高校の推薦入試で落ちる理由とは?|その原因と対策を徹底解説!
公開日:2024年3月26日
「高校受験の推薦入試で落ちてしまう子の特徴とは??」
このコラムでは、推薦入試を検討している方が気になる「落ちる理由」や「合格するための対策法」を徹底解説します。
高校受験の一般的な推薦入試は「内申点+面接+作文・小論文」の合計点でその合否が決まります。推薦入試で合格するためのポイントや効果的な対策法についても詳しく解説します。
高校推薦入試の概要
まずは、高校受験での「推薦入試の仕組み」について解説します。
高校の推薦入試の制度は、都道府県や高校によってかなりのばらつきがあります。詳細については、お住まいの地域の教育委員会や志望する高校の募集要項などを必ず確認しましょう。
このコラムでは、一般的な推薦入試の概要をもとに解説していきます。
高校推薦入試の特徴
高校受験の一般的な推薦入試は、高校が定めた基準をクリアした生徒が中学校からの推薦を受け受験する入試制度のことです。(※都道府県や高校によっては学校からの推薦が必要ないこともあり、この様な場合は「自己推薦型入試」と呼ばれています。)
推薦入試は全ての高校で実施されているわけではありません。行きたい高校が推薦入試を実施しているかどうかを事前に調べておく必要があります。
高校の推薦入試には、大きく分けて「一般推薦」と「特別推薦(特色選抜)」の2種類があります。
「一般推薦」とは、その名の通り一般的な形式の推薦入試です。
学力試験を行わず、調査書(内申書)の成績と面接(個人面接か集団面接)・作文・小論文の点数により合否判定をすることがほとんどです。(※都道府県や高校によっては、学力試験を実施することもあります。)
一方、「特別推薦」とは、スポーツや文化活動などで優れた成績を収めた生徒を対象にしている推薦入試です。
特別推薦では、調査書(内申書)の成績と面接(個人面接か集団面接)・作文・小論文の他に、実技試験が実施されることが多いです。
推薦入試は、都道府県や学校によって異なりますが、1月の下旬〜2月の上旬にかけて行われます。基本的には一般入試よりも1ヶ月程度早めに行われます。
高校推薦入試の試験内容
一般的な高校推薦入試での受験科目は、「面接」と「作文または小論文」です。
面接には、「個人面接」「集団面接」「グループディスカッション」などがあり、どの方法で面接するかは高校によって異なります。
作文と小論文は、どちらか一つが実施されますが、こちらも高校によって異なります。
また、上記以外で「3〜5科目の学力試験」「適性検査」「実技試験」等を実施する高校もありますので、事前に各高校の募集要項などを確認しておく必要があります。
ほとんどの推薦入試は「学力試験を受けずに受験できる」メリットから人気が高く、応募人数も多くなり、倍率も高くなる傾向にあります。
特に公立高校や人気校の推薦入試となると、内申点の基準も高く「狭き門」であることが多いです。
推薦入試の合格倍率
推薦入試の合格倍率は、都道府県や学校によって大きく開きがあります。
人気のある私立高校では5〜10倍となることもありますが、学校によっては1〜1.2倍程度の倍率で、受ければほぼ受かるような場合もあります。
公立高校の推薦入試の倍率も都道府県や学校、学科によって大きく異なります。
ちなみに、2024年度の都立高校の推薦入試の合格率は39.6%(2.5倍)でしたが、普通科の合格率34.8%(2.9倍)に対して、専門学科(工業科や産業科など)は60.5%(1.7倍)でした。
地域や高校によっては、1〜1.5倍になることもあり、全体的にかなりのバラツキがあります。
このような大きなバラツキができる背景としては、
- 「自己推薦型」の推薦入試である場合、誰でも出願できるので応募者が多くなり、合格倍率が上がる。
- 人気のある高校であればあるほど応募者数が多くなり、合格倍率が上がる。
- あまり人気がない高校や学科は応募者が少なく、合格倍率が下がる。
- 中学からの推薦が必要となる場合、出願する時点でかなり人数が絞られるため、合格倍率が下がる。
などが考えられます。
いずれにせよ、推薦入試は学力試験が無いので人気が高く、一般入試と比べて「概ねハードルは高め」と考えておいて良いでしょう。
高校の推薦入試についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「高校の推薦入試対策ガイド|ここだけは知っておきたいポイント」
