとして無気力
・理由のない攻撃性
・視線が合わない
などの子は、脳の疲労が引き起こす「小児慢性疲労症候群」の可能性が高いということ。

症状としては…
・体力の低下、体回復の遅さ
・睡眠トラブル
・頭痛、関節痛、腹痛、吐き気
・認知脳機能の低下
・自律神経症状
などがあるそうです。

そして、脳が疲れる大きな要因が「睡眠の乱れ」なんだとか。この症状は1日よく眠るぐらいでは回復せず、一般的な医学検査では異常が出ないそうです。

その子の生活の根っこの部分から「睡眠」を見直せば、状態が改善することがあるというのが三池さんの主張です。

「食育」の次は、「みんいく」ブーム!?

実は、子どもたちの睡眠クオリティを向上させる「みんいく(睡眠教育=眠育)」の取り組みは、すでに各地で行われています。

兵庫県では、全校生徒が昼食後の10分間に軽い昼寝をする「シエスタ」を取り入れた中学校があります。企画したのは生徒会。昼寝は机に突っ伏す形で、その間オルゴールのBGMが流れるそうですよ。(なんかもう、そのまま2時間ぐらい爆睡してしまいそうですが)

中でも効果を実証して話題となったのが、大阪にある「堺市立三原台中学校」。
数年前までは、不登校率が全校生徒の約5%(全国平均の約2倍)という苦しい状況に追いこまれていました。万策尽きて困り果てた先生たちですが、前述の三池さんを監修とした「みんいく」ハンドブックを作り、睡眠の大切さや質の高い睡眠のとり方を教えたところ、1年間で不登校率がなんと約32%改善したそうです。

具体的な数字に置きかえると……仮に全校生徒が500人だったとして、不登校だったのは25人。そこから8人減って、17人になったということですね。これは年々不登校の子が増えている昨今、とても大きな成果ではないでしょうか。

部活、定期テスト、受験を成功させるカギは「睡魔のコントロール」

それにしても「みんいく」って、いったいどんなことをするの?今年8月に発売されたばかりの『「みんいく」ハンドブック』(学事出版)をのぞいてみましょう。このシリーズは、小学校低学年用、高学年用、中学生用に分かれているのですが、コンテンツは次のような構成です。

・中学1年
なぜ9時間睡眠が大切なの?
脳が疲れやすい生活
様々な動物の睡眠
中学1年生の生活 など

・中学2年
心の体力
睡眠の「質・量・タイミング」
テレビ・ゲーム・スマートフォン・パソコン
光を制するものは睡眠を制する
理想のマットレス
中学2年生の生活 など

・中学3年生
 寝だめ・昼寝の方法
 レム睡眠・ノンレム睡眠
 一日の体温変化
 良い眠りの環境づくり
 中学2年生の生活 など

遊んでばかりいた小学生と違い、中学生は「部活」や「定期試験」、そして「高校受験」などのタスクが待っています。「部活で疲れて、授業中に眠くなる」「どうしても、テスト勉強で一夜漬けしなくちゃ!」「早起きして受験勉強できたら、もう少し点数が上がるのに…」など、睡魔と闘うシーンが目白押しです。

「質の高い睡眠をとる」=「気持ちよく眠る」だけで、勉強の基礎体力が自然とアップするのですから、試してみない手はありませんね。いっそのこと大人も一緒になって取り組めば、「仕事の効率が上がる」、「いいアイデアが浮かぶ」「ウツっぽさが解消される」などうれしいメリットを受け取れるかも!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる
【第19回】受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?
【第20回】夏休みの時間の使い方……ウチの子は「ブラック部活」に通ってるの!?
【第21回】オトナもハマる! 無料で遊べるプログラミング教材が面白い
【第22回】「昼寝クラブ」に「みんいく」!? 気持ちよく眠るだけの成績アップ法
=================

【第21回】オトナもハマる! 無料で遊べるプログラミング教材が面白い

yasuko_top

第21回 オトナもハマる! 無料で遊べるプログラミング教材が面白い

皆さんこんにちは、ヤスコです。
今年の夏は、ちょっと家電量販店に異変がありませんでしたか?

そう、なんだか「ロボット」が増えている!

ヤスコ行きつけのお店には、人工知能のペッパーやおしゃべり人形のほか、プログラミングで自由に動くロボットやドローンが、何種類も陳列されていました。
以前のコラムでもお話した、「2020年には小学校からプログラミング教育が必修になる」という流れをメーカーが受けているのでしょうね。自由研究のグッズとして売り出している商品もいくつかありました。

ところでみなさんは、プログラミングをしたことがありますか?

