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【第42回】どっぷり笑えて、生きる知恵まで身に付く「新作落語」3選

【第42回】どっぷり笑えて、生きる知恵まで身に付く「新作落語」3選

みなさん、こんにちは! 最近すっかり落語にハマってしまい、気を抜くと「私は」のつもりが「あっしは」と口走っているヤスコです。

先日7月2日、日本のエンタメ界に大きなニュースが駆け巡りました。テレビ番組「笑点」の名司会者だった桂歌丸さんの永眠。御年81歳でした。

シニカルな時事ネタで笑いをとる一方で、笑点のメンバーからは、「ミイラ」「骸骨」などと散々いじり倒されてきた歌丸師匠でしたが、50年間も同番組のレギュラーとして活躍した師匠のすごいところは、さまざまな病気と闘って2016年に同番組を“勇退”したその後にありました。鼻に酸素チューブを通しながら高座(舞台)で客席をわかせるようすは、まさに「芸人魂」。エンタテイメント界のトップランナーとしての情熱や気迫にあふれていました。その話芸はまさに国宝級。子どもからオトナまで笑わせてしまう力があります。

ところで、みなさんはふだん落語を聞きますか?

「落語なんて昔の話でしょ」と食わず嫌いだとしたら、もったいない! 実は落語には、江戸~明治時代にできた「古典落語」とは別に、現代の生活をネタにした「新作落語」というジャンルもあるんです。主人公には、スマホ中毒の大学生、初恋の相手を忘れられないおじいさん、動物園の動物まで、思わず応援したくなるような魅力的な人物がたくさん登場します。そう、まるでコントや漫才を楽しむ感覚で、聞くことができるのです。

気軽につまめるエンタメながら、国宝級の話芸や、学校では教えてくれない「生きる知恵」がぎっしり。図書館などでもCDやDVDが無料で借りられるので「テレビを見ながら食事」「スマホをいじりながら暇つぶし」の代わりに、一度聞いてみませんか?

でも、何から聞けばいいの?というあなたへ。

今日はヤスコが実際に聞いた作品の中から、子どもと大人が一緒に笑えるオススメ落語を「新作」「古典」まじえて3作紹介しますね。

1.財政難の動物園を救え!「任侠流山動物園」

ライオンやトラのような人気動物がいないせいで、客足が遠のき経営難におちいった架空の動物園が舞台。「このままでは自分たちもクビになってしまう!」と危惧した当の動物たちが「とある計画」を実行するために一致団結します。

園長がブタの豚次に「県からの補助金が打ち切られて財政難」とこぼすシーンなど、オトナにとってリアルな要素もありつつ、子どもにとっては、ニワトリのチャボ子や豚次の元兄貴分・虎夫の「なりきり演技」がツボにはまるはず!

“任侠”というタイトル通り、動物同士のコミュニケーションから「他人に何かを頼むときの礼儀」や「協力し合ってピンチを乗り越える姿勢」など、学べるところも多そうです。(ストーリーはちょっと大げさですけどね:笑)

2.ケチな節約生活、ここに極まれり!「始末の極意」

「せこい!」としか言いようのない生活の知恵(悪知恵!?)も、ここまでくると職人技かもしれない。そんな自他ともに認める「ケチ」な大家さんが登場します。

たとえば、隣から流れてくるウナギ屋の「匂い」をおかずにご飯を食べていたら、ウナギ屋から「匂いの分だけ代金を払え」と要求される。そこで「びた一文払いたくない」大家さんがとった行動は……?

タダで青菜を手に入れる方法、扇子を孫の代までもたせる方法など、思わず苦笑いしてしまいそうな「せこ技」のオンパレードですが、そのちゃっかりした賢さは「サザエさんのカツオくん」に通じる憎めなさがあります。

大家さんのアイデアは決して褒められたものではありませんが、ビジネスや暮らしの工夫とはこういう「とんち」から生まれるのかもしれませんね。

3.今度の習い事は、あくび?「あくび指南」

こちらは、『おやこ寄席』(小学館)というCDブックで、小学校低学年からでも楽しめそうな音源も収録されています(「あくびのおけいこ」)。

習い事といえば、ピアノや水泳などを思い浮かべるかもしれませんが、主人公の友人・熊さんがこれから習いに行くのは、眠いときに出るあの「あくび」。なんだか胡散臭いお師匠さん曰く、あくびには「いいあくび」と「悪いあくび(駄あくび)」があるとのこと。かくして熊さんは、「夏の船でするあくび」「ぬるくて退屈なお風呂で出るあくび」などの稽古を一生懸命つけてもらうのですが、当然うまくいくはずもなく――。

師匠と熊さんのまぬけなやり取りが笑いを誘います。しかし、そんなダメな熊さんを、文句を言いつつもかたわらで見守る主人公との間には、おだやかな友情を感じたりして。

落語の魅力には、「失敗」を笑い飛ばせるおおらかさや、一般的によしとされない性格(短気、忘れっぽい、内気)の登場人物が活躍できる明るさにもあります。

落語は「オトナも子どもも楽しめるお笑い」であると同時に、生きる知恵がつまった「栄養ドリンク」なんです。1つの演目が、30分~1時間で終わることが多いので、ぜひおやつ感覚でつまみ食いしてみてくださいね。

慣れてきたという方には、冒頭で紹介した故・桂歌丸師匠の左甚五郎シリーズもおすすめですよ! 左甚五郎は、江戸時代のレジェンドとも言われた彫刻職人。今ごろは師匠と二人、天国で再会して、落語談議に花を咲かせていることでしょうね。

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【第41回】5人1組で「三日坊主」を撃退する「習慣化支援アプリ」

【第41回】5人1組で「三日坊主」を撃退する「習慣化支援アプリ」

突然ですが、みなさんは「毎日の習慣にしたいこと」、何かありますか?