高校推薦入試で落ちる5つの理由
次に、高校の推薦入試で落ちる理由について考えてみます。
落ちる理由は生徒さんによって様々なので、一概に言うことは難しいのですが、推薦入試の特徴から下記の理由が考えられます。
1. 内申点が低い
推薦入試の配点比率は高校によって異なりますが、一般的には「内申点50%+面接・集団討論25%+作文・小論文25%」の比率が目安になります。
つまり内申点の配点が一番高いので、推薦入試で落ちる原因となる可能性も一番高いと考えられます。
推薦入試を受ける場合、高校から一定の基準点が設けられていることが多いのですが、その基準点に対して「ギリギリの生徒」と「かなり余裕のある生徒」とでは、面接や小論文などの試験を受ける前に差が付いています。
もちろん面接や小論文で良い点数を取れば挽回することも可能ですが、これらの配点は内申点と比べると少ないので、逆転が難しい構図ではあります。
つまり推薦入試では、「内申点をしっかり取っている」という生徒が断然有利であることは間違いないと考えられます。
2. 志望理由が不明瞭
推薦入試では「志願理由書」「自己PR」などの出願書類を提出するのですが、これらの書類には「自分がなぜこの高校を志望したのか?」という志望理由を記載します。また、面接の質問でも志望理由について聞かれることは多いです。
推薦入試には「高校の求める生徒像に相応しい生徒を選抜する」という目的がありますので、高校側は生徒の志望理由を非常に重視しています。
「家が近かったから…」「受かりそうだったから…」「何となく決めた…」などのいい加減な志望理由や、「勉強を頑張りたい」「部活に力を入れたい」などの他の高校でもできそうな抽象的な理由は、低い評価となる可能性があります。
つまり、志望理由に問題があると、推薦入試で落ちる理由になる可能性があります。
学校推薦型選抜についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「内申点はどこから高い?どこから低い?|内申点の目安を解説!」
3. 面接での失敗
推薦入試での面接は「個人面接」「集団面接」の2つのタイプがあります。
「個人面接」で失敗するパターンは、「緊張して上手く言えなかった」ケースが多いです。
面接では中学生らしく明朗快活に話すことができれば大丈夫なのですが、「あまりにも失礼な態度や言動」や「もじもじしてはっきり言わない」などは低評価につながることがあります。
また、面接では時事問題や社会問題について質問されることもありますが、それらについての知識が乏しくほとんど答えられなかったりする場合も低評価となります。
「集団面接」で失敗するパターンは、「考えていた回答を先に言われてしまった…」というケースです。
集団面接では他の生徒と同時に面接するので、この様なケースは多々あります。「同じような回答をすると、人の真似をしたと思われるのでは?」と心配になり、無理をして違うことを言おうとして失敗してしまうのです。
この様な面接での失敗が低い評価につながり、結果として推薦入試で落ちる理由となることがあります。
4. 作文・小論文での失敗
「作文・小論文」で失敗するパターンは、規定の文字数に達していないケースが多いです。
推薦入試の作文・小論文の規定文字数は400〜800文字くらいになることが多いのですが、その8割以上を埋めることが最低条件と言われています。
時間配分を間違えてしまったり、書く前に考え過ぎてしまうことで時間が足りなくなってしまい、規定の文字数を埋めることができず大きく減点されてしまうことがあります。
また、小論文でよくあるケースとして、記述の方式を間違えてしまい大きく減点されてしまうことがあります。
「作文」は自分の考えや気持ちを主観的に書く文章ですが、「小論文」は客観的・論理的思考に基づいて記述する文章です。中学生はこの違いを区別できていないことが多く、小論文を作文のように記述してしまうことがあります。
小論文なのに、「自分は〜と思う」「自分は〜と感じた」といった作文・感想文のような主観的記述ばかりになり、大きく減点されてしまうこともよくあります。
また、作文・小論文は、時事問題や社会問題がテーマになることが多いのですが、そのテーマについての知識が乏しいと薄っぺらい内容になってしまったり、意味が違うことや間違った知識を記述してしまうことがあり、大きく減点されてしまうこともあります。(※これは、面接でも起こりうることです。)