ヤスコはまったく触ったことがなくて……お恥ずかしながら、「真っ黒な画面に、ひたすら英語と謎の記号を打ち込む」という姿を想像しておりました。でも、子ども用の学習キットは、まったく違うんですね。かわいい上に操作がとっても簡単そうなんです! おまけにゲーム感覚でとっても楽しそう。

それがなんと無料で体験できる、いや、「遊べる」サービスを発見しましたよ。

■日本語のブロックをつなげていくだけで、ロボットが指示通りに動く

今年、いくつかのニュースで取り上げられていたのが「プログル」。パソコン画面上のロボットに好きな言葉をしゃべらせたり、ロボットを走らせて自由に図形を描いたりすることができます。

実はこれ、一般社団法人みんなのコードという団体が、日本の学校の先生のために提供しているサービスなんですが、知識がまったくない人でも直感で楽しく遊べるんです。
「前に進む」「ジャンプする」など日本語で書かれたブロックをドラック&ドロップでつなげていくだけで、連続した動きを自由につくることができます。

しかも、無料で登録不要。アプリをインストールする必要もなく、ホームページでそのまま遊ぶことができるんです。これは「すべての子どもたちがプログラミングを楽しめるように」という、この団体のモット―によるものなんでしょうね。とてもありがたいお話です。

ヤスコは、ロボットに図形を描かせる「多角形コース」というのにトライしてみました。次にイラスト付きで実況しますね。

■「星」1つ書くだけで、こんなにエキサイティング!

最初は操作に慣れるためのモードがいくつかありますが、そこを終えると自由なプログラムが組めます。何もガイドラインのないスペースに、自由に図形を書いていいとのことだったので、簡単そうな「☆(星)」の一筆描きにチャレンジ。

flow0

しかしこれが、なんと頭を使うことか!
小学5、6年生が対象と書いてありましたが、中高生でも大人でも……充分手ごたえがありそうです。

だって、イラストではわかりやすくするために星の形を書きましたが、実際はガイドの線は一切ないんですよ。勝手に星の形を想像し、こちらに背を向けているロボットにその線の上をどう通らせるか考える。そこからなんです。

とりあえず、左下の頂点から書き始めてみましょうか。

flow1

左下の頂点に向かわせるために、ロボットの向きを左に変えます。
このイラストは、左がロボットの実際の動き、右がヤスコが実際に使った命令を表しています。定型の命令文がいくつかあり、白い枠の数字を変更することでロボットの角度や進む距離が変わります。

flow2

「ぴょん」と、前にジャンプさせます。これで、ようやくスタートライン。
では、一番上の頂点に向かって「線」を引いてみましょう。

flow3

ロボットの顔を、一番上の頂点に向けてあげるのですが……指示の角度が「星型の内角(36度)」じゃないところに注意。実際にやってみるとわかりますが、ここの角度を間違えると星が傾いたまま仕上がってしまいます。ヤスコは何度も失敗…。

flow4

前へ進め! ついに、記念すべき「最初の線」が引けました!!
ここまで来るのに長かった……ちょっと感動です(笑)

flow5

なんとなく、わかってきたでしょうか?
次は、右下の頂点に向かいましょう。お馴染みの方向転換。

flow6

ここまで来たら、あとは簡単。方向転換と前進の手順を繰り返すだけです。

flow7

以上の「命令」を繋ぎ合わせ「実行ボタン」を押すと、パッパッパッとロボットが機敏に動いて、図形が完成します。これはかなり感動しますよ!

と同時に、プログラミングの原点にふれたことに感慨深くもなります。たった8ビットで動いていた「初代ファミコン」の敵たちや(スーパーマリオのクッパ大王やドンキーコングなど)、最新お掃除ロボットのルンバも、きっとこんな命令の積み重ねで動いていたのか……なんて。

このゲーム(本来は教材ですが)の肝は、プログラムのタイトル通り「多角形の角度」を理解していないとできません。でも遊びだと思うと、意地になって(笑)計算できてしまうんですよね。それは子どもたちも同じようです。一緒にミッションを解く感覚で、やってみたいですね。

今回は無料のサービス「プログル」を紹介しましたが、市販の教材もたくさん出ています。ドローン型のものは、お父さんのほうがハマってしまうこともあるとか。

ぜひ楽しんでみてくださいね!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる
【第19回】受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?
【第20回】夏休みの時間の使い方……ウチの子は「ブラック部活」に通ってるの!?
【第21回】オトナもハマる! 無料で遊べるプログラミング教材が面白い
=================

【第20回】夏休みの時間の使い方……ウチの子は「ブラック部活」に通ってるの!?

yasuko_top

第20回 夏休みの時間の使い方……ウチの子は「ブラック部活」に通ってるの!?

