勉強のやる気が出ない受験生はどうする?|その原因と対策方法

公開日:2024年5月28日

「受験勉強をしなければいけないが、どうしてもやる気が出ない…」そんな受験生の方に必見のコラムです!受験勉強のやる気が出ない原因と、その具体的な解決方法を「環境」「気持ち」「勉強方法」の3つの観点に分けて徹底解説します!

高校受験の効果的な6つの勉強法

勉強のやる気を引き出していくためには、まず、やる気が出ない原因を突き止めていくことが必要です。それでは、受験生なのに勉強のやる気が出ない代表的な原因を順番に見ていきましょう。

1. 体調が整っていない

受験勉強のやる気が出ない原因として、体調が良くないという可能性が挙げられます。体調が悪いと集中力が続かず、やる気が出ない感覚になります。
特に夜更かしなどの生活リズムの乱れは、睡眠不足や体調の悪化につながります。起床時間を決める、食事を3食摂る、充分な入浴時間をとる、などを決めることによって、生活リズムは改善されていきます。
受験勉強に取り組む上で、万全な体調を保つために生活リズムを改善しましょう。

2. 勉強以外のことで悩みがある

部活動やクラスの友人関係・恋愛など、勉強以外の悩みが受験勉強のやる気に影響することがあります。
勉強以外のプライベートで悩みを抱えていると、どうしてもそちらが気になってしまい、勉強に集中できなくなってしまいます。
特に、多感な時期である中高生の場合、人間関係の悩みにより元気がなくなることが多いです。早めに問題解決をするか、勉強する時は気持ちを切り替えて集中するように心がけましょう。

3. 学習環境が整っていない

受験勉強に集中して打ち込めるような環境が整っていないことも、やる気が出ない原因になることがあります。

例えば、

  • 家族や友人の邪魔が入りやすい場所で勉強をしている
  • テレビや会話の音が聞こえてしまう
  • 直射日光が当たる場所で、まぶしい
  • 勉強机や椅子がガタガタしている
  • 机が狭く勉強しにくい

というようなことが挙げられます。

これらは物理的な問題なので、改善方法を考えることで勉強に打ち込める環境をすぐに整えることができます。

4. 勉強しても成果が出ない

「頑張って勉強をしているのに成果が出ない…」ということがあると、誰しもがやる気を失いがちになります。
特に受験生であれば焦りも加わり、尚更モチベーションが下がってしまいます。
勉強をしても成果が出ないのは、勉強のやり方が間違っていると考えられます。

例えば、

  • 無駄な箇所まで暗記しようとしている
  • ノートを綺麗に書くことにこだわり過ぎている
  • 暗記ばかりに偏り、演習問題をこなしていない
  • できる所や得意な科目ばかりに偏っている

などが考えられます。

時間をかけている割に成果が出ない場合は、学校の先生や塾・家庭教師の先生などに自身の勉強方法について相談し、具体的にどのやり方がマズかったのかを突き止めるようにしましょう。

5. 目標が無い

勉強のやる気が出ない受験生からは、「何のために勉強しているのか分からない」という声をよく聞きます。
意味や目的も分からず、ただやみくもに勉強を続けるのでは、モチベーションを維持することも困難です。
ですから、まずは具体的な自分の目標を決めるようにしましょう。例えば、志望校を決めることや将来の夢を考えることがそれにあたります。
また、定期テスト・模擬試験・小テスト・過去問演習の目標点数など、短期的な目標をその都度設定して受験勉強に取り組むことも大切です。

6. 勉強をやる理由がネガティブ

勉強のやる気が出ないと言う受験生の場合、勉強をする理由として「先生にやれと言われたから」「親に怒られたくないから」といった、ネガティブな理由を挙げることがとても多いです。
人間誰しも、ポジティブな理由の方がよりやる気になりやすいです。例えば、点数に対する気持ち1つを取っても、「悪い点数を取りたくない」という理由よりも、「良い点数を取りたい!」という理由の方が、やる気を出しやすくなります。
自分が勉強をする理由を再度考えてみて、出来る限りポジティブな理由に変換していきましょう!

受験生が勉強のやる気を出す3つの方法

ここまで、受験生が勉強に対してやる気を出せない理由を見てきました。
次は、やる気を出すための方法について「環境」「気持ち」「勉強方法」の3つ観点に分けて、具体的にご紹介します。

1. 環境を整える

1. スマホを制限する

受験生のやる気や時間を削いでしまう1番の原因となるのが、スマートフォンです。
「近くにあるとどうしても触ってしまう…」という人は、強制的にスマホに触れる時間が少なくなるようにしましょう。
方法としては以下のようなものが挙げられます。

  • 外にスマホを持って行くときは、ポケットではなくカバンにしまう
  • 家にいる時は、スマホを手の届かない場所にしまう
  • ゲーム等のアプリは、受験期間中は全て削除する
  • 使用時間を決め、それ以外の時間は触らないルールを設ける