この様な作文・小論文での失敗が、結果として推薦入試で落ちる理由となることがあります。
5. 実技試験や適性検査での失敗
「特別推薦(特色選抜)」の場合、該当するスポーツや文化活動の実技試験が行われることがあります。
極度の緊張から、実技試験で本来の力を発揮できず失敗してしまい、結果的に推薦入試で落ちる理由となることがあります。
高校受験の「適性検査」とは、簡単に言うと筆記試験のことで、英語・数学・国語の3科目を各30〜50分程度で実施されることが多いです。
一般入試での学力試験と同様、学力が足りなかったり、緊張してしまい本来の力が発揮できなかったりすると失敗してしまうことがあります。
高校推薦入試で合格するための対策4つ
次に、高校の推薦入試で合格するための具体的な対策について解説します。
一般入試とは異なるアプローチが必要なので、推薦入試を検討する際は、それに特化した学習が必要となります。
1. 内申点を上げる
高校の推薦入試の場合、内申書の点数が評価の半分近くを占め、非常に重要となります。そもそも、内申点が悪いと受験することができないこともありえます。ですから、高校推薦入試では「内申点を上げること」が最も重要です。
内申点を上げるためには、「定期テスト」「授業態度」「提出物」の3つがポイントとなり、その中でも「定期テストの点数」が最も重要です。なぜなら、内申点は通知表の5段階評価の成績が基となっており、その通知表の成績は「定期テストの点数」が最も大きく影響するからです。
また、2020年から「観点別評価」という評価基準が導入されており、「授業態度」「提出物」についても通知表の評定に加味されるようになっています。ですから、「提出物をしっかり期日を守って出す」「授業で積極的に発言や質問をする」「適切な態度で授業を受ける」ことも、結果的には内申点アップにつながります。
内申点に加味される学年は各都道府県によって異なり、中1〜3まで全て加味される地域もあれば、中3のみが加味される地域もあります。また、中3の成績を2〜3倍にする地域や技能4科目を2倍にする地域もあります。
お住まいの地域の教育委員会ホームページなどで確認し、どの学年から内申点に加味されるのかを知っておくと良いでしょう。
内申点の上げ方についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「内申点の上げ方を徹底解説!|志望校合格に向けた勝利への方程式」
2. 志望理由をしっかり考える
推薦入試を受ける高校に対する「志望理由」をしっかり考えておくことも重要ポイントです。
志望理由は、出願時に提出する「志願理由書」や「面接」で回答する内容となりますが、高校側はとても重要視しています。「入学希望の熱量が高い生徒」や「入学したい理由が明確な生徒」の方が、より本気度も伝わり好印象となります。
ですから、志望理由を考える時は、いい加減な理由や他の高校にも該当するような抽象的な理由ではなく、希望する高校に則した明確な志望理由を考える必要があります。
志望理由を考える時は、必ず高校の特色や校風などをホームページや学校見学でしっかり確認しておきましょう。
その上で、
- 高校の特色や校風に惹かれた理由
- この高校を選んだ理由
- 高校入学後に取り組みたいこと
を明確にしておきましょう。
自分で志望理由を考えた後は、必ず担任の先生などに添削してもらい、修正や加筆を繰り返し納得いくまで練り上げておきましょう。
3. 面接の対策
個人面接でよく聞かれる質問は、
- 志望理由・高校入学後に力を入れたいこと
- 中学時代に力を入れたこと
- 自分の長所や短所
- 将来の夢や目標
- 時事問題やニューストピックについて
などがあります。
どのような質問であっても「中学生らしく」「明朗快活に」「等身大の素直な姿勢」で答えれば大丈夫です。
ただ、当日ぶっつけ本番では上手く話せないことがあるので、あらかじめ回答内容を作っておき、家族や先生を相手に何度も練習しておいた方が良いでしょう。回答する内容を良くすることは勿論ですが、話し方、表情、姿勢などにも注意して練習しておきましょう。
集団面接で他の人と意見が被ってしまった時は、慌てず自信を持って答えることが大切です。
例えば「●●さんが先ほど発言した内容とほぼ同意見なのですが…」という前置きを添え、「私も●●かと考えています。なぜなら〜」という様に答えると良いでしょう。