みなさん、こんにちは!
最近は、冷房のきいた部屋でテレビばかり見ているヤスコです。

8月は甲子園野球のシーズンでもありますね。
球児たちの光る汗と隠されたドラマーー。
野球に詳しくなくても、ひいきの選手を見つけると、つい熱くなって声援を送ってしまいます。あくまで家の中で、ですが(笑)

さて、今日は「ブラック部活」の話です。

いえいえ、決して熱心な部活を否定するわけじゃありません。ニュースなどでご存知の方もいらっしゃると思いますが、数ある部活動のうち、長時間拘束される部活動が「ブラック部活」と呼ばれて見直しの対象となっています。勉強や受験に支障が出ると心配の方も多いのではないでしょうか?

でもそれは、お子さんに限った話ではないのです。

■実は、先生の家族も困っていた

実はヤスコ、先日ネットのニュースで衝撃的な言葉を見つけてしまいました。

「部活未亡人」――です。

名古屋大学の准教授である内田良さんの記事だったのですが、夫(教員)が部活の指導に時間を奪われ、まるで夫がいないかのような状況に追い込まれた妻のことを指すそうです。「せっかく子どもを授かったのに、ベビー用品を一緒に見に行く時間もない」「夫は毎朝6時に家を出て、夜中に帰ってくる。休日もない。心労がたたって心療内科に通うことになった。妻である自分もまいってしまいそうだ」など、かなり深刻な訴えが寄せられているそうです。

子どもを大事にするはずの先生が、自分の子どもをきちんと愛してあげられる環境にないんですね……。それだけではなく、準備不足の状態で日々の授業をこなすことにもあり、授業が「手抜き」なってしまうこともあると言います。うーん、それは困った!

そこで、文部科学省とスポーツ庁は、今年1月、先生にも休養日を設けるように全国の教育委員会に通知したそうです。愛知県などでは今年度までに、残業が月80時間を超える教員をゼロにすべく、対策をしているとか。

さらに4月からは「部活動指導員」として外部のコーチを雇用できるようになりました。顧問教師以外のコーチが、単独で指導や引率することも可能。これには予算が必要ですが、全国でこの取り組みが広がることが期待されています。

■計画は一人で立てるより、誰かと一緒に立てると効果倍増

残念ながら、部活と勉強を両立させる「万全の方法」は存在しませんが、「自分に合った学習計画(または宿題の計画)」を立てることは重要なようです。特に運動部の子は体力的な消耗も激しいので、「比較的疲れていない時間帯にがんばって勉強を進める、でもそれ以外は無理をしない」などの工夫が必要です。

……なんて、偉そうに言っていますが、いざ自分の計画となると簡単に破ってしまうんですよね(汗) ダイエットのために体育館のジムに通うことなどは、暑いのを言い訳にずいぶん反故にしたままです。たぶん、一人で決めて一人で実行するせいでしょう。

だから、計画を誰かと立てれば、実行の確率はかなり伸びるはず。せっかく子どもが一生懸命やっている部活動だから、ヤスコもできるだけ笑顔で見守ってあげたい! 夏休み中こそ、「実行可能な」勉強スケジュールを立てられるように(利用されている方は)家庭教師の力を借りるときです。ぜひ相談してみてくださいね!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる
【第19回】受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?
【第20回】夏休みの時間の使い方……ウチの子は「ブラック部活」に通ってるの!?
=================

【第19回】受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?

yasuko_top

第19回 受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?

みなさん、こんにちは! ヤスコです。
本格的な猛暑に突入しましたが、みなさん体調は崩されていませんか?

今回は、「部屋の温度」と「集中力」の話。

これからはじまる夏休みは、受験生にとって「最初の勝負時」です。同じ志望校を目指すライバルと差がつくのは、自由な時間が増える長期休暇だからです。「中学生最後の夏は、部活で青春の汗を流しきる!」というお子さんも、すきま時間の勉強で効率を上げることで二学期以降の勉強がラクになるはずです。

夏は暑いだけでも集中力が下がりますよね。親としては、せめて勉強がはかどる環境だけでもつくってやりたいもの。でも、あまりエアコンを強く効かせすぎても風邪を引くかもしれないし、それに……電気代も心配!なんてね(笑)

よく「地球温暖化を防ぐためにエアコンの温度設定は28度が推奨」と聞きますが、「勉強がはかどる適温」とは、いったい何度なのでしょうか?

■室温の目安は25度、3度上がると作業効率6

そもそもエアコン設定の28度とは、建築物衛生法という法律が定める「執務室での上限温度」だそうです。あくまで「上限」なので、集中力や作業効率が発揮される「適温」とは別モノということですね。

室温と集中力の関係を知るために、ここに興味深いデータがあります。

日本建築学会という一般社団法人が、神奈川県の電話オペレーター100人について調べたところ、室温が25度から1度上がるごとに作業効率が2%ずつ低下したそうです。

25度から28度だと……3度違うので、6%の注意力低下。例えば勉強の場合だと、100問のテストで6問余計に間違ってしまう計算になります。もちろん人によって快適と感じる温度には違いがありますが、ひとつの目安にはなりますよね。

■清涼剤入りボディローションでも、集中力はアップする??