朝、あと1時間早く起きたい
1日5分でも片づけをしておきたい
すき間時間に1つずつでも英会話のフレーズを覚えておきたい

でも…。

「習慣が人をつくる」のはわかっているけど、いつも続かないから、今はもう諦めている――。そんな方は、意外と多いのではないでしょうか?

わかります、その気持ち! わたくしヤスコの部屋にも、数回しか再生していないダイエット用DVDや、最初の1ページしか解いていない英語ドリルなどが山積みです。ああ、敗北の歴史…。

そして我が息子にも、三日坊主のDNAは受け継がれてしまったようでして。勉強の習慣がぜんぜん身に付いてくれないんです(泣)

スマホゲームには寝る間も惜しんで精を出すのに、家庭教師の先生とのカンタンな約束も守れない。その約束とは、「明日の授業でやる教科書の単元をチラッと見ておく」というものなんですが、「意味はわからなくていい、読むだけでOK」にも関わらず、カバンから教科書を取り出そうとすらしないんですよ。

親子で三日坊主、どうしたら脱出できるの!?

というわけで、今日は「新しい習慣を身につけるコツ」についてお届けしちゃいます!

■部活や仕事ならやれるのに、個人的な目標が達成できない理由

そもそも「新しい習慣」を身につけるのって、意外と大変ですよね。

時間がないから…
今はそんな気分になれない…
ちょっとぐらいサボっても、誰かに迷惑かけるわけじゃないし…

言い訳だけは、山のように見つかります(苦笑)今までの「何もしないという習慣」を崩して不慣れなことを始めるわけですから、モチベーションを保つのがすごく難しいんです。

「部活や会社の仕事は、けっこう頑張れたんだけど…」という方もいらっしゃるでしょう。その通り! 部活や仕事の場合は、仲間や関係者が「チームで目的を達成する」という共闘関係が成立していますからね。それは個人競技やフリーランスでも同様です。

何が違うかと言うと、

・チームでの目標達成は、
サボれば仲間に迷惑がかかるし、励まし合うことも、喜びを共有することもできる。
→やらないとマイナス、やるとプラスの状況になる →「やってみようかな?」

・個人的な目標達成は、
サボっても誰にも知られない、励ましてくれる相手がいない、喜びを伝えられない。
→やってもやらなくても(一時的な)状況は変わらない →「やらなくてもいいか~」

要するに、個人の場合は「自分の“なまけ心”にたった一人で立ち向かわなきゃならない」んです。それはムリです、負けます(笑) 地球上のすべての生物は「生存に直接関係しないことはサボる」ようにできているんですから。

というわけで、個人的な目標をやりとげるために、ジョギングなどのサークルに参加したり、同じ目的を持った人の勉強会・講習会などに足を運んだリすることは、かなり有効なことなんです。

――ただ、そういうサークルや勉強会には、「そこにわざわざ行く」という「習慣」がないと行けませんよね(笑)

そこで、こんなスマホアプリはいかがでしょうか? アプリを起動するだけなら、指1本。ヤスコも始めてまだ2週間ですが、休まず連続達成できています!

■50種類以上のカテゴリから、好きなチームでがんばれる「みんチャレ」

「みんチャレ」とは、匿名で集まった5人が1チームで写真やコメントを送り合い、生活習慣の改善や資格取得など、共通のテーマを「習慣化」させるためにチャレンジするアプリ。

現在、ユーザーの数はなんと30万人!
それだけ有益だということでしょう。

このアプリは、ソニーから独立起業した長坂剛社長らが開発。長坂さんは、大人も子どもも虜にした、あのプレイステーションの事業にも携わっていたそうです。開発のきっかけは、「ゲームだけではなく健康や学習で人を幸せにしたい」という想いから。昨年12月の日経新聞web版にも、仕事人として興味深いインタビューが掲載されていました。

ちなみに、ヤスコが入っているチームは
・朝6時に起きる
・ヨガやストレッチをする
・顔の筋肉を鍛えるエクササイズ
・ウオーキング
・1日1ページでもいいから読書
・50kg後半から前半を目指す

などなど。
時間的に不規則な仕事なので、運動習慣をつけたいんですね(笑)

チームのイメージとしては、LINEグループのチャットのような感じです。
たとえば、朝6時に起きるチームでは、「今日も起きれたよ!」と報告すると、チームのメンバーやAIのネコが「やったね」「大変だけど一緒にがんばろ!」などコメントやスタンプを送ってくれます。

同じ夢や苦労を共有しているので、その一言一言がすごくうれしいんですよね。

また、チャット内で使えるかわいいスタンプは、「目標を達成するともらえるコイン」と交換可能。チーム全員がその日の目標を達成すると、ボーナスコインももらえます。まさに共闘関係。オンラインゲームで見知らぬ人と協力してモンスターを倒すような、そんなワクワク感が味わえるんですね。

というわけで、前半でお話しした「チーム制のメリット」=「サボれば仲間に迷惑がかかるし、励まし合うことも、喜びを共有することもできる」を、いい形で満たしているわけです。

■受験勉強やオトナの資格取得のチームもあって、無料!

