指定校推薦で落ちた例はある??|落ちる理由や対策を解説!

公開日:2024年4月9日

一般的にほぼ100%受かると言われている大学受験の指定校推薦。実際には落ちることがあるのでしょうか?そんな疑問に分かりやすくお答えします!
本コラムでは、指定校推薦で落ちた例、その理由から対策方法までを徹底解説します。指定校推薦で大学受験を考えている方は必見の内容です!

指定校推薦で落ちた例はあるのか?

結論から言えば、指定校推薦で落ちた例はあります。しかし、かなりレアなケースと言えます。ハッキリとした確率は言えませんが、おそらく1000人に1人というような確率です。
ですので、よく耳にする「指定校推薦の合格率は100%」というのは、ほぼ正解と言えます。
では、指定校推薦の合格率は何故このような高確率となるのでしょう?
まずは指定校推薦の仕組みから解説していきましょう!

指定校推薦の仕組み

そもそも指定校推薦とは、「大学側が特定の高校に対して推薦枠を用意して、確実に定員を確保していく制度」です。
平たく言えば、大学側が高校に対して「推薦枠を確保するから、優秀な生徒を受験させて欲しい!」と依頼しているような制度なのです。
この様な制度の仕組みなので、依頼した大学側が、校内選考を経て推薦された生徒を不合格にするということが起こりにくいのです。

周りで「指定校推薦がダメだった」「指定校推薦に失敗した」という声をよく耳にするとすれば、「大学を受験する前の校内選考で推薦をもらえなかった…」という意味ではないでしょうか。
「指定校推薦で大学を受験した上で落ちたのかも…?」と、不安になっている方もいるかもしれませんが、

  • 面接で良い受け答えが出来なかった。
  • 小論文が上手く書けなかった。

などの理由で不合格になることはほとんどありません。

しかし、合格率が「ほぼ100%」ということは、レアケースながら少しは不合格になる可能性があるということです。
次に、指定校推薦で落ちてしまった例をその理由とともに見ていきましょう。

学校推薦型選抜についてもっと知りたい方はこちら
「大学指定校推薦の仕組み|校内選考の基準や対策を解説!」

指定校推薦で落ちる9つの理由

指定校推薦で不合格となるケースは、ごくわずかながら存在します。

指定校推薦で不合格となると、出身高校や自校の後輩たちに多大な迷惑をかけることになります。
指定校推薦は、高校側と大学側の信頼関係の上に成り立っている制度であり、「指定校推薦で受験をする」ことと「合格したら必ず大学に入学する」ということはセットになります。ですので、不合格となり該当の大学に入学できないとなれば、大学側から高校側に対する信頼がかなり落ちることになります。結果、翌年以降の推薦枠自体が減らされたり、無くなってしまう可能性も多分にあります。
ですので、指定校推薦で大学受験をする際には、「高校から推薦されている」という自覚を持って、責任ある行動を取るようにしましょう。

1. 志望校が医学部・看護・芸術系の学部である

「指定校推薦に落ちる理由」とは少し主旨が異なるのですが、医学部・看護・芸術系の学部に関しては、指定校推薦でも不合格になることがよくあります。
特に医学部に関しては、指定校推薦の倍率も約2.0〜3.0倍であることが多く、他学部のいわゆる「指定校推薦」とはそもそも意味合いが異なります。
上記のような大学・学部を受ける際は、一般的な推薦入試として万全の対策を講じて試験に臨む必要があります。

2. 犯罪行為を犯してしまった

これは言うまでもありませんが、いくら高校からの推薦があると言っても、窃盗・暴行などの刑事事件を起こしてしまった生徒を大学側も入学させるわけにはいきません。
ですので、犯罪行為などがあれば、当然合格は取り消されることになります。刑事事件でなくとも、「周囲との重大なトラブル」などでも不合格となることがあるので、合格後も浮かれた行動は慎むようにしましょう。

3. 高校を卒業できなかった

大学の入学資格には「高校を卒業すること」が必ず含まれていますので、最終的に高校を卒業できなければ、当然合格が取り消されることになります。
高校を卒業できない主な理由は以下の2点となります。

  • 成績が著しく落ちてしまう
  • 出席日数が足りない

成績に関しては合格後もしっかりとキープするように心がけましょう。トップの成績を取る必要はありませんが、最低限留年しない程度の成績は必要です。
出席日数に関しては注意が必要です。成績に関してであれば、高校側も補習や追加レポートなどでフォローしてくれることもありますが、出席日数に関しては高校側としてもフォローのしようがないからです。また、犯罪行為等で退学になってしまった場合も、結果として高校を卒業できていないことになるので、当然合格は取り消されます。

