中学生の塾にかかる費用を徹底解説|月謝や講習代、テキスト代は?

公開日:2024年8月14日

塾の費用は、毎月の月謝以外に夏期講習代やテキスト代、入塾金や模試代など様々な費用がかかります。また、学年によってその金額も変わります。
このコラムでは、中学生向け塾の費用相場を詳しく解説します。中学生の子どもを持つ保護者の方は必見の内容です!

塾・家庭教師の平均費用は?

文部科学省の統計データ

文部科学省により発表された「令和3年度子供の学習費調査」の結果によると、学習塾への年間支出額の平均は、公立中学では約35.6万円私立中学では32.6万円となっています。
ただし、これらはあくまでも平均の金額で、実際には年間40万円以上支出している家庭の割合が最も多く、公立中学の場合は実質約38%、私立中学の場合は実質28.9%となっています。

参照:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」

中学生の塾費用の相場

中学生の塾にかかる費用は、塾の種類や授業形式、講習の内容によって大きく異なります。ここでは、集団塾と個別指導塾の費用について詳しく解説します。

集団塾の場合

入塾金

集団塾に入会する際にかかる入塾金は、1万円から3万円程度が一般的です。
この入塾金は一度支払えば、その後の追加費用は通常発生しません。この費用には、入塾時の手続きの費用などが含まれることが多いです。また、塾によっては期間限定のキャンペーンや割引がある場合もあり、その際には入塾金が減額または無料になることもあります。

毎月の月謝

集団塾の月謝は2万円から3万円程度です。
これは、授業の回数や時間、コースの種類、通う塾によって大きく異なります。
多くの集団塾では、週に2回から3回の授業を行い、1回の授業時間は60分から90分程度です。さらに、テスト対策や補習授業に参加する場合、追加料金が発生することもあります​。

夏期講習・冬期講習・春期講習

季節ごとの講習は特別な学習プログラムであり、通常の授業料とは別に費用がかかります。
参加する・しないは任意であることが多いですが、実際はほとんどの生徒が参加しており、「通常は講習費用が別途かかる」と考えておいて良いでしょう。

  • 夏期講習:5万円から10万円(※受験生の場合は7万円から15万円)
  • 冬期講習:3万円から10万円(※受験生の場合は7万円から15万円)
  • 春期講習:3万円から7万円

受講する科目数によって授業数が変動するので、それに合わせて費用も変動することが多いです。
これらの講習は、集中して学習することで短期間での成績向上を目指すものであり、通常の授業とは異なる特別なカリキュラムが組まれます。特に、受験直前の講習は、受験対策として重要視されるため、参加する生徒がほとんどです。

テキスト代・模試代・諸経費

テキスト代や模試代、その他の諸経費も別途かかります。
具体的には、

  • テキスト代:年間1万円から2万円程度
  • 模試代:1回あたり数千円
  • 諸経費(施設維持費など):月に数千円

これらの費用は塾によって異なりますが、多くの場合、授業料とは別に請求されます。特に、模試代は定期的に発生することが多いです。

年間の総額

集団塾に通う中学生の年間総額は、月謝、講習代、テキスト代、模試代、諸経費を含めると、30万円から60万円程度が一般的です。この金額は、通う頻度や受講する講習の数によって大きく変動し、受験生の場合は、さらに高額になることが多いです。

個別指導塾の場合

入塾金

個別指導塾の入塾金は、1万円から3万円程度です。
集団塾と同様に、一度支払えばその後の追加費用は通常発生しません。ただし、個別指導塾では、初回のカウンセリングや学力診断テストが含まれることもあります。

毎月の月謝

個別指導塾の月謝は2万円から5万円程度です。
授業の形式は、講師1人に対して生徒2〜3人(1対2〜3)がほとんどです。個別指導のため、授業のカスタマイズが可能であり、生徒のペースに合わせて学習を進めることができます。このため、費用は集団指導塾よりも高くなります。

夏期講習・冬期講習・春期講習

個別指導塾の季節講習も、通常の授業料とは別に費用がかかります。
以下はその相場となります。

  • 夏期講習:5万円から10万円(※受験生の場合は7万円から15万円)
  • 冬期講習:5万円から10万円(※受験生の場合は7万円から15万円)
  • 春期講習:3万円から7万円