暑さ対策といえば、エアコンの他にも、薄着になったり清涼感のあるローションを身体に塗ったりといろいろありますよね。実は、みなさんご存知あの「シーブリーズ」についても、学習能力の向上について研究結果が出ているんです。

対象は、受験を控えた現役女子高生6人。首元のVゾーンにシーブリーズを塗ったところ、テストのスコアが上がったとか(2015年、脳科学者である澤口俊之氏とシーブリーズの共同研究)。しかもローションを塗った直後だけでなく、ふき取って休憩した30分後にはさらにスコアが上昇したといいます。

まぁ、これは企業によるPRの一環なのですが、「清涼感や香りで気分転換すること」の大切さは、日常生活を振り返ってもうなずけますよね。アロマオイルが大好きなヤスコは、仕事中にマンネリな気分になると、ローズウッドの香りで気合いを入れ直します。清涼感のあるローションを耳の後ろや後頭部に擦り込んでも、気分がしゃっきりしますよね。

何かと心配なお子さんの受験勉強。たまにはそっと、室温や清涼感、香りなど「体感」の部分でサポートしてみるのもいいのではないでしょうか。

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる
【第19回】受験生応援!「集中力」が発揮できる室温って、いったい何度?
=================

【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる

yasuko_top

第18回 夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる

みなさん、こんにちは! ヤスコです。
今月から、子どもたちの夏休みが始まりますね。夏休みといえば、大量の宿題や日記、自由研究。ウチの息子のときは、8月の末になってから親が工作や読書感想文を手伝わされるという地獄の追い込みがありました(苦笑) 同じ経験をお持ちの方も、多いのではないでしょうか?

実はそんな中、見つけちゃったんですよ。なんと「宿題代行サービス」! 実は2.3年ほど前から物議を醸しているようですが、どんなサービスなのか……やっぱり気になりますよねぇ。

■ドリル1冊5000円 わざと間違えるなど「バレない」工夫も!?

一口に「宿題」と言っても内容は多岐に渡ります。とある宿題代行サービスでは、国語ドリルなどの簡単なものから、読書感想文や工作、高校・大学生小論文も受け付けています。果てにはアルバイトや就職活動の履歴者まで! 大人向けのメニューもあるんですね。

気になる料金は、算数・国語などのドリルで1冊5000円、自由研究や工作は1点5000円、読書感想文は400字原稿用紙1枚で3000円となっていました。

作業を行うのはもちろんオトナなのですが、代行だとわからないように「一般的にミスが多い英語の回答(単数・複数形など)をわざと間違える」などの工夫(?)もしているそうです。しかしテレビで見た映像では、40代ぐらいの男性が小4の漢字ドリルに記入をしていて、筆跡がずいぶんオトナ……。これで大丈夫なのかしら、と他人事ながら心配になってしまいましたが。

ドラマやCMの小道具として用意される「子どもの手書き文字」や「子どもの絵」って、オトナが書いたかどうか直観的にわかりますよね。作為的かどうかの違いだと思うのですが、宿題に関しても学校の先生がすぐ見破ってしまうような気もします。

というより、そもそも「発覚しなければそれでOKなのか?」という問題が先ですよね。

■あらためて「宿題」のあり方について考えると…?

「本人がやるべき宿題をお金のチカラで解決させる」ということを子どものうちから教えてしまってよいのものか……と考えると、簡単に手を出していいものではない気がします。

では、宿題代行サービスを頼もうとするのは、どんな人たちなのでしょう。

2015年の産経新聞には、「サッカークラブに練習に没頭する息子(小6)に、試合に集中してほしくて、一時利用を検討した」と答えるお母さんの話が載っていました。また病気になってしまったり、受験勉強が忙しくて宿題まで手が回らない……というお子さんも多いとのこと。利用の是非はさておき、単純に「ラクをしたいから」という理由だけではなさそうですね。

また、公立の小・中学校だと、多様な学力や家庭環境の子どもたちが集まっているので、「まったく同じ質と量の宿題に取り組ませる」ことは本当によいのか?という疑問もあります。今後、自発的に学習に取り組む「アクティブ・ラーニング」が推奨されていく中で、宿題のあり方も変わっていくかもしれません。

まぁ、それはだいぶ先の話になるかもしれないので、まず大事なのは今年の夏休み! 目前の敵にどう挑むか、ですよね。

実際に困っているご家庭の皆さんは、普段お付き合いのある家庭教師に「宿題を早く終わらせる工夫」について相談してみてはいかがでしょう。家庭教師なら夏休み期間も指導があるので、定期的なチェックもできますからね!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
【第18回】夏休みの「宿題代行サービス」について考えてみる
=================

【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律

yasuko_top

第17回 ウチの子が学校に行きたがらない
――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律

みなさん、こんにちは! ヤスコです。
早いものでもう6月。進学やクラス替え、引っ越しなどで生活が変わった子たちは、だんだん落ち着いてくるころですよね。環境にがんばって慣れたぶん、疲れが出やすい時期でもあります。そんなタイミングで、今回は「不登校」について考えてみたいと思います。

うちの子は大丈夫――というご家庭も、ちょっと待って!