4. 試験当日に遅刻・欠席をした

試験という大事な日に遅刻や欠席をしてしまうと、そもそも学力以前の問題だと評価されてしまい、不合格の理由となります。
特に、指定校推薦の選考においては、素行人物評価に重きをおいて選考が行われます。試験当日の遅刻や欠席は、「常識がない人物」「大学で学ぶ意欲が足りない人物」という評価を受けてしまい、大きなマイナス評価になります。
事前に大学への道順を調べておくことは当然として、当日は時間に余裕を持って出発するように心がけましょう。

5. 面接時の態度が悪すぎる

前述のとおり、指定校推薦での選考は、素行や人物評価に重きをおいた選考が行われます。そのため面接時に著しくマイナス評価があった場合は、不合格となるケースもあります。具体的には、

  • 面接官に暴言を吐く
  • 敬語や丁寧語で話さない
  • 服装がだらしない、ピアスをしている等
  • 面接官の質問を無視する

などが挙げられます。

上記のような行動が見られた場合、「入学にふさわしくない人物」として致命的なマイナス評価を受けることとなります。
指定校推薦は、合格したら必ず入学しなければいけない制度です。そのため、面接時に「貴校には入学しない、入学するかどうかわからない」といった趣旨の発言をした場合も、不合格となります。

6. 大学からの提出課題を出さない

大学によっては、合格から入学までの間に「提出課題」を課し、その提出が入学条件とされている場合があります。その課題を提出しなかった場合は、合格が取り消されることになります。
せっかく校内選考を勝ち抜いて合格したのに、提出課題を出さなかったことで入学できない、というのは非常にもったいないです。
大学の入学条件をしっかりと確認し、合格後も気を抜かずに入学に備えることが重要といえます。

7. 入学手続きを行わなかった

指定校推薦の試験に合格しても、期日までに入学金を支払わなかったり、提出書類を出さなかったりすると、不合格になることがあります。
これは事務的な手続きの問題ですが、非常に重要なことではあるので、万が一にも忘れたりしないよう注意しましょう。
合格の書類が届いたら、すぐに親や担任の先生に報告をして、手続きの期日等も共有するようにしましょう。

8. 校則を守らなかった

これは不合格の理由の中でも、さらにレアケースとなりますが、合格後に重大な校則違反が発覚した場合は、推薦が取り消されることがあります。
指定校推薦は「高校側からの推薦」を前提としている制度です。重大な校則違反を犯すような生徒を大学側に送り込んでしまっては、高校自体の信頼に傷がついてしまうので、推薦自体を取り消す可能性があるのです。
合格後も羽目を外さず、規律正しく高校生活を送るようにしましょう。

9. テストや小論文が酷すぎる

いくら高校からの推薦があるとはいえ、テストや小論文があまりにも酷すぎると落ちてしまう可能性があります。
指定校推薦の選考方法は、小論文や面接など、普段高校で受けるテストとは内容が異なることが多いです。当日焦って大失敗してしまわないよう、事前にしっかりと対策しておきましょう。

指定校推薦で落ちないための7つの対策

せっかく校内選考を勝ち抜いて推薦をもらったのに、不合格となってしまうのはとても勿体ないことです。
指定校推薦での合格率を100%に近づけるための対策を一緒に見ていきましょう!

1. 校内選考後も浮かれない

指定校推薦の山場は、確かに校内選考ではあります。しかし、校内選考を通過したことで浮かれてしまい、最終的に推薦を取り消されてしまっては元も子もありません。
校内選考に受かった後も、授業態度成績出席日数などに気を配り、規律正しく生活を送りましょう。

また、周りの人のことを考えると、校内選考後に浮かれてしまうのは良くありません。校内選考で落ちてしまった人や一般入試に向けて必死に勉強している人が周りにいるはずです。そういう人達の気持ちにも配慮し、「高校から推薦されている」という自覚を持って行動するようにしましょう

2. 志望理由書をしっかりと書く

指定校推薦で受験をする際には、自分がその大学・学部を志望する理由を書く「志望理由書」という書類の提出が求められます。
志望理由書は約800字程度の字数制限があることが多く、提出書類の中でも重要な書類となります。志望理由書を書く際の注意点は以下の2点です。