もっと細分化されたジャンルだと、こんなチームも。

学習や資格取得
・アニメ好きだけど、我慢して受験勉強をがんばる
・中学2年生限定 敬語厳禁‼(本音を語り合うための工夫ですね)
・めざせ看護学校
・Word、Exelを5分勉強

暮らし・仕事
・食べたらすぐにお皿を洗う
・パチンコ、お酒をがまんする(依存症克服)
・24時までにはベッドに入る
・自営業者よ、ブログを書こう

こんな感じで約5000チームが稼働。世の中には、本当にいろいろな「目標」をもった人がいるんだなと、リストを見ているだけで世界の広さを感じます。これだけ種類が多ければ、どんな人でも1つか2つは「これぞ」と思うチームに出会えるでしょう。

気に入ったチームに空きがあれば、画面へのタッチひとつで参加OK。また、該当するものがなければ自分でチームをつくることもできます。5チームまでの参加であれば無料です。

■自分が利用している「現実のサービス」と連動させて、効果倍増

チームの中には、特定のドラマの感想を語り合ったり、特定のトレーニングメソッドを実践する人たち限定のものもあります。

なので、ここで提案なのですが…「家庭教師マスターの勉強法を1つでもやる!」というチームをつくってみるのもいいかもしれませんね。
・毎日1ページでも教科書を読んでみる
・予定表を忘れず書く
・ポイントスタンプを1週間で〇個増やす
など、細かく分割すればハードルも低くなり、達成感が得やすくなります。お子さんの自信をつけるためにもよさそうですね。

また、講習会でできたお友だちとチームを組むのもいいかもしれません。同じぐらいの学習レベルの子と、同じメソッドで取り組めば、スゴイ効果が期待できそうです。お子さんにいきなりすすめるのは不安、という方は、まずは自分で試してみてもいいかもしれません。

さぁ、「新しい習慣」をモノにして、一緒にバージョンアップしていきましょう!

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【第40回】家庭や職場ですぐ使える! アメフト部騒動から学ぶ「ペップトーク」の大切さ

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【第40回】家庭や職場ですぐ使える! アメフト部騒動から学ぶ「ペップトーク」の大切さ

みなさん、こんにちは!最近ニュース番組を見ていると血圧がやや上がる、日本大学出身のヤスコです(苦笑)

日大って超マンモス校なので、卒業生もあまり帰属意識はないのですが、連日あそこまでひどい会見を見せられているとさすがに響きますね。トホホ……。

そう、みなさんご存じ、「日大アメフト部の反則問題」のこと。日本大学の選手が、対戦相手だった関西学院大学の選手に対して、大ケガをしかねない悪質なタックルを仕掛けたことが事の発端でした。今では、日大側のコーチや監督が、選手に対して「相手にケガをさせてこい」と仕向けたのではないかと疑問視されています。

「そんなつもりで言っていない」など、コーチや監督は責任逃れに必死なようにも見えましたが、いずれにしてもチームの権限を握るオトナたちから、「相手の司令塔を1プレー目で潰せば出してやる」とか「できませんでしたじゃ済まされないぞ」、「坊主にしてこい」などと言われたら、学生も追い詰められてしまいますよね。これじゃ、いわゆるパワハラです。

……と、ここまでは、どのメディアでも取り上げている話。

今回は、「この騒動から、わたしたち親が学べること」を考えていきたいと思います!

■言葉の選び方ひとつで、「ヤル気」は0にも100にもなる

アメフト問題のニュース解説を見ていると、ときどき飛び出すのが「ペップトーク」というキーワード。日本のスポーツ界を変える考え方として注目されているようですが、どうやら「子どもの教育」にも応用できそうです。飲み物のペプシみたいで何だかおいしそうですが、いったいどんな「トーク」なのでしょうか?

NHKなどの解説サイトを調べてみると、「スポーツの指導者が、選手のパフォーマンスを上げるためにかける言葉」とのこと。「Pep=元気」という意味から、パワハラのように選手を脅すのではなく、励ますことでヤル気を出させるアプローチなんですね。もともと、アメリカでは1940年代から研究が進んでいたとか。

以下に、ペップトークの簡単な例をあげてみますね。
もしあなたが選手だとしたら、どちらの言葉に「がんばろう」と思えますか?

・「転ぶなよ!」→ 「慎重にいけば大丈夫だ!」
・「相手は強いから、差をつけられるな!」→ 「いい経験になるから、全力でぶつかってこい!」

前者も後者も相手を想うからこその言葉なのですが、
前者は「失敗」や「ネガティブ」に、後者は「成功」や「ポジティブ」にフォーカスしています。たとえば、道ばたの看板を見ながら歩いていると、自然とそちらに寄って行ってしまうように、人間には「意識をした方向」に行動してしまう習性があるんですね。だから、「ポジティブ」な言葉で方向付けてあげるんです。

これは、親子の会話にも置き換えられます。ぜひ、子どもの気持ちになって読んでみてくださいね。

・「なんだこの成績は!」→ 「君ならもっとやれるはずだよ」
・「どうしてがんばらないの!」→「これをやり遂げたら、きっと成長するよ」
・「何度同じことを言われれば分かるの!!」→「前の失敗から学んだことは、何かあるかな?」

仕事や職場での会話に置き換えても使えます。

・「大事なプレゼンだから、ミスをするなよ」→ 「ミスをしてもいいから、魅力を存分に伝えてきなさい」
お子さんの習慣や仕事のコミュニケーションを変えたい方。は、この「ペップトーク」を試してみてはいかがでしょう? 言い方を変えるだけなのでコストもかかりません。まずは1週間トライしてみて、変化の兆しが見えたらめっけもん! きっと、家庭や学校、職場に笑顔が増えるはずですね!