「不登校」は成績や友だちの数に関わりなく、どんな子にも起こり得る状況。もしものときのために、子どもたちを取り巻く現状を知っておけば、うろたえることなく子どもをサポートしてあげられるかもしれません。

■中学校では36人に1人が不登校、本人も原因がわからないことも

そもそも「不登校」の定義って何でしょう? わたしたちは普段何気なくその言葉を使っていますが、文部科学省は、不登校を「病気と経済的な理由を除いて30日以上学校を欠席した生徒」という目安で考えています。

不登校の子はどのぐらいいるのかというと、平成26年度の同省の調査では、小中高校(国公私立)の不登校児童生徒数は、17万人以上。中学では、生徒の36人に1人の割合だそうです。これはもう「特別なケース」ではなく、身近な問題と考えていいでしょう。

小学校=2万5866人(255人に1人)
中学校=9万7036人( 36人に1人)
高校=5万3154人( 63人に1人)

理由としては、いじめや先生との関係などなどさまざまですが、「無気力」や「情緒的に不安定」など子ども自身も「原因がわからない」ことも少なくないとか。

では、不登校になってしまった子は、普段どう過ごしているのでしょう。小中学生の場合は、約半数が「教育支援センター(適応指導教室)」などの公的な施設に通って学習の援助を受けているそうです。そして、残りの子たちは自宅にいるのですが、彼らの多くが通っているのがフリースクールです。

また、集団や他の子と過ごすのがストレスになる子は、家庭教師を自宅に呼んでいるケースもあります。家庭教師が大学生などの場合は、「先生」というよりは「親しいお兄さん、お姉さん」という感じで気楽に質問ができるからです。またそういった先生は、ご近所やお友だち、学校関係のしがらみもありませんので、お子さんはもちろん親としても気兼ねなく相談できるのかもしれませんね。

■昨年末に、不登校児をサポートする「教育機会確保法」が成立

不登校の子をサポートする態勢は一見整っているように見えますが、実は今、問題になっているのが「学校復帰」を大前提とした不登校対策そのものなんです。「学校がイチバン」と解釈していた自治体は、「フリースクールは不登校を助長する」と敬遠し、うまく連携がとれていなかったんですね。また、「学校に戻らなければならない」というプレッシャーは、子どもにとっては相当な重荷となるでしょう。

果たして学校だけが、本当に「唯一の学びの場」なのか――?

その流れを受けて、昨年12月、「教育機会確保法」という法律ができました。学校に通えなくなった子どもたちも充分な教育を受けられるよう、国や自治体が責任をもって、その機会を確保するということです。

これは、国が「不登校=休養の必要性」ことを認め、「学校以外の義務教育」についても可能性が現れたということになります。まだ具体的なことは決まっていませんが、今後は不登校の子を持つご家庭の「社会での居心地の悪さや不安」が軽減していくはずです。

ニュースなどで「教育機会確保法」という言葉が出てきたとき、少し気にとめて経過を追ってもいいのかもしれませんね。

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
【第17回】ウチの子が学校に行きたがらない――もしものために知っておきたい不登校児のための新法律
=================

【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?

yasuko_top

第16回 禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?

みなさん、こんにちは!
最近、「忖度(そんたく)」という言葉を使いたくてウズウズしているヤスコです。

国会のニュースで、不本意なお茶の間デビューを果たしてしまった「忖度」ですが、意味を辞書で調べてみると「自分なりに考えて、他人の気持ちをおしはかること」。今年の流行語大賞にノミネートされるんじゃないかしら。夫なんか会社で「課長のお財布事情を忖度して、安めの居酒屋を予約しておきました」なんてジョークを飛ばしているみたいですよ(苦笑) 

というのは大人の世界の話ですが――、実は今、子どもの教材業界でも「ある言葉」の登場に激震が走っているのです。(あらかじめ断っておきますが、ヤスコは大真面目です!)