このように強制的にスマホに触る時間や機会を減らすことで、勉強に集中する環境を整えることができます。
まずは自分の決断が必要となりますが、継続するためには家族や親の協力が不可欠になることが多いです。

2. 勉強する場所を変えてみる

自宅ばかりで勉強をしていると、どうしても周りの目が無いので、ちょっと疲れたり飽きたりしてくると、すぐに寝転んだり居眠りしてしまいます。
そんな時は、あえて自宅以外の場所で勉強してみましょう。例えば、学校の図書室自習室図書館カフェ、暗記物であれば公園のベンチなどでも良いでしょう。
いつもと違う場所で勉強してみると、なかなか覚えられなかったことがスラスラ覚えられたりすることもよくあります。
また、「毎週○曜日の○○時からは学校の図書室で勉強する」というように、曜日や時間帯によって勉強場所を変えることも効果的です。
特に図書館や自習室などは、自分や友人以外も利用している人がいるので、お喋りや居眠りをしにくい環境でもあり、また、勉強以外の誘惑が無い環境でもあるので、集中して勉強するのに適しています。

3. 文房具を工夫してみる

勉強する時に気持ちをうまく切り替える方法として、使用する文房具を変えてみるというのも1つです。
例えば、科目ごとにシャーペンを変えて勉強してみるなどです。使用するシャーペンを変えることによって、その科目の頭に自然と切り替わる感じもあり、メリハリをつけて勉強することが出来るようになります。「科目ごとにノートを分けた方が良い」と言われるのも、同様の理由からです。
また、お気に入りの文房具を揃えるというのもやる気UPにつながることがあります。使う道具が変わると新鮮な気持ちに変わることがあるので、些細な部分かもしれませんが、気持ちの切り替えには効果があります。

2. 気持ちを整える

1. 成功した未来をイメージする

成功した未来をイメージすることは、とても効果的なやる気UPの方法です。
テストで良い点数を取った後や、志望校に合格した後の自分の姿を出来るだけ具体的にイメージしてみましょう。

例えば、

  • テストで良い点数をとって喜んでいる姿
  • 親や先生から誉められている場面
  • 友達からすごい!と言われている場面
  • 受験に合格してみんなで喜んでいる場面
  • 志望校の制服を着て通学している姿

などのイメージが、具体的であればあるほど効果があります。

学校見学オープンキャンパスなどへの参加は、成功した未来の自分を想像するキッカケ作りになるので、積極的に参加してみましょう。また、先輩の合格体験記を読んでみることも効果的です。
実際に成功した未来をはっきりと思い描くことが出来れば、簡単にやる気を失ったり諦めたりすることも少なくなり、モチベーションの持続に役立ちます。

2. 体調を整える

前述のとおり、体調が良くなければ勉強のやる気を持続させることは困難です。
心と体は繋がっているので、まずは体調には十分注意しましょう。
具体的には以下の通りです。

  • 栄養バランスの取れた食事をとる
  • 毎日、3食摂るようにする
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 起床時間や食事の時間などを決め、生活のリズムを整える。
  • 適度に休憩をとり、体を動かす(軽い運動、ストレッチ、散歩など)

健康的な身体の維持は、勉強のやる気を継続させるための土台となります。
長時間勉強していると、どうしても集中力が欠け、やる気が出ない状態になります。そんな時は1度ペンを置いて、散歩やストレッチなど、軽く身体を動かしリフレッシュしましょう。また、疲れた時には間食(チョコレートや飴などの甘いもの)を取り入れることも効果的です。

3. 仮眠をとる

食事の後や疲れてしまって、勉強の最中にウトウトしてしまう時には、思い切って数十分程度の仮眠をとってみましょう。
仮眠をすることによって、頭がクリアになり集中力が戻ってきます。これは科学的にも証明されている方法で、時間としては10分〜20分程度がベストだと言われています。
あまり長く寝過ぎてしまうと、夜の寝つきに影響が出てしまい逆効果になり兼ねないのですが、眠気と闘いながら中途半端な状態で勉強するよりは、仮眠をとってスッキリしてから集中して取り組んだ方が効果的です。

4. 自己暗示をかける

受験勉強に限らずですが、「自分なら出来る!」と自分を信じる力は、やる気を出す上でとても重要です。
スポーツ選手が本番前にブツブツと何かを言っているのを見たことがあると思いますが、あれは「自分なら絶対に出来る!」と自己暗示をかけているのです。
「やればできる!」「絶対に解けるはず」「私なら大丈夫!」などと、声に出して自分を励ます自己暗示の言葉を発してみましょう。
逆に、「解けない…」「出来ない…」「無理…」などのネガティブワードはできるだけ口に出さないようにしましょう。
良くも悪くも、口に出すことによって脳がそれを認識し、気持ちや行動がそちらに少なからず寄っていく、ということなのです。

