ゲーム・ネット依存の子どもへの家族の接し方|セルフチェックリスト付き

公開日:2024年8月7日

このコラムでは、お子さんのゲーム・ネット依存症に悩む保護者のために、適切な家族の接し方を解説します。また、お子さんがゲーム・ネット依存症かどうかを確認できるセルフチェックリストもご紹介しています。心配な保護者の方は、ぜひこのコラムを活用してください。

ゲーム・ネット依存症について

ゲーム・ネット依存症とは?

ゲーム・ネット依存症とは、ゲームやインターネットの利用が過度になり、日常生活に支障をきたす状態を指します。
これは、単なる趣味や娯楽の範疇を超え、生活の中心がゲームやネットになってしまうことで、学業、家庭生活、社会生活に悪影響を及ぼす深刻な問題です。
ゲームやネットに対する強い欲求や、利用を控えることができない状態が続くと、依存症と診断されることがあります。

子どものゲーム・ネット依存についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「子どもがゲーム・ネット依存になってしまう要因と解決策とは?」

ゲーム・ネット依存症の症状と特徴

ゲーム・ネット依存症の子どもにはいくつかの共通する症状と特徴があります。
まず、利用時間が長くなる傾向があります。最初は1日1時間程度だったものが、次第に数時間、そして場合によっては徹夜することもあります。
また、ゲームやネットをしていないときに強いイライラや不安を感じることがあります。これらは、ゲームやネットが精神的な支えになっている可能性があります。
さらに、現実の人間関係が疎かになることも特徴です。友達や家族とのコミュニケーションが減り、ゲームやネットの中での関係が重視されるようになります。その結果、社会的孤立感が強まり、学校や家庭でのトラブルが増えることがあります。また、成績の低下睡眠不足健康問題も見られます。

参照 : 厚生労働省「ゲーム障害について」

ゲーム・ネット依存症の影響とリスク

ゲーム・ネット依存症は、子どもに多くの悪影響を及ぼします。
まず、学業成績の低下が顕著です。
ゲームやネットに時間を割くことで、勉強時間が減り、宿題をしない、授業に集中できないなどの問題が発生します。また、睡眠不足や不規則な生活リズムが健康に悪影響を与えます。特に、深夜までゲームをしていると、翌日の疲労感や集中力の低下につながります。

さらに、精神的な健康にも悪影響があります。
ゲームやネットの世界にのめり込み過ぎると、現実の人間関係が希薄になり、孤立感うつ状態を引き起こすことがあります。また、暴力的なゲームや有害な情報に接することで、感情のコントロールが難しくなることもあります。

また、インターネット上でのトラブルも挙げられます。不適切なコンテンツにアクセスしたり、オンライン上でのいじめに巻き込まれたり、ゲームへの過度な課金を親に無断ですることもあります。これらは、子どもの心に深い傷を残すことがあります。

ゲーム・ネット依存症の子どもへの家族の接し方|6つの注意点

親が適切な接し方を実践することで、ゲーム・ネット依存症の子どもとの関係が改善し、依存からの回復を支援することができます。
具体的なサポート方法についても、家族全員で話し合いながら進めていくことが大切です。

1. 理解と共感を重視する

ゲーム・ネット依存症の子どもへの対処には、まず親の理解と共感が必要です。
子どもがなぜゲームやネットに依存するのか、その背景や原因を理解しようとする姿勢が大切です。
例えば、子どもが学校でのストレスや友人関係の問題をゲームで解消しようとしている場合、それを理解することで、親は適切なサポートができるようになります。
また、親が子どもの気持ちや悩みを理解し、共感することで、子どもは安心感を得られます。この安心感が、依存症からの回復の第一歩となります。共感の姿勢を示すためには、子どもの話をしっかりと聞き、否定せずに受け入れることが重要です。

2. 無理矢理ゲーム・ネットを取り上げない

無理矢理にゲームやネットを子どもから取り上げることは、逆効果になることがあります。
例えば、ゲーム機を隠したり、インターネットの接続を切ったりすることで、子どもがますます反発し、家庭内の関係が悪化する可能性があります。
代わりに、少しずつ利用時間を減らす方法を一緒に考え、合意の上で実行することが重要です。例えば、平日は1時間、週末は2時間といった具体的なルールを子どもと一緒に決めることで、子どもは自分の意志で改善しようとする意識を持つことができます。また、利用時間を守った場合には、褒めてあげることも効果的です。

3. 子どもの好きなゲームに興味を持つ

子どもの好きなゲームに興味を持ち、理解しようとすることも大切です。
例えば、子どもが好きなゲームを一緒にプレイしてみることで、そのゲームの魅力や楽しさを理解し、子どもとの会話が弾みます。親がゲームの内容や魅力を知ることで、子どもとの信頼関係が深まります。
また、共通の話題を持つことで、子どもは親に対する安心感や信頼感を抱きやすくなります。この信頼関係が、依存症の改善に向けた協力の土台となります。例えば、週末に一緒にゲームを楽しむ時間を設けることで、子どもは家族との時間も大切に感じるようになります。

4. 家族内でのコミュニケーションの量を増やす

家庭内でのコミュニケーションを増やすことも効果的です。
例えば、家族全員が一緒に過ごす時間を増やし、共通の活動を楽しむことで、子どもはゲームやネット以外の楽しみを見つけることができます。
食事の時間や週末の家族イベントなど、日常生活の中で自然にコミュニケーションの機会を増やすことがポイントです。例えば、毎週末に家族で外出する習慣をつける、夕食時には全員が揃って食事をするなど、具体的な取り組みをすることで、家族の絆が深まります。