■発売1カ月半で100万部を超えた『うんこ漢字ドリル』

問題の全例文に「うんこ」という言葉が盛り込まれた『うんこ漢字ドリル』が、今飛ぶように売れているのだそうです。(まぁお下品ね、と眉をしかめる前に…まずは童心に返ってお付き合いくださいね!) 内容はいたってマジメな学習参考書なんですが、例文にあの言葉が入るだけで、とてつもなくシュールで笑える世界が広がるんです。

とにかく、実際の例文を見てみましょう。

・うんこに えんぴつを 〈いっ〉本 つきさした。 
【答え〈一〉】 小学1年生用
・うんこの〈まった〉く新しい使い道をひらめいた。
 【答え〈全〉】 小学3年生用
・極限まで自〈こ〉を追いつめてうんこをする。
 【答え〈己〉】 小学6年生用

なんということでしょう。匠の技により、退屈だったはずの漢字の学習が見違えるような爆笑の時間に。ツイッターなどでも、男の子を持つ親御さんからは「漢字練習に夢中になっている、音読までし出した」などと喜びの声も上がっています。

■出版社の社長「わたしも勉強がキライだった」

産経WEST(5月28日)によると、『うんこ漢字ドリル』は、発行元である文響社の社長・山本周嗣さんが2年間温めてきた肝いり企画だったとか。山本さん自身も子ども時代は勉強がキライで、「教育をエンターテインメントにしたい」と考えていたそうです。

ドリルには「おうちの方へ」という前書きがあり、そこからは山本さんの真摯な情熱が伝わってきます。少し長いので、要約して以下に紹介しますね。

――漢字を効率よく覚えるには、「くり返し書くことが大事」と言われていますが、それは子どもにとって「学習」ではなく、集中力の続かない「作業」になってしまいます。「うんこ」という言葉は、大人は忌避しがちですが、子どもにとっては気持ちが盛り上がり、口にするだけで楽しくなる「魔法の言葉」です。このドリルで勉強は楽しいものだと知ってもらい、笑顔で机に向かえる子どもたちが増えることを願っています。

編集に関しても、食べたり匂ったりするような「生理的に受け付けない使い方」は避け、なおかつ、子どもを飽きさせないように色々な角度から「うんこ」が登場するように細心の注意が払われたそうです。

まさに、業界のタブーを破り、革新に挑戦するフロンティア! まぁ、言葉が言葉だけに賛否両論ありますが、本当に勉強がキライな子で他に特効薬がないならば、こういう手段も個人的には「あり」だと思います。

それに実は、ヤスコのママ友たちも興味津々なんですよね。でも、ちょっと躊躇しちゃって「まだ実物を見たことがない」って言うんですよ。だったら、みんなの気持ちを「忖度」して――、ヤスコが先陣を切って書店で買ってきちゃおうかな?(笑)

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
【第16回】禁断の「あの言葉」で、子どもを夢中にさせる漢字ドリルとは?
=================

【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)

yasuko_top

第15回 ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)

みなさん、こんにちは! ヤスコです。
さて、本日ご紹介するのは、テスト対策や受験勉強にピッタリの「超」実用アプリ。

こんなことを言うと「おばさん発言」と笑われそうですが、本当に今の子どもは恵まれていますよね~。だって、わたしたちの頃のテスト勉強は、ひたすらにアナログだった気がするんですもの。とにかく書いて覚える「1000本ノック戦法」や、まるで鍵の束のように単語カードをじゃらじゃら持ち歩く「マンション管理人戦法」など、それぞれが自分なりのワザを駆使していましたよね。

当然、今もこのような暗記法は健在ですが、ここにスマホのツールが加わったことで、学習の世界は新たなステージに移行しました。ポイントは、①手ぶらでも ②楽しみながら ③スキマ時間 に勉強できるという手軽さ。それは勉強が嫌いな子どもたちにこそ、ピッタリなのかもしれません。

まずは、小学生から楽しめるアプリの紹介です。

■小4で暗記する47都道府県がジグソーパズルに

日本の都道府県の暗記、子ども心に「がんばって覚えた」という記憶をお持ちの方も多いのではないでしょうか? 空欄になった日本地図に、都道府県名を入れていく小テストなどもありましたね。

『あそんでまなべる 日本地図パズル』(デベロッパー:Digital Gene)は、都道府県の形がジグソーパズルのピースになっていて、指先のスワイプ操作でパズルを完成することができます。タイムを計ることができ、エキスパートモードでは都道府県名を伏せて遊ぶこともできるので、ゲーム性もたっぷり。テトリスやツムツムなどのパズルゲームが好きな子にも、合いそうです。

日本をクリアしたら、別バージョンの「世界地図パズル」で国名を制覇してみましょう。また、学校のテストにはあまり出ませんが、戦国武将や歴史ゲームが好きな子は「旧国名パズル」も楽しそうです。ヤスコは、小5の娘に日本地図のタイムレース挑んでみようかしら。万が一負けてしまったら……、キャー! 親の威厳が保てない! 事前特訓は必須ですね(笑)