5. 名言・格言を見てみる

身体を動かしたりしてリフレッシュしてもやる気が出ないという時は、偉人や有名人の名言や格言などを見てみるのも効果があります。
言葉だけではなく、映像で観るとよりイメージが沸きやすく効果的です。「やる気が出る動画」「モチベーション動画」などのキーワードで検索すると、たくさんの名言集の動画がヒットします。これらを観ることで気持ちが奮い立ち、勇気が出ることがあり、多くの人がモチベーションアップに役立てています。
また、偉人に限らず、自分が今まで触れあってきた人からの言葉を思い出すことも効果的です。
例えば、親や先生、部活の先輩、友人、塾や家庭教師の先生など、自分を応援してくれている人や気にかけてくれている人からのメッセージを思い出し、やる気を持続させていきましょう。

6. 友達と高め合う

「受験を乗り越えられたのは友達の存在が大きかった」と話す人は多いです。
孤独になりがちな受験生活の中で、同じ目標や方向に向かって努力している友達の存在はとても大きいものです。
友達が努力している姿を見て自分を奮い立たせることもできますし、勉強の合間に話すことによって気分転換することもできます。
お互いに良い刺激を与え合い、切磋琢磨できるような友人関係を構築し、モチベーションの維持に繋げていきましょう。

3. 勉強方法を工夫する

1. 勉強をルーチン化する

勉強を始める前はやる気が出づらいですが、一旦始めてしまえば意外とあっさり進めていけることがあります。
そのため、やる気の有る無しに左右されず勉強を始められるように、勉強することをルーチン化(当たり前化)してしまうというのが効果的です。

例えば、

  • 通学の電車では必ず単語帳を覚える
  • お風呂上りは必ず英語の長文を1つ読む
  • 歯磨きをしている時に単語を覚える
  • トイレに歴史の年号をまとめたものを貼っておく

といったような方法です。

「既に習慣になっている予定」と「勉強でやること」を組み合わせてしまう所がポイントです。
毎日やっている行動に、勉強の課題を組み合わせてしまえば、やる気に関係なく自動的に行うようになり、気付いたら習慣化されていきます。

2. 小さな達成感を積み重ねていく

勉強のやる気を維持するうえで、達成感を感じることは非常に重要です。
この達成感をより多く感じるためには、受験での合格や定期テスト・模擬試験での得点などの「大きな達成感」だけではなく、日々の勉強の中で「小さな達成感」を積み重ねていくことがポイントです。
達成感を感じるためには、目標の設定が必要不可欠です。ですから、勉強を進めていく際には、小さな目標から細かく決めていく(スモールステップ)ようにしましょう。

例えば、

  • 今日は○○ページまで終わらせる
  • 英単語を○○個まで覚える
  • ○○時まで集中して勉強する
  • 問○〜問○まで全問正解するまでやる

といった様に小さな目標を設定し、これらを日々クリアしていくことで、達成感を感じながらモチベーションを維持できます。
また、達成感を後日でも実感できるように、日々達成した結果を可視化しておくと良いでしょう。例えば、ノートに目標と達成したことを全て書き出し、クリアしたものはチェックを付けていく等の方法が効果的です。

3. 簡単な問題からやってみる

受験生が勉強のやる気を失ってしまう原因の1つに、「分からない問題で行き詰まってしまう」ことが挙げられます。
特に、勉強の開始直後に行き詰まってしまうと、その後のやる気が続かなくなりがちです。
ですから、勉強を開始する時は、簡単な問題できる問題の確認から始めていき、テンポ良く進めながら慣らし運転をすることがおすすめです。良いテンポで進めていき、やる気と集中力が高まってきた段階で難しい問題に取り組んでいくと、勉強をスムーズに進めていくことができます。

4. 科目を変えてみる

勉強を始めてみたものの、「なんとなくやる気が出ない…」と感じてしまった時には、科目を変えて勉強してみるのも1つの方法です。
同じ科目ばかりやっていると、途中から飽きてしまい集中できなくなってしまいます。ですから、1〜2時間ごとに科目を変えながら勉強していくことで、気分転換でき、集中力を持続させることができます。
また、あらかじめ勉強する科目の時間を決めておく、勉強する課題の順番を決めておく、という方法もあります。

例えば、

  • 寝る前は理科・社会の暗記をする
  • 朝起きたらまず数学の計算問題を○○問解く
  • 必ず英語から勉強を始める
  • 勉強する順番を「1. 暗記⇒2. 基本問題の確認⇒3. 応用問題の挑戦」に決めておく

といった感じです。

やる気を持続できる柔軟なスケジュールを組むことで、効率的に勉強を進めることができます。

まとめ

今回のコラムでは、「勉強のやる気が出ない受験生」というテーマで、その代表的な理由から、解決方法までを解説しました。
受験勉強は長期戦になるので、誰しも「やる気がなかなか出ない期間」というものが少なからずあります。この期間を上手くクリアすることが、受験の成功に向けて重要なポイントになります。
このコラムを読んでいただき、自分のやる気を上手く引き出す方法を見つけて頂ければ幸いです。

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