  • 字数制限をしっかりと守る
  • 大学のアドミッション・ポリシーを意識して書く

まず、字数制限は必ず守りましょう。「〇〇文字以内」という制限がある場合は、それを1文字でもオーバーしてしまっては0点です。
また、基本的に文字数制限の9割以上を埋めなければいけません。
例えば、「800文字以内」という制限であれば、720文字以上800文字以下で書かなければいけない、ということです。

記述内容での注意点としては、ただ自分の志望理由を一方的に書くのではなく、大学のアドミッション・ポリシー(入学者の受け入れ方針)を意識した上で記述するということです。
アドミッション・ポリシーとは、大学側が「どのような生徒に入学してほしいか?」を示しているものです。各大学のホームページに記載されているポリシーを確認した上で、志望理由書の内容を決めるようにしましょう。
「志望理由」と「アドミッション・ポリシー」が合致していないと、大学側として受け入れる理由が少なくなってしまいます。

3. 面接の対策を行っておく

指定校推薦の選考は、「書類審査と面接のみ」という大学も多く、面接が重要視されていることが分かります。
また前述のとおり、指定校推薦で落ちてしまう理由として、「面接時の受け答えや態度が悪すぎる」ということがありますので、面接対策は十分に行っておいた方が良いでしょう。
指定校推薦の面接対策としては、以下の3点が挙げられます。

  • 敬語を使い慣れておく
  • 模擬面接を十分やっておく
  • 嘘をつかない

指定校推薦の面接においては、特別優秀な回答をする必要は無く、大きな失敗を避けることの方が重要です。
指定校推薦の面接における「大きな失敗」とは、回答内容以前の「ひどい言葉遣い」「失礼な態度」「嘘をつく」などが挙げられます。高校生は敬語が正しく使えていない場合も多いので、事前に正しい言葉遣いを身に付けておきましょう。
また、当日の雰囲気に焦ってしまい、つい事実と違うことを言ってしまうようなことがないよう、模擬面接は十二分に行っておきましょう。

4. 小論文の対策を行っておく

指定校推薦の選考では小論文を課せられることがよくあります。
小論文は総合的な文章能力が問われるため、一朝一夕に実力を上げることは難しいのですが、これも上記の面接と同じく、「大きな失敗」をしなければ大丈夫です。
小論文で大きな失敗をしないためには、以下の3点に注意して記述するようにしましょう。

  • テーマに対する自分の主張を述べる
  • その主張の根拠を述べる
  • 結論を述べる

指定校推薦の小論文では、その学部や学科に関連するテーマで作文を求められることが多いので、事前にニュースや本などで知識を蓄えておくことも重要です。

5. 過去問を確認しておく

過去に同じ大学を指定校推薦で受験した先輩が多数いるはずです。そのため、進路指導室にはたいてい「小論文で聞かれたテーマ」「面接で聞かれた内容」「学力試験の内容」などが資料として残されているのです。
同じ大学・学部であれば問題の傾向が似てきますので、過去の選考内容を振り返ることはとても有効な対策です。
担任の先生や進路指導の先生に相談して、過去の資料があれば事前に確認しておきましょう。

6. 試験当日は万全の体調で余裕を持って行動する

前述したとおり、試験当日の遅刻や欠席は致命的なマイナス評価となります。ですから、校内選考に受かった後も不規則な生活はせず、試験当日を万全の体調で迎えられるよう注意しましょう。
また試験当日は、交通機関の乱れ等も考慮して、時間には余裕を持って行動するようにしましょう。

7. 合格後も生活態度に気をつける

指定校推薦の場合12月頃には合否が決まるため、高校卒業まで数ヶ月の期間が残されています。残りの期間中に、万が一「高校を卒業できない」「犯罪行為を犯してしまった」というようなことがあれば、合格が取り消されてしまいます。
さらに指定校推薦の場合、本人の合格が取り消されるだけでなく、高校の推薦枠自体が減らされたり無くなってしまうことも有り得ます。合格後も浮かれた行動を取ることなく、高校から推薦されたという責任・自覚を持って高校生活を送るようにしましょう!

まとめ

今回は、「指定校推薦で落ちた例」というテーマで、実際に落ちてしまう理由からその対策方法までを解説していきました。指定校推薦は、推薦がもらえれば高確率で合格することができる反面、出身高校に対する責任も伴う制度です。
自らの軽率な行動で足元をすくわれないよう、十分に注意して受験に臨みましょう!

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