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【第39回】雑学や人生哲学がつまった10分! オトナが見てもためになるYouTubeのイマドキ学習動画

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【第39回】雑学や人生哲学がつまった10分! オトナが見てもためになるYouTubeのイマドキ学習動画

みなさん、こんにちは! 夜中になると、インターネットの「おもしろ動画」パトロールがやめられない、万年寝不足のヤスコです。

ゴールデンウイークから梅雨前までは、気候もさわやかで絶好のお出かけシーズン。みなさんは、どこかに行かれましたか? ヤスコは、仕事の合間をぬって野鳥の写真を撮ったり、美術館に行ったりしましたが、その中で……「オトナの遊びに絶対必要なモノ」の存在に気づいてしまったんです。

はい、発表しますよ。

それは、「学校の授業で教わった知識」です。え、ふつう? でもすごく大事なんですよ。たとえば、旅先でおいしいご当地グルメを食べて感動したとしますよね。そこで「地理」や「日本史」の基礎知識がちょっとでもあると、「どうしてこの土地でコレが生まれたのか」という理由をなんどなく推測できたりするわけです。これはただパンフレットの説明を鵜呑みにするだけでは味わえない醍醐味ですね。

ちなみに、映画やドラマ、アニメには、こっそり「歴史上の出来事」がパロディとして盛り込まれていることもありますよね。知らなくても楽しめるけど「知っていれば2倍楽しい」状態になれるというわけです。

博学の知人を見る度に、ヤスコもうらやましくなります。いいなー、でも学生時代にひぃひぃ頑張って頭につめ込んだ記憶は、すでに忘却の彼方……。

ああ、もう一度、中学生からやり直したい!(笑)

そんな中、カンタンに学生時代をやり直せる方法を見つけました。

■動画サイトYoutubeで、プレイバック学生時代

実は、YouTubeなどの動画共有サイトの中には、中学高校で習う知識をカンタンに解説してくれるコンテンツがたくさんあるのです。しかも、教科書の単元ごとに10分程度で区切ってあるものが多く、忙しいオトナが短い時間でざっくり見るのにぴったりです。

「でも、やっぱり子ども向けでしょ? 面白くないと見続けられないわ」という方には、こんな動画もおススメです。

たとえば、「WEB玉塾」
ゆるキャラの「玉先生」が解説するアニメーションなのですが、声はボイスチェンジャーを使ったちょっとシニカルな感じの関西弁。ブラックジョークもばんばん飛び交います。中高生の視聴者はおろか、オトナの隠れファンも多そうです。

専門用語の多い「生物」や「英文法」などでも、教科書のような固い言葉は一切使わず、わたしたちの普段の生活に当てはめて解説してくれるので、ポイントをばっちりおさえられるのです。

特に、おすすめポイントとしては、解説の合い間に挟み込まれる先生の人生哲学

最近ヤスコがココロを動かされたのは、こんなお話。以下は「生物」で「生命の危機」という単元で玉先生が語ったことの要約です。

生物の世界では、強くて能力が高い「勝ったヤツ」が生き残るんじゃなくて、「負けたヤツ」が絶滅するんや。人間も、特別に優秀でなくたって無謀な戦いをしなければ生きのびられる。勝つこと(成功すること)も大事やけど、負けたとき(失敗したとき)、それでも諦めんとその場をどうにかする「しぶとさ」のほうが大事なんや

うう、社会に出たら身に染みるテーマですよね。勉強で大事なのは「知識の詰め込み」ではなく「それを自分の生きる知恵としてどう取り込んでいくか」ということを改めて教えてくれました。

また、別のジャンルでは、アニメ好きさんに大人気のボーカロイド(機械音声)も、学習用の替え歌に進出していますよね。「ボカロで覚える中学英単語/数学」「ボカロで覚える中学歴史/理科」で商品化されていますが、『縄文炸裂ガール(旧石器~古墳時代)』など一部の曲はYoutubeで無料視聴できます。

映像のアートワークもかっこいいのに、学習カ所の「大まかなポイントや流れ」が感覚的につかめるので「勉強アレルギー」のお子さんにもピッタリ。「とりあえずのとっかかり」として触れるのにもよさそうです。

オトナも子ども楽しめる学習動画は、探せば結構掘り出せます。無料のサイトながら活用方法は無限大。ぜひあなたの「マイフェイバリット」を見つけてみてくださいね!