5. ゲーム・ネット以外に自己肯定感の高まるものを見つけてあげる

子どもがゲームやネット以外で自己肯定感を得られる活動を見つける手助けをしましょう。
例えば、スポーツや音楽、アートなど、子どもが興味を持ち、達成感を感じられる活動を見つけることで、ゲームやネットに頼らない自信を育むことができます。
また、子どもの興味や才能を尊重し、サポートする姿勢も大切です。例えば、子どもがサッカーに興味を持っているなら、サッカーチームに参加させたり、親も一緒に練習に付き合ったりすることで、子どもの自己肯定感を高めることができます。

6. ゲーム・ネットと日常生活を両立できる環境を整える

ゲーム・ネット依存を解決するためには、ゲームやネットを完全に禁止するのではなく、日常生活と両立できる環境を整えることが現実的です。
例えば、利用時間を決めたり、利用後には家族との時間を持つなど、バランスを取る工夫が必要です。
子どもが自主的に時間を管理できるよう、親がサポートしながらルールを設定し、一貫性を持って実行することが重要です。例えば、「宿題を終えたら1時間ゲームができる」というルールを設けることで、子どもは自分の時間を管理する能力を育てることができます。

ゲーム・ネット依存の7つのセルフチェックリスト

下記のチェックリストを参考に、子どもがゲーム・ネット依存症の兆候を示しているかどうかを確認してみましょう。もし複数の項目に該当する場合は、専門家の助けを借りることを検討することも必要です。依存症は早期の対処が回復への鍵となります。

チェック1:嘘をついてまでゲーム・ネットをする

ゲームやネットの利用時間を親に隠すために嘘をつく場合、依存症の兆候と考えられます。
例えば、「宿題が終わった」と嘘をついてまでゲームを続けたり、就寝時間が過ぎても深夜にこっそりネットを利用することがあります。このような行動は、ゲームやネットが生活の中心になっている可能性があります。

チェック2:自分の意志で止めることができない

ゲームやネットの利用を自分の意志で止められない場合も依存のサインです。
例えば、「あと10分だけ」と決めたにもかかわらず、何時間も続けてしまったり、親に「もう終わりにしなさい」と言われても止められない場合は依存症の疑いがあります。このような状況では、外部の助けが必要になることが多いです。

チェック3:常にゲーム・ネットのことを考えてしまう

日常生活の中で常にゲームやネットのことを考えてしまう場合、依存の可能性が高いです。
例えば、学校の授業中や食事中でもゲームのことが頭から離れず、集中できないことがあります。また、友達との会話の中でもゲームやネットの話題ばかりになることもあります。このような状態が続くと、学業や人間関係にも悪影響を及ぼします。

チェック4:利用方法について注意すると激しく抵抗する

親がゲームやネットの利用について注意すると、激しく抵抗する場合も依存の兆候です。
例えば、利用時間を制限しようとすると怒り出したり、暴言を吐いたりすることがあります。このような行動は、ゲームやネットが子どもの精神的な支えになっているため、取り上げられることへの強い不安や恐怖が原因です。

チェック5:日常生活に支障が出てしまう

ゲームやネットの利用が日常生活に支障をきたす場合も依存症のサインです。
例えば、睡眠や食事の時間を削ってまでゲームを続けてしまい、その結果、睡眠不足による体調不良や学業成績の低下、人間関係のトラブルが発生しやすくなってしまいます。また、エスカレートしてしまうと、不登校引きこもり昼夜逆転になってしまうなど、子どもの生活全般に悪影響を及ぼす深刻な問題になり得ます。

チェック6:ゲームなどの勝ち負けで暴言を吐いてしまう

ゲームの結果に対して過剰に反応し、暴言を吐く場合も依存の兆候にあります。
例えば、ゲームで負けたときに「バカ」や「クズ」などの暴言を友達や家族に向けることがあります。また、あまりレベルの高くないプレイヤーに対して「下手くそ」「やめちまえ」などの横柄な言動で相手の自尊心を傷つけることがあります。
このような行動は、ゲームに対する感情のコントロールができていない可能性があり、依存症の特徴の一つです。

チェック7:使ってはいけないお金を課金してしまう

使ってはいけないお金をゲームに課金する場合も依存症のサインです。
例えば、お小遣い以上の金額を無断で親のクレジットカードから課金したり、必要なものを買わずに全てゲームに使ってしまうようなことがあります。
このような行動は、ゲームやネットのために現実の生活を犠牲にしている状態で、依存症の特徴の一つです。

まとめ

今回のコラムでは、ゲーム・ネット依存の子どもに対する家族の接し方をテーマに解説しました。
スマホが主流になる中、子供たちは気軽にゲームやネットに接することができるようになる一方、親の監視が行き届かないケースが増えています。ゲームやネットが魅力的であることもありますが、親が管理しきれない所が、依存の背景にあるかと思います。
問題が深刻化する前に、幼少期からの適切な管理が必要とされています。
このコラムの情報が、少しでもお子さんのゲーム・ネット依存の解決のヒントになれば幸いです。

この記事を企画・執筆・監修した人

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この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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