【高校受験面接】「志望理由」のポイントを例文付きで解説!

公開日:2024年7月24日

このコラムでは、高校受験の面接での「志望理由」について、具体的な例文を交えて解説します。志望校の特徴に合わせたアピールポイントや注意点についても詳しくご紹介します。評価の高い志望理由を考え、自信を持って面接試験に臨みましょう!

高校受験の面接|「志望理由」の重要性について

面接での「志望理由」の役割

面接における「志望理由」の役割は多岐にわたります。
まず第一に、志望理由は生徒の意欲を示すものです。
学校側は、入学を希望する理由やその学校に対する熱意を知ることで、生徒がどれだけ真剣に進学を考えているかを評価します。

また、志望理由は生徒の目標や将来のビジョンを示すものでもあります。
どのような学びを通じてどのような人物になりたいのか、そのためにこの学校を選んだ理由を聞くことで、生徒の将来に対する計画性や目標意識を確認することができます。

さらに、志望理由は学校との適合性を判断する重要な指標となります。生徒がその学校の教育方針や特色(アドミッションポリシー)に共感し、それに対してどういった期待を持っているのかを知ることで、学校側は生徒と学校との相性を見極めることができます。

面接で「志望理由」がいつも聞かれる理由

面接で「志望理由」がいつも聞かれる理由は、その重要性にあります。以下にその理由をいくつか挙げてみましょう。

1. 意欲と熱意を確認する

志望理由を通じて、学校側は生徒の意欲と熱意を確認します。
進学に対する強い意志を持っている生徒は、学校生活においても積極的に取り組むことが期待されます。そのため、志望理由は生徒の真剣さを測る重要な質問となります。

2. 目標意識を評価する

志望理由には生徒の目標意識や将来のビジョンが表れます。
学校側は、生徒がどのような目標を持っているのか、その目標に向かってどのように努力しているのかを知ることで、生徒の成長可能性や学びに対する姿勢を評価します。

3. 学校との適合性を判断する

学校は、生徒が自校の教育方針や特色にどれだけ共感し、適応できるかを重視します。
志望理由を聞くことで、生徒が学校の理念や環境にどれだけフィットするかを判断することができます。これにより、入学後のミスマッチを防ぎ、生徒が充実した学校生活を送るための一助となります。

4. 個性や価値観を理解する

志望理由は生徒の個性や価値観を知る手がかりでもあります。
生徒がどのような考え方を持ち、どのような価値観を大切にしているのかを知ることで、学校側は生徒の人間性を理解し、適切なサポートを提供する準備を整えることができます。

志望理由を考える上での4つのポイント

志望理由を考える際には、具体的で説得力のある理由を準備することが大切です。そのためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。
ここでは、志望理由を考える上での重要なポイントを詳しく解説します。

1. 志望校の特徴を分析する

まず初めに、志望校の特徴をしっかりと分析することが重要です。
学校の公式ウェブサイト、パンフレット、オープンスクールなどを活用して、学校の教育方針、カリキュラム、部活動、施設、進学実績などを詳しく調べましょう。
例えば、志望校が理数系に力を入れている場合は、自身が理科や数学に興味を持ち、将来的にその分野で活躍したいと考えていることを理由に挙げると効果的です。

また、学校見学などを通じて、実際に在校生や卒業生の声を聞くことも有益です。
彼らの経験談を参考にすることで、学校の雰囲気や実際の教育内容をより具体的にイメージすることができます。これにより、志望理由をより具体的かつ現実的なものにすることができます。

2. 志望理由は1〜2つに絞る

志望理由を述べる時間は1〜2分程度と考えておきましょう。ですから、志望理由は1〜2つに絞ることが大切です。
また、理由が多すぎると焦点がぼやけてしまい、面接官に伝わりにくくなります。選ぶ理由は、自分が最も強く共感し、説得力を持って説明できるものにしましょう。

例えば、「学校の進学実績が良い」と「部活動が充実している」という2つの理由を選んだ場合、それぞれについて「具体的なエピソード」「自分の目標」と結びつけて説明できるように準備しましょう。
進学実績については、自分が目指す大学や学部を挙げ、そのためにこの学校でどのように学びたいかを述べると良いでしょう。
部活動については、自分の得意なスポーツや文化活動を通じて、どのように成長したいかを具体的に話すことが大切です。

3. 志望校の教育方針に沿った内容を考える

志望理由は、志望校の教育方針(アドミッションポリシー)に沿った内容にすることが重要です。
学校が掲げる教育理念や目標に、自分の考えや希望を結びつけることで、より説得力のある志望理由を作成することができます。

例えば、志望校が「自主性と協調性を育む教育」を掲げている場合、自分が過去に自主的に取り組んだプロジェクトや、チームで協力して達成した経験を話し、それが学校の教育方針とどのように一致するかを説明します。
このように具体的な経験や実績を交えることで、志望理由にリアリティ説得力を持たせることができます。

4. 先生に添削してもらう

志望理由を考えたら、必ず先生に添削してもらいましょう。
先生は多くの生徒の面接指導をしてきた経験がありますので、適切なアドバイスを受けることができます。また、先生に添削してもらうことで、自分では気づかない表現の改善点や、面接官により伝わりやすい表現に修正してもらうことができます。