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【第38回】アプリやSNSみたいな機能!? 「アクティブ・ラーニング」の実践現場をのぞいてみよう

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【第38回】アプリやSNSみたいな機能!?
「アクティブ・ラーニング」の実践現場をのぞいてみよう

みなさん、こんにちは!
北朝鮮と韓国の「終戦宣言」に、思わず感動してしまったヤスコです。
ニュースでは、仲良く手をつないで軍事境界線を越えるシーンが印象的でしたよね。
まさに「史上最大の仲直り」。正式な宣言はもう少し先になりそうですが、「新しい時代の到来」を感じさせる一幕でした。

新しい時代といえば、子どもの教育現場でも「アクティブ・ラーニング」やパソコンなどをつかった情報通信技術「ICT」を実践している学校がだんだんと目立ってきました。「ICT」とは、英語でInformation and Communication Technologyの略らしいのですが、ムズカシイことを考えるとムキーッと発狂してしまうヤスコは、「IT」の進化系だとざっくり理解しています(笑) もともと海外では「IT」より「ICT」という呼び方のほうが一般的だったみたいですよ。

では、もうすぐ子どもたちが出合う「未来型の授業」では、具体的にどんなことが行われているのでしょうか? 2つの実例をのぞいてみましょう。

■Google社の「Chromebook」が小学校で大活躍

NTT西日本が運営するWebサイト『チェネッタ』で取り上げられていたのは、京都市にある「京都聖母学院小学校」。

この学校では、Google社が提供している「Chromebook」というノートパソコンを導入しているそうです。Chromebookには、あらかじめChrome のブラウザがインストールされており、基本的にそのブラウザしか使えません。たとえば、書類をつくるときもWordなどソフトはインストールせず、Googleが無償で提供するWeb上のアプリなどを使うのです。

余計なソフトやデータを持たない分、電源をオンにしてからの起動がとても速い! 10秒以内で使えるようになるので、授業開始のストレスもありません。アプリのセキュリティもWebで自動アップデートされるので、メンテナンス漏れの心配からも解放されます。

 また、すべての作業データは、オンライン上の保管庫「Googleドライブ」に保存されます。これにより、生徒の作業データを教師が見て添削したり、生徒同士がお互いのデータを見比べることが、とてもカンタンに行えるのです。もちろん無線LANの環境は整備されているので、通信もスムーズ。

 こんな便利なデバイスを使って行われる授業とは、いったいどんなものなのか?行われているのか。『チェネッタ』では、高学年の「国語」が紹介されていました。

授業のテーマは「1枚の写真から想像力を広げる」というもの。先生がスライドに用意した桜の写真を”手がかり”に、8分間で「人物」「場所」「時間」「気持ち」の4つの設定について好きなように書き、ひとつの物語に仕立てるという、発想と、それらを組み立てる思考力が求められる授業です。
 
 グループで話し合いながらストーリーをつくる作業なので、模造紙や紙のノートを使うより「書き換え」や「組み替え」が簡単です。また、完成したストーリーは、教室前方の大きな画面に映し出して発表するのですが、データが共有されているのですぐに画面に表示されます。これにより「話し合いの興奮や熱気」をそのままにプレゼンができるのではないでしょうか。

 この例からもわかるように、パソコンやネット環境はあくまで「自主的な学び」を育む道具であって、決して「パソコンの使い方を覚える」とか「プログラマーになる訓練」という
一面的なものではないんですね。

■リアルタイムで海外からコメントがつく、SNS的アクティブ・ラーニング

 また、東京都三鷹市にある「MEL School」という英語学校でもユニークな取り組みが。生徒たちが授業でプレゼンした内容に、同じクラスの友だちや海外の生徒から「オンラインでコメントがつく」のです。ちょっとSNS的で楽しそうですよね。

 たとえば、パソコンのアプリや先生のアドバイスを受けながら「わたしの趣味」というテーマで作文し、授業中に発表します。その文章はオンラインに残るので、海外の生徒からも「ぼくもサッカーが好きで〇〇というチームを応援しているんだよ」とか「君はどこのチームが好き?」というようなコメントがついて、英語のラリーが行われるという仕組みです。

 まさに「教室の壁」や「国境の壁」を感じさせない、広がりのある授業です。

 パソコンやスマホの使用については、「視力の低下が心配」「姿勢が悪くなるのでは」と心配の声もありますが、現在は多くのメーカーから「身体の負担を減らす」パソコンデスクやイスなどが開発されています。「ICT」が浸透する中で、教室内の学習環境もアップデートされていくことをヤスコは期待していますよ!

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【第37回】これは全国で配ってほしい! トリビアいっぱいの「東京オリンピック」算数ドリル

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【第37回】これは全国で配ってほしい! トリビアいっぱいの「東京オリンピック」算数ドリル

みなさん、こんにちは!
運動オンチですが、スポーツ観戦は大好きなヤスコです。

今日は、また面白い教材を見つけちゃいましたよ。
その名も『東京2020 算数ドリル』!!

オリンピックのメダリストたちが、問題集の中に実際に登場して「競技の知られざるトリビア」を明かしながら一緒に問題を解いてくれるんです。プレスリリースでは、柔道やバスケットボール、ボクシングなどの選手が勢ぞろいで「私たちが算数をアシスト!!」と決め台詞。なんていうか、ムダに豪華(笑)

さて、そんなスーパースターたちが、どのように勉強を教えてくれるのか? 気になりますよね。たとえば、製作元の「2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会」が提供する内容イメージでは、「卓球のラケット」についてこんな問題がありましたよ。

――いっぱん的には、大体同じ大きさのラケットが売られています。そこで、右の図のような卓球ラケットのおよその面積を求めましょう。

玉を打ち返す部分は円状だから……そう、円の面積を出す問題ですね。方眼紙に卓球のラケットを重ねたようなイラストがあり、見た目にもとても分かりやすい!(ちなみに答えは、約241㎠) ほかにも、卓球の試合が行われる「東京体育館」のメインアリーナの床面積と体積を求める問題もありました。

■ジョークのような写真で明かされる、卓球のゆるい(!?)ルール

ここまでなら、ふつうの問題集とさほど変わりませんが、『東京2020 算数ドリル』には、こんな「通」な情報も!