受講する科目数によって授業数が変動し、また、各科目で受講するコマ数によって費用も変動することが多いです。
個別指導塾では、生徒の学力や目標に合わせたオーダーメイドのカリキュラムが提供されることが多く、集中して生徒のレベルに合わせた学習をすることで成績向上を目指します。

テキスト代・模試代・諸経費

個別指導塾でもテキスト代や模試代、諸経費が別途必要です。
具体的には、

  • テキスト代:年間1万円から2万円程度
  • 模試代: 1回あたり数千円
  • 諸経費(施設維持費など): 月に数千円

個別指導塾・集団塾共に、専用のテキストを使用することが多く、その費用が追加で発生します。また、模試代は成績を把握するために定期的に発生します。

年間の総額

個別指導塾に通う中学生の年間総額は、月謝、講習代、テキスト代、模試代、諸経費を含めると、40万円から90万円程度が一般的です。
個別指導のため、費用は集団塾よりも高くなりますが、個別のニーズに対応した指導が受けられる点が強みとなります​。

【中学生向け】塾選びと見極め方|5つのポイント

中学生が塾を選ぶ際には、子どもの性格や学力、目標に合わせて慎重に行うことが重要です。多角的な視点から検討することで、子どもに最適な塾を見つけることができます。

1. 子どもに合った塾を選ぶ

塾を選ぶ時は、何よりもお子さんに合った塾を選ぶことが重要です。まずは以下のポイントに着目し、選択肢を絞っていきましょう。

集団塾か個別指導塾か?

まずは、集団塾と個別指導塾のどちらが子どもに合っているかを考えましょう。
集団塾は、複数の生徒が一緒に授業を受ける形式で、競争意識を高めたり、友達と一緒に学ぶことがモチベーションとなる子どもには適しています。
一方、個別指導塾は、生徒一人ひとりのペースに合わせて授業を進めるため、理解度に応じた指導を受けたい子どもには向いています。

教わる内容のレベルは?

塾を選ぶ際には、教わる内容のレベルが子どもの学力や目標に合っているかを確認することが重要です。
たとえば、難関校の受験を目指す場合は、その受験対策に特化したカリキュラムを提供している進学塾が適しています。
また、基礎学力を強化したい場合や学校の補習や定期テスト対策を考えている場合は、補習塾が適しています。

教われる科目数は?

塾によって教える科目の数や範囲が異なります。
もし、5科目全体的な底上げが目的であれば、英語・数学だけでなく、国語・理科・社会も含めて指導している塾を選ぶことで、バランスの取れた学習が可能になります。
また、子どもの苦手科目を集中して克服したい場合は、その科目に特化した塾(例:英語塾や数学塾)を選ぶのも良いでしょう。

2. 費用は年額で考える(月割りで計算してみる)

塾の費用は月謝だけでなく、季節講習やテキスト代、模試代なども含めて年間総額で計算することが重要です。
多くの塾では、月謝は2〜3万円程度であっても、季節講習費用が高額になります。毎月の出費はさほど気にならない程度であっても、講習費用を含めて考えると、実は高額になってしまっているケースがよくあり、注意が必要です。
年間の総額を把握し、月割りで計算することで、毎月の支出を具体的に把握することができます。

3. 合格実績や口コミだけで判断しない

合格実績口コミは塾選びの参考になりますが、それだけで判断しないようにしましょう。
例えば、「○○高校○○名合格!」などの合格実績は、塾の一部の優秀な生徒によるものであり、必ずしもすべての生徒に当てはまるわけではありません。また口コミも同様に、個々の体験に基づくものであり、必ずしも客観的な評価ではありません。
あくまでもお子さんが通うことになるので、周囲の評価よりもお子さんの学習状況に合っているかどうか、を中心に検討するようにしましょう。

4. 複数の塾を比較する

塾を選ぶ際には、複数の塾を比較することが大切です。
料金、カリキュラム、講師の質、授業の雰囲気、通いやすさ、など、さまざまな要素を比較検討することで、最適な塾を選ぶことができます。また、複数の塾の説明会や体験授業に参加することで、より具体的な情報を得ることができます。
また、個別指導塾を検討している場合は、家庭教師も選択肢に加えても良いでしょう。