■中学の定期テストや受験勉強の「気晴らしツール」として

「勉強しなくちゃいけないのはわかっているけど、どうしても机に向う気がしない」「移動時間や待ち時間に、ヒマつぶしがほしい」というときは、とりあえずスマホゲームで学習するのもありかもしれません。

「あぁ~、また遊んでしまった!」という後悔もなければ、「本当は勉強しなきゃならないのに…」という焦りも軽減するはずです。

そんな補助的なツールとして、ヤスコが目を付けているのは、『ビノバ中学生』シリーズ(funspire, Inc.)。中学生の子どもたちが、受験勉強や定期テストのための勉強や暗記を「無料で」「効率的に」行えるように開発されたそうです。地理、歴史、理科、古文など、教科ごとにアプリがそろっているので、好きな教科をチョイスできるのがうれしいですね。

四択クイズに答えて、モンスターを集められる「お楽しみ要素」もしっかり用意されていますよ。

な~んて話を息子と夫に話したら、さっきから二人してアプリ検索に夢中。
息子「見て見て、『松本人志の俺の覚えたい外国語100~英語編~』っての面白そうじゃない?」
夫「おお、オレも見たいから入れてみろ。――って、ギターのコードを覚えるアプリもあるのか! 昔挫折したギター、まだ押入れにあったよな…」

あぁ~、夫に任せたのが失敗でした(苦笑)
こんなとき頼りになるのが、息子の家庭教師・Sくん。現役の大学生だし、ゲームも相当詳しいって言っていたし、ちょっと相談に乗ってもらおうかな!?

※インストールは規約をよく読んだ上で実行を。そしてテレビゲームと同じく、やり過ぎにはご注意くださいね!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
【第15回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(後編)
=================

【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)

yasuko_top

第14回 ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)

みなさん、こんにちは!
家族との連絡やレシピ検索、お天気情報など、いつもスマートフォンが手離せないヤスコです。

突然ですが、みなさんはお子さんにスマートフォン(以下スマホ)を持たせていますか? 内閣府の調査によると、平成28年度の小学生のスマホ所有・利用率は27.0%、中学生は51.7%、高校生は94.8%。小中学生においては、2年前と比べると約10%もの急増ぶりなんです。今やランドセル用の携帯ケースも販売される時代ですから、賛否両論あれど、クラス全員がスマホユーザーになる日も近いかもしれませんね。

そして、スマホを持つと、子どもたちがやりたがるのが「ゲーム」。これはもう彼らの生物学上の性みたいなものですから、ある程度は仕方ありません。でもどうせなら、時間の浪費ではなく、何か役に立つもの……欲を言えば「勉強」のためになってくれるものが希望なんですよねぇ。

そんなわけで、ヤスコも探してみましたよ。エンターテイメントあふれる学習アプリの数々。やはり暗記要素が多い「英語」や「社会」などが充実していますね。ゲームや絵柄のクオリティが高いのも結構あって、受験生の気分転換や時間つぶしにも一役買ってくれそうです。

まずは、2020年以降に小学校での必修化も話題となっている「英語」からスタートしてみましょう!

■ポケモンやドラクエ好きにおススメの「RPG冒険ゲーム」

英単語クイズやリスニング問題をクリアすると、モンスターをゲットできる『English Monsters(イングリッシュマスターズ)』(無料)。凝ったビジュアルと作り込まれた世界観の中でキャラクターが成長して……と、まるでポケモンのような感覚で遊べる英語学習アプリです。

また、武器や防具、アイテムやスキルを入手したり、課題達成(クエスト)を楽しむ要素も充実。小学校時代にドラゴンクエストにハマったヤスコとしても、かなり興味をそそられますね。

なーんて、本格的なロールプレイングゲームぶりに感心してしたら、なるほど、2016年には注目ゲームの見本市「東京ゲームショウ」にも出展されていたとのことでした。

高いエンタメ性を持ちながら、学校推薦数No1『エースクラウン英和辞典』とのコラボや、3000以上の日常会話・実用フレーズを登録しており、 TOEIC頻出単語使用など、実用性も兼ね備えています。

■ポケモンやドラクエ好きにおススメの「RPG冒険ゲーム」

さて一方、こちらは「ゆるキャラ」が集まる平和な学園が舞台の『えいぽんたん!』(株式会社ドリコム)。プレイヤーが英語を学習することで、生徒たちが成長し卒業できるようになります。

かわいいキャラクターたちにおやつをあげたり、デコレーションしたりという育成の楽しさもあいまって、累計230万ダウンロードを突破した人気ゲームですが、昨年にはついに『えいぽんたん for students』が登場。学生に特化し、小学生から高校生までに必要な英単語がさらにきちんと学べるようになりました。