意見の重複は面接官も想定していることなので、慌てず落ち着いて回答できる「対応力」が評価のポイントとなります。
この様なハプニング的な場面を想定した「言い回し」も練習しておき、言い慣れておくことも大切です。
4. 作文・小論文の対策
作文・小論文の対策としては、まず制限時間内に書き上げる練習が必要です。
上述した通り、「8割以上の文字数を埋めること」が最低条件なのですが、書く前にあれこれ考え過ぎてしまい、制限時間に間に合わないといったことがあります。その様なことがないように、演習を繰り返し書き慣れておくことが大切です。
また、記述を始める前に、大まかな「起・承・転・結」の骨子を組み、規定文字数に合わせてバランス良く文章の配分をすることもポイントです。
起承転結がバランス良く配分されている記述は、全体像としての見栄えが良くなります。
作文・小論文は演習と添削を繰り返し行うことで確実に上達します。
できるだけ幅広く、数多くの演習をこなす必要があるので、なるべく早い時期から取り組むようにしましょう。
ただ、自分で書いた文章を自分で添削するのは難しいです。学校の先生や塾、家庭教師などの第三者に添削してもらうようにしましょう。
また、推薦入試の面接・作文・小論文では時事問題や社会問題がテーマになることが多いのですが、そもそもテーマについて何も知らなければ、何も書くことが出来ません。
時事問題や社会問題の知識は、一朝一夕で得られるものではなく、「新聞を毎日読む」「インターネットやテレビのニュースを毎日見る」など、日頃の地道な積み重ねが必要となります。
また、起こった出来事を知るだけではなく、その問題に対する考えや意見を持つことがポイントになるので、その点では、ニュース番組などが参考になると思います。
ニュースキャスターやゲストの専門家が、時事問題について様々な意見を述べています。このような多様な意見に耳を傾け、自分の考え方や意見の構成に役立てましょう。
高校の推薦入試についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「高校の推薦入試対策ガイド|ここだけは知っておきたいポイント」
志望校選びのポイント3つ
次に、推薦入試で受験する高校を選定する際のポイントについて解説します。
端的に言えば、「自分がその高校と合っているか?」「合格できる可能性はあるか?」が前提になります。合格した後の高校生活についても考慮し、慎重に検討することが大切です。
1. 校風や教育方針が合っているか?
まずは高校の校風や教育方針が自分に合っているかを確認しましょう。自分に合っている高校であれば、志望理由も考えやすいですし、何よりも「この高校に入学したい!」というモチベーションにもつながります。
一般的な推薦入試は、合格したらその高校に通うことが条件になります。
受験が終われば、その高校に毎日通学することになりますので、充実した高校生活を送るためにも、自分に合っているかどうかを見極めることはとても大切です。
ホームページや資料を見るだけではなく、学校見学に足を運んでみるのも良いでしょう。在校生や校舎の雰囲気を直に感じることで、リアルなイメージを持つことができます。もし、部活の先輩や知人が通っているのであれば、直接話を聞いてみても良いでしょう。
2. 内申点の計算方法を調べる
内申点の計算方法は各都道府県によって異なるのですが、その内申点に対してさらに高校側が独自の計算を加えることがあります。
例えば、理数系の科目については配点を高くする、観点別評価を点数化し特定の項目の配点を高くする、などがあり、これを「傾斜配点」と呼びます。
また、内申点は「評定(5段階評価)」で計算する高校が多いのですが、高校によっては「観点別評価(ABCの3段階評価)」を数値化し、計算する方法を採用することもあります。
つまり、内申点の計算方法によって、自分の内申点が高く評価される可能性もありますし、その逆の可能性もあるということです。
当然ですが、高く評価される計算方法の高校を選んだ方が合格の可能性は高くなります。
内申点の計算方法は複雑で分かりにくい側面があり、生徒自身でやろうとすると間違ってしまう可能性があります。担任の先生や塾、家庭教師などの専門家に協力してもらい、一緒に内申点の計算を行うと良いでしょう。
3. 合格基準や倍率を調べる
高校の推薦入試は、公立・私立共に合格基準や合格倍率が大きく異なります。