――卓球の道具には、ボールの大きさは直径40mm、ネットの高さは15.25cmのきまりがあります。しかし、ラケットの大きさには特別なきまりがありません。

玉を打ち返すためのラケットの面積こそ、厳格な規範があるのかと思いきや……まさかのルールなし!? ということは、アイスのスプーンのような小ささでも、『隣の晩ごはん』でヨネスケさんが持っていた「しゃもじ」のような大きさでもOKということなんですね。なんて懐が深いんだ、卓球って。卓球美女の石川佳純選手が、ギャグのようなラケットを持った写真もナイスです。

競技のルールを知る楽しみのついでに、「気がつけば」勉強をしている!
点数競技でもあるスポーツは算数との相性もいい
というから、考えた人はさすがです!

『東京2020 算数ドリル』は、小学6年生向けの算数の副教材。今月4月から、東京都渋谷区内の区立全18校の小学6年生(約1000人)に無料で配布されるそうですが、こんな面白いドリル、全国で見られるようにしてほしいなぁ。PDFなどにして、ネット配布でもいいですよね。中・高校生でもオトナでも楽しめそう!

ちなみに、過去にあった類似ドリルとしては、千葉市内の小学校に配布された千葉ロッテマリーンズの『マリーンズ算数ドリル』、川崎市内の小学校に配布された『川崎フロンターレ算数ドリル』などがあります。フロンターレの名物広報マンで、算数ドリルの仕掛け人でもあった天野春果さんが、オリンピック組織委員会の職員も務めているそうで、きっとこれまでの経験が五輪バージョンにもいかされているんでしょうね。

ああ、そう思うとより一層見たくなってきました。今すぐ渋谷区の小6生とオトモダチになりたい!(笑)

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【第36回】「座って静かに」だけが勉強じゃない! 東大合格生が編み出した「お手軽&ユニーク」な勉強法とは?

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【第36回】「座って静かに」だけが勉強じゃない! 東大合格生が編み出した「お手軽&ユニーク」な勉強法とは?

みなさん、こんにちは! 
エイプリルフールに嘘をつくタイミングを逃した、ヤスコです。地味ですが、「お年玉付き年賀はがきの1等賞が当たってました!(100万本に1本)」っていう渾身のネタを用意していたんですよ。まぁ、知り合いをあっと驚かせる「嘘アイデア」を考えるのも楽しいですよね。

アイデアと言えば、今回は「飽きずに続けられるユニークな勉強法」の話。

受験勉強――。特に、新中3生や新高3生をお持ちのご家庭は、「受験」という言葉がよりリアルに感じられてきたのではないでしょうか。ウチの子が、机にかじりついて必死に勉強なんてできるのかしら??と不安になる方も多いと思います。

しかーし、心配はご無用。お子さんに合ったやり方さえ見つけられれば、無理なく勉強を続けることができるんです。ただ、それには「自分の性格を知り」「認め」「アイデアで対処する」ステップが必要なんですね。難しいことではありません。

さてさて、いったいどういうことか? 先日ヤスコが見た「東大合格生のユニークな受験勉強法」を例にご紹介していきたいと思います。

■ 大好きな曲を爆音で聴きながら、計算問題に挑む!

勉強のキモは、「どれだけ自分を飽きさせずに、継続できるか」。

東大をはじめとした難関校に合格する子どもたちは、頭脳のスペック以前に、いわば「自分を飽きさせない」「くじけさせない」プロでもあるんです。彼らのIQはマネできませんが、「勉強を続けるワザ」ならマネできます。

さて、テレビで紹介されていた男の子は、数学の計算問題を解くときに必ず「大好きなアーティストの曲」を大音量でかけるそうです。そんなことをしたら音楽に気をとられて集中できないのでは……と思いきや、むしろ逆でした。

彼いわく「計算問題って一度間違えると、それだけでテンション下がるんです。そうすると次の問題に集中できない。だから好きなアーティストの曲をかけることで、気分を上げて、間違えても次に気持ちを切り替えられるようにしている」とのこと。

「自分の性格=ミスをして落ち込むと引きずる」ということを知り、そんな自分を「認め」、引きずらないように「アイデアで対処する」。これが上手にできているのですね。

またヤスコ個人的には、2番目の「自分を認める」ステップも大切だと思っています。

たとえば、親としても言ってしまいがちですが、「ミスしたぐらいで落ち込むな」と自分や子どもを認められないと、その先の「対処」を考えることができないからです。性格なんて、なかなか変えられませんからねぇ。それに「うるさい部屋で勉強なんて」と、常識にとらわれて頭ごなしに否定するより、「子どものやり方」を認め、一度冷静になって本人に理由を聞いてみるのもいいかもしれませんね。

■ お子さんの「勉強を続けるワザ」もきっと見つかる

ほかにも、「歴史の教科書を音読したものをテープに録音し、通学時間に倍速で聞き流している。覚えなくても、“なんとなく聞いたことある”程度に耳に残っていればOK」という女の子もいました。授業などで“初めての言葉”が出てくると緊張するんでしょうね。

眠くなってくると、イスの座面でなく“背もたれ”に腰かけて勉強する」という男の子も。お行儀がいい……とは言えませんが(笑)、眠ったら落ちてしまうので緊張感が生まれるのはメリットです。

こんな小ワザのひとつやふたつ、受験勉強をしたことある人ならきっとあるはず。身近な受験の先輩である、家庭教師の先生に聞いてみてもいいかもしれませんね。勉強が苦手な子は「勉強を続けるワザ」を自分で見つけるのはタイヘンかもしれないので、そんなときこそ家庭教師のお兄さん、お姉さんのチカラを借りちゃいましょう!