このアプリの特徴は、最初に行う実力診断や解答データの積み重ねで、「今の自分」にピッタリの問題を出してくれること。また、オンライン上で友だちや仲間と競い合ったり、協力してゲームを進めることもできるので、モチベーションの維持にもつながります。

どちらもiPhoneやAndroidのどちらにも対応しているようです。機種との相性や条件もありますので、ご検討の際は、各社のホームページで詳細をよく読んでみてくださいね。

さて、次回の後編では、地理や公民など「社会」に特化したアプリもご紹介しますよ。お楽しみに!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
【第14回】ついうっかり勉強しちゃう!? ゲーム感覚で遊べる「学習アプリ」(前編)
=================

【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!

yasuko_top

第13回 小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!

みなさん、こんにちは! ヤスコです。
今日は算数&数学ギライな子を悩ます「分数」が、あっという間に攻略できそうなアイデア教材のニュースです。(3月30日付中日新聞、4月3日付朝日新聞デジタル)

その名も「分数ものさし」。静岡県浜松市の小学校に通う山本賢一朗くん(6年生※当時)が、自分の経験をもとに「友だちにもわかりやすく教えてあげたい」と発案したもので、長さ12cmのものさしに5列の目盛りが付き、分母の違う分数が配列されています。

ものさしのイメージは、こんな感じ。

分数のイメージ

まさに目からウロコ! これなら異なる分母でも、大きさを理解するのがとてもカンタンですね。例えば、「3分の2」と「2分の1」のどちらが大きいかも感覚で判断できますし、「4分の2」と「6分の3」が同じ値だということも一目瞭然。そしてこのアイデアは、静岡大学教育学部の准教授に賞賛され、実際の教材化に向けて開発が進められているそうです。

実は、「分数ものさし」の威力はこれだけではありません。多くの子どもたちがつまずいてしまう「あの計算ルール」も、感覚で理解することができるのです。

■「6分の1」÷「2分の1」の解き方、本当に説明できますか?

「あの計算ルール」とは、割り算のやり方です。(みなさんも昔のことを思い出して、一緒に頭の体操にトライしてみましょう!)

例えば、「6分の1」÷「2分の1」という計算式を解くとします。セオリーでは、割る方の分母&分子をひっくり返して、「1分の2」をかけることになっていましたよね。いわゆる「逆数をかける」というステップです。

分数のイメージ

これは小学6年生で習うものですが、「どうして逆数にしなければならないか」が理解できず、その先に進めない子がとても多いのです。さらに中学生になっても引きずってしまい、他の単元に影響が出ているケースも少なくありません。

でもよく考えたら、難しいルールですよね。実は、ヤスコも息子に理由を聞かれたとき、上手く説明できませんでした。「ルールはルールなの!」と逆ギレ(汗)しちゃったりして……。もはや概念の世界となるので、学校の先生たちも苦労されているようです。

では、「分数ものさし」で見るとどうでしょうか?

分数のイメージ

まず、6分の1(割られる数)は、2分の1(割る数)の何倍かを考えるんですね。マスの数からして、1倍より少ないのはすぐにわかります。(この感覚がつかめることも大事!)
では具体的に何倍か? ものさし上で最小単位の「12分の1」を1マスと考えると、「6分の1」=2マス分、「2分の1」=6マス分ということで、「6分の2」=「3分の1」(倍)ということになります。

今はまわりくどい説明をしましたが、他のどんな割り算を試しても、分母と分子をひっくり返した逆数をかけるのと同じ値になるんですね。これを何度かくり返せば、そのうち考え込まなくてもルール通りにスムーズに計算できるはずです。

これは画期的! 今までなかったのが不思議なくらいです。教材としては、今年の夏以降のリリースを目途に準備が進められているそうですが、カンタンなものなら紙や無地の下敷きなどに描いて、すぐに家庭でもつくれそうです。「やってみたよ!」という皆さんからのご報告もお待ちしていますね!

=================
【第1回】はじめまして、「ヤスコ」です
【第2回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?
【第3回】オリンピックを境に「学校の授業」も変わる!?(後編)
【第4回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?
【第5回】東大を受験したロボットが、人間に勝てなかった「能力」って?(続編)
【第6回】一年のスタート、子どものやる気を引き出す「子ども手帳」はいかが?
【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
【第8回】みんなの給食メニューを「民主主義」で決める!?
【第9回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(前編)
【第10回】学校授業、バージョンアップの詳細がついに明らかに!(後編)
【第11回】春のお出かけで、子どもの「教科書アレルギー」を撃退!?
【第12回】新学期、オトナの本棚に「あえて」置きたい一冊
【第13回】小6の男子が考えた「分数ものさし」で、苦手な分数を一発攻略!
=================