5. 無料体験授業や入塾説明会を活用する

多くの塾では、無料体験授業入塾説明会を実施しています。これらを活用することで、実際の授業の雰囲気や講師の指導方法を体験することができます。
また、説明会ではカリキュラムや費用についての詳しい説明を受けることができ、疑問点を直接確認することができます。
実際に通うことになるのはお子さん本人ですので、保護者の意向だけで決めるのではなく、お子さんの意見にしっかり耳を傾け、しっかり話し合って決めるようにしましょう。

中学生向けの塾費用を抑える方法

1. 自治体が提供する奨学金制度

全国の自治体では、塾の費用を助成する制度が設けられていることがあります。代表的な例をいくつかご紹介しますので、参考にしてください。
手続き方法などの詳細は、お住まいの自治体にご確認ください。

1. 大阪市習い事・塾代助成事業

大阪市では「大阪市習い事・塾代助成事業」を実施しています。この制度は、所得要件を満たす家庭の小学校5年生から中学校3年生を対象に、学習塾や家庭教師、文化・スポーツ教室の費用を月額1万円まで助成します。この助成金は、対象家庭の約5割が利用できるとされています。

参照:「大阪市習い事・塾代助成事業」

2. 千葉市学校外教育バウチャー事業

千葉市では、生活保護世帯や児童扶養手当全部支給世帯の小学5・6年生の子どもを対象に、「こども未来応援クーポン」を支給しています。このクーポンは、登録された学習塾や習い事に通うためのもので、1人あたり年間最大12万円が支給されます。

参照:「千葉市学校外教育バウチャー事業」

3. 東京都受験生チャレンジ支援貸付事業

東京都では、一定所得以下の中学3年生および高校3年生を対象に、学習塾や受験料の無利子貸付を行っています。貸付金額は学習塾等受講料が20万円以内、受験料が中学3年生で2万7400円以内です。高校や大学に進学すると返済が免除されます。

参照:「東京都受験生チャレンジ支援貸付事業」

4. 福岡市子ども習い事応援事業

福岡市では、小学5年生から中学3年生までの子どもを対象に、生活保護世帯や児童扶養手当受給世帯に対して月額1万円のクーポンを支給しています。このクーポンは、学習塾やピアノ、プログラミング、スポーツ教室などに利用可能です。

参照:「福岡市子ども習い事応援事業」

5. 南房総市学校外教育サービス利用助成事業

南房総市では、小学校5年生から中学校3年生までの児童・生徒を対象に、学習塾や文化・スポーツ教室の費用を助成しています。小学校5年生および6年生には年間48,000円、中学校1年生から3年生には年間60,000円が支給されます。この助成金は紙クーポンとして交付され、利用時に使用することができます。

参照:「南房総市学校外教育サービス利用助成事業」

2. 塾独自の奨学金や割引制度

多くの塾では、独自の奨学金制度や割引制度を設けていることがあります。
例えば、成績が優秀な生徒に対して授業料を減免する奨学金制度があり、入塾テストや定期テスト・模試の結果に基づいて支給されることが多いです。
また、兄弟姉妹が同じ塾に通う場合に授業料の一部が割引される制度や、新学期や講習の前に早期申し込みをすると、授業料が割引される早期申込割引制度などもよくあります。
これらの塾独自の割引制度については、各塾のホームページや入塾説明会で詳細を確認しましょう。

まとめ

高校受験を控える中学生にとって、塾や家庭教師などの利用は欠かせません。勉強は継続しなければ成果が出ないので、いざ通うとなったら一定期間の継続は必要となります。ですから、塾にかかる費用をしっかり把握し、家計に無理のない計画を立てることも大切になります。
今回のコラムが、塾を検討している中学生の保護者の方にとって有益な情報となれば幸いです。

家庭教師のマスターでは、中学生の学習サポートを行っています。ご興味のある方は気軽にお問合せください。

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家庭教師のマスター教務部

この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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