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【第35回】サクラの樹が必ず校庭に植えてある、その意外な理由とは?

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【第35回】サクラの樹が必ず校庭に植えてある、その意外な理由とは?

♪サク~ラ サク~ラ いーまー咲き誇るぅ~

みなさん、こんにちは。森山直太朗で……いや違った、ヤスコママです。
毎年この時期になると、校庭のサクラの樹を見かける度に「卒業式には咲きそうね」とか「入学式まで花が持つかしら」なんて、見知らぬ生徒さんのことを想いやる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

梅雨はアジサイ、秋はキクなど、日本古来の花は数あれど、サクラはやっぱり別格ですよね。ほらオトナには、花見の楽しみもありますし。今年の満開予想は、東京3月25日、横浜3月27日、熊谷・銚子3月29日、宇都宮4月1日ごろだそうですよ(株式会社ウェザーマップ発表/3月13日時点)

それにしても、ちょっと不思議に思いませんか? どうしてサクラは、必ずと言っていいほど、どこの学校にも植えられているのでしょう。調べてみると、そこにはちょっと切ない昔話がありました。

■「脱・江戸幕府」「富国強兵」に使われたソメイヨシノ

日本を代表するサクラと言えば「ソメイヨシノ」と思われがちですが、実はサクラ業界の古株は「ヤマザクラ」。ソメイヨシノは、江戸時代末期からの比較的新しい品種で、江戸染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋さんが改良して売り出したものだそうです。

そのソメイヨシノが「日本の顔」となった影には、明治政府の存在があったとか。幕末の大立ち回りの末、新しい政権をとった明治政府は、徳川時代から続いてきた体制をことごとく排除しようとしました。サクラ業界でも体制の塗り替えが行われ、「新しい時代のサクラ」としてソメイヨシノが投入されたというわけですね。

そして、学校に植えられた理由。

有力な説としては、「戦争」があるそうです。

「富国強兵」のスローガンの下で産業や軍備の強化をはかった明治政府は、ソメイヨシノの「散り際の潔さ」を「死を恐れない軍人のあり方」に、「一斉に咲く様子」を「国民は一体である」というように、イメージを共有させるために活用したとか。いま風に言うと、プロパガンダというやつですね。未来の国力となる子どもたちの学び舎に、サクラを植えたというのもうなずけます。

ちなみに、クラスメイトの意味でも使われる「同期の桜」という言葉も、特攻隊員の間で流行した軍歌から広まりました。

…とまぁ、こんな経緯はありますが、モノは考え様。現代っ子のわれわれとしては、学校のサクラを「逆プロパガンダ」にすることもできるわけですね。つまり、校庭のサクラを見る度に「自分の子どもたちが戦争を知らずにすむような、世の中を残していこう」なんて思えたら、それでいいんじゃないかと。

だからこの話、子どもたちにも教えてあげたいなぁ。学校の先生や家庭教師の先生が、教えてあげてもいい。春が来る度にみんなが少しでもこのことを思い出せば、戦争なんて起きないかもしれませんね。

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【第34回】ランドセルや重い通学カバンもお役御免!? 学校の「デジタル教科書」が来年4月から使用開始

みなさん、こんにちは!
最近、スマートフォンで読むマンガにハマっているヤスコです。クリック一つで新刊が読めるから、ついつい大人買い(!?)してしまうんですよねぇ(笑)

電車の中でも、紙の本ではなくスマホやタブレットで電子書籍を見ている人が増えましたね。そんな中、ついに学校の教科書にも「電子化の波」がやってきます。

その名も「デジタル教科書」。先月の2月23日は、国会でこの「デジタル教科書」の使用が閣議決定されました。対象となるのは、小・中・高校。来年4月からの実施を目指しているというから、あっという間のご対面になりそうです。

え、それってタブレットで見る電子書籍のような感じ? じゃあ、これでウチの子が教科書を忘れることもなくなるし、重いランドセルやカバンもいらなくなるのでは!! なんて期待したあなた。半分正解――ですが、実はもっとすごいんですよ。

今でも「光村図書」や「東京書籍」ではデジタル教科書の販売があり、便利な機能が盛りだくさんです。
たとえば
・学習項目に関連した動画やイラストが、クリック一つで見られる
・書いてもすぐ消せる、デジタルならではのマーカー&書き込み機能
・漢字が読めない子のための「総ルビ(読みがな)」表示
・視覚障害の子のための背景色変更、音声読み上げ機能
など。「学習弱者」だった子たちにとっては、「勉強ができるようになるためのバッグアップ」が今までにないぐらい整う

といえます。

現状では、「主に紙の教科書を使い」という注釈付きながらも、視覚障害や発達障害などで通常の教科書学習が困難な子どもたちは、すべての教育課程で使えるようになるそうです。

我々は「オール紙」の世代。突然ですが、もし、みなさんがデジタル教科書を使うとしたら、どんな機能を持たせたいですか?