過去のデータや受験要項などを調べた上で、自分の成績や学力と照らし合わせ、合格の可能性が高い高校を選定する必要があります。
志望する高校が決まっている場合は調べやすいですが、これからどの高校にするかを決める場合は担任の先生と一緒に考えた方が良いでしょう。高校の推薦入試の制度は、全体的に複雑で難解な傾向があります。学校の先生や塾・家庭教師などの専門家の意見を聞きながら進めた方がスムーズです。
高校推薦入試に向いている5つのタイプ
1. 内申点が良い
推薦入試は内申点が一番大きく影響するので、通知表の成績が良い生徒が有利になります。
内申点は、そもそも学校から推薦を受けられるかどうか?という点でも重要となります。また、実際に推薦入試を受けたとしても、内申点の配点が半分を占めているので、最重要であることは間違いありません。
大まかに言えば、「推薦入試の合否は内申点で半分以上決まっている」ということになります。
また、推薦入試本番においても、内申点が高いことは絶対有利となります。
「自分は高い内申点を持っている」という心の余裕があれば、多少の失敗は恐れず思い切って面接や作文・小論文の試験に挑むことができるので、自分の力を最大限発揮しやすくなります。
また、早い段階で内申点が取れていることが分かっていれば、面接の対策や作文・小論文の演習に多くの時間を割くことができる点も有利に働くでしょう。
つまり、あらゆる面で「内申点が高い=推薦入試に有利」となるので、このような生徒は推薦入試に向いていると言えるでしょう。
2. コミュニケーション能力が高い
学校推薦型の推薦入試では、同じ条件をクリアした生徒が集まっているので、面接や作文・小論文の点数により合否が分かれることもあります。
面接では、社交性やコミュニケーション能力が高い生徒が有利になると言えます。例えば、
- ハキハキと明るく受け答えができる
- 状況に合わせて臨機応変に対応できる
- 物怖じせず、積極的に発言することができる
などができる生徒は、面接試験に向いているので、推薦入試では有利に働く場面が多いでしょう。
ただ、いくら話すのが上手であっても、話す内容自体が良くないと評価されません。上述したように、質問や記述テーマなどに合わせて回答内容をしっかり準備しておくことが肝要です。
3. 試行錯誤して考える力がある
試行錯誤して考える力がある生徒は、作文や小論文に向いています。
作文や小論文は正解が一つではないので、テーマに対して試行錯誤しながら文章を書き進めていくことになります。
また、作文・小論文の学習方法は、書いてみて添削してもらい、それを踏まえて再度書いてみて添削してもらう…といった、試行錯誤の繰り返しです。これは数学や英語などの他の科目とは違ったアプローチの学習が必要となります。その点でも「試行錯誤する力・考える力」がある生徒には向いていると言えます。
正解が一つではない問題に対して試行錯誤して考え、自分なりの答えや意見を見つけていける生徒は、作文・小論文で優れた記述が書けるので、推薦入試に向いていると言えるでしょう。
4. 得意科目・苦手科目がある
上記以外として、特定の科目が極端に苦手である場合は、推薦入試の方が合っているとも言えます。ほとんどの推薦入試は学力試験が無いため、当日のテストで苦手科目が足を引っ張ってしまうといった心配がありません。
また、逆に、特定の科目が得意な場合(特に理数系)も、その科目の内申点の配点が高い高校を受ける場合に有利となります。
どの科目に対して評価の比重を置いているかは高校によって異なりますので、自分の成績と照らし合わせて「有利な高校」と「不利な高校」を把握しておくと良いでしょう。
5. スポーツや文化活動で秀でている
また、スポーツや文化活動でとても優れている生徒も推薦入試(特別推薦)向きです。
このような生徒は、高校入学以降もそのスポーツや文化活動を続けていきたいと考えていることが多いと思いますが、その分野に力を入れている高校を選ぶことで、入学後もよりスキルアップできる可能性があります。
まとめ
高校の推薦入試制度は、地域や高校によって大きく異なり、その内容も複雑でわかりにくい側面があります。制度を把握する所から大変かと思いますが、志望校合格に向けて頑張ってください!
このコラムが少しでも参考になれば嬉しく思います。
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