ヤスコの妄想としては、説明文のページに、企業のQ&Aサイトによくある「この説明は役に立ちましたか?」というアンケートをつけてほしいですね。教科書を読んでいて「その説明じゃ理解できん!」という箇所にケチをつけるんです(笑) ×が多い部分は、将来的に改善されるのではという期待を込めて。

あとは、「興味分野のタグ付け」もいいですね。タブレットに「サッカー」とか「イラスト」とか、あらかじめ自分の興味があるジャンルを登録しておく。すると学年や教科を超えた全教科書から、関連したページを定期的に表示してくれるんです。たとえばサッカーだったら「ペレの半生(英語)」とか、「放物線の法則(物理)」とか。イラストなら、歴史上の文化もターゲットになりますね。これで学問との関わり方がだいぶ変わると思うんです。いつか実現しないかなぁ。

小学5年生のウチの娘に、興味のある分野を聞いたら「おしゃれとメイク」ですって(爆) 先が思いやられますが、とりあえず「補色の関係(美術)」や「ココ・シャネルのスタイル(英語)」でも教えておきますか

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【第7回】冬から増える「進路の悩み」への処方箋
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【第29回】学校のトイレ洋化は「お尻ひんやり問題」をどう考えるのか?
【第30回】受験の追い込みシーズン! 突然の体調不良を避けるために、とっておきたい食事メニューとは?
【第31回】「ちゃらい」や「無茶振り」も日本語認定! 新・広辞苑に追加された単語、あなたはいくつわかる?
【第32回】「なんでウチの子、こんなこともできないの!?」と思ったときに、知っておきたいこと
【第33回】男の子もスカートが履ける! ジェンダーレスな制服が千葉県の中学校で誕生
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【第33回】男の子もスカートが履ける! ジェンダーレスな制服が千葉県の中学校で誕生

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【第33回】男の子もスカートが履ける! ジェンダーレスな制服が千葉県の中学校で誕生

こんにちは! 今日はプンプン怒って血圧上昇中のヤスコです。

皆さんは聞きましたか? 銀座の公立小学校で、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」の制服が決まったというニュース。帽子やバッグを含めると、一式8万円以上もするそうです。

公立なのにけしからん!
家計の負担も考えてよっ。

そんな声も聞こえてきそうですが……、しかーし、ヤスコが怒っているのはソコじゃないんです。どうにかならないかなぁと思うのは、新聞やテレビ、ネットで批判しすぎ=「叩きすぎ」という点。相撲でも、四国の獣医学部でも、寄ってたかって叩く様子に、「モグラ叩きかい!」と突っ込みたくなるほど。もっと広まるべき「良いニュース」ってたくさんあるんですけどねぇ。

今ヤスコがもっとも注目している「制服」のニュース、紹介させてくださいね。

■新設中学校が取り入れた、画期的な「選べる」システム

「女の子だけど恋愛対象も女の子」「自分の身体の性別に違和感を持っている(身体は男子だけど心は女子)」など、性的マイノリティー(少数派)とされる「LGBT」。最近ではだんだん世の中の理解も進んできましたが、ついに、学校制服の世界にも変革が起きようとしています。

今年4月に開校する千葉県柏市の中学校「柏市立柏の葉中学校」では、そんなLGBTの子たちに配慮した制服を採用することになりました(読売新聞 2018年2月6日)。つまり、男の子でもスカートが履けるし、女の子でもスラックスが履けるということ。リボンorネクタイ、どちらも選べるというまさに「ジェンダーレスな制服」なのです。

制服をつくるにあたっては、保護者や入学を予定している生徒をはじめ、地域に住む人の代表や小学校の校長先生、市教育委員会の職員さんたちが総出で検討委員会を作って協議したそうです。新聞には書かれていませんでしたが、きっと色々な課題を一緒に解決されてきたんでしょうね。

さて、気になる制服のデザインですが、ベースになるのは、三つボタンの濃紺色ブレザー、そしてグレーにチェック柄のスラックス&スカートという組み合わせ。ここにリボンとネクタイという選択肢が加わります。うーん、ヤスコはどれにしよう。誰でも組み合わせを考えるというのは、ちょっと楽しいですね。

コーディネートの写真を見ましたが、例えば、スラックス+ブレザーの組み合わせに、スカーフ素材のふわっとしたリボンを合わせると……マニッシュでカッコイイ。ブレザーが2万円前後、スラックスとスカートが1万2000円前後の予定だそうです。

■全国のLGBTの生徒たちへの応援メッセージにもなる

たかが制服、されど制服。この柏市の中学校がはじめたことは、とても大きな意味を持っています。

その理由はこうです。実は高校でも、昨年度から教科書に「LGBT」という言葉が登場していました。でも、いくら口先で「性別選択の自由」をうたっても、肝心の学校の制度が昔のままだったら説得力がないですよね。だから、「選べる制服」という形で具現化した柏の葉中学校の一件は、生徒や保護者に「本気度」を示すよい機会に思えるのです。ちょっと大げさに言うと、「世の中が変わっていく感じ」でしょうか。

全国の悩める子たちも、このニュースを知ることで、将来に希望が持てるかもしれません。また、LGBTでない子どもたちにも「性の不一致を認め、一緒に尊重し合える」基盤がつくられるのではないかと思います。

ヤスコの知り合いのお父さんは、成人した息子さんに「女の子になりたい」と告白されました。息子さんは発達障害を持っているため、「公衆トイレは男女どちらを使うか」など日常的な課題は、父子二人三脚で決めていっているそうです。

近い将来、トイレやプール、銭湯などに関しても、新しい波がやってくるでしょう。

モグラにもいろいろなモグラがいます。モグラの顔も見ずに、やみくもに叩くのではなく、「ここぞ!」という場所に出てきたモグラを見つけて、大切に育てていきたいものですね。

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