先生にお願いする際には、第三者的な感想だけではなく、具体的なフィードバックも求めることが大切です。
例えば、「この部分は具体性が足りないので、もっと詳しく説明した方が良い」といった具体性のあるアドバイスを受けることで、志望理由をさらにブラッシュアップすることができます。

具体的な志望理由にするための3つの工夫

志望理由を具体的にし、面接官に強い印象を与えるためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、志望理由を明確かつ具体的にするための方法をご紹介します。

1. 自己分析をする

まず、志望理由を具体的にするためには自己分析が欠かせません。
自己分析を通じて、まずは、自分の興味・関心、得意なこと、将来の目標などを明確にします。
これにより、「自分がなぜその学校を志望するのか?」「どのような面でその学校とマッチしているのか?」を具体的に説明できるようになります。

自己分析の方法としては、次のような質問を自分に投げかけてみると良いでしょう。

  • 自分の好きな教科や得意な教科は何か?
  • これまでに、どのような活動やプロジェクトに参加してきたか?
  • 自分の将来の夢や目標は何か?
  • 過去に達成したことや成功体験は何か?

これらの質問に対する答えをまとめることで、自分の強みや興味を再確認し、それが志望校でどのように生かされるかを考えることができます。

2. 学校のウェブサイトやパンフレットを活用する

志望理由を具体的にするためには、志望校のウェブサイトやパンフレットを活用することが重要です。
これらの資料には、学校の教育方針、カリキュラム、部活動、進学実績など、志望理由を考える上で参考になる情報がたくさん詰まっています。

例えば、学校の教育方針に「自主性を尊重する教育」が掲げられている場合、

  • 自分が過去に自主的に取り組んだプロジェクトや活動についてまとめる。
  • それらの経験がどのように志望校の教育方針に一致するかを考える。

といったことが有効です。これにより、志望理由が具体的かつ説得力のあるものになります。

また、学校のパンフレットには在校生の声卒業生のインタビューが掲載されていることが多いです。これらの情報を参考にすることで、学校の雰囲気や実際の授業内容をより具体的にイメージすることができ、志望理由に具体性を持たせることができます。

3. オープンスクールを活用する

志望理由を具体的にするためには、オープンスクール(学校見学)を活用することも非常に有効です。
オープンスクールでは、実際に学校を訪れて授業を見学したり、施設を見学したりすることができます。また、在校生や教員と直接話をする機会もあるため、学校の実際の雰囲気や教育内容を深く理解することができます。

オープンスクールで得た情報を志望理由に反映させることで、具体的かつリアリティのある志望理由を作成することができます。
例えば、
「オープンスクールで見学した理科の授業がとても興味深く、自分もこの環境で学びたいと強く感じました」
といった具体的な体験を交えると、志望理由に説得力が増します。

また、オープンスクールで得た印象や感想を忘れないようにメモしておくことが重要です。これにより、後で志望理由をまとめる際に具体的なエピソードとして活用することができます。

オープンスクールについてもっと知りたい方はこちら
「オープンスクールとは?|実施する内容や確認することを解説!」

「志望理由」のタイプ別の回答例

次に、タイプ別に分けた「志望理由」の回答例をご紹介します。
こちらはあくまでも参考例になるので、実際に考える時は自分でよく考え、オリジナリティ溢れる志望理由にしましょう。

※志望校を指す言葉として、面接では「御校」と表現しますが、書面では「貴校」と表現します。適切に使い分けましょう

タイプ①:学校の教育方針と自分の目標の一致

私が御校を志望した理由は、御校の教育方針である『自主性と創造力を育む』という理念に非常に共感したからです。
私は将来、エンジニアとして新しい技術を開発する仕事をしたいと考えています。自主性を大切にする環境で自分のアイデアを自由に表現し、創造力を高めることで、夢に一歩近づけると確信しています。
私が御校を志望した理由は、御校が掲げる『国際理解教育』に強く魅力を感じたからです。
私は将来、国際関係の仕事に就きたいと考えています。その為には、英語力を伸ばし、多様な文化を理解することが重要だと思っており、御校の教育方針が私の目標にぴったり合致していると感じました。
私が御校を志望した理由は、御校の『全人教育』の理念に共感したからです。
私は学問だけでなく、スポーツや芸術にも力を入れて取り組みたいと考えています。バランスの取れた教育を受けることで、幅広い視野を持った人間になりたいと思い、御校の方針がその理想に合っていると感じました。

タイプ②:学校独自のカリキュラムやクラブ活動の魅力

私が御校を志望した理由は、御校の理数系に特化したカリキュラムにとても魅力を感じたからです。
私は将来、医師を目指しており、理数系の科目を深く学べる環境が必要です。御校の先進的な理科実験設備や高度な数学教育は、私の目標を叶えるために合っていると感じました。
私が御校を志望した理由は、御校のサッカー部の実績に非常に興味を持ったからです。
私は小学校からサッカーを続けており、もっと高いレベルでプレーしたいと考えています。御校のサッカー部は全国大会でも活躍していると知り、その環境でさらに自分を磨きたいと考えています。
私が御校を志望した理由は、御校の「英語イマージョン教育」に大変興味があるからです。
将来は国際的な舞台で活躍したいと考えている私にとって、英語力を高めることは必須です。御校の独自の英語教育プログラムを通じて、実践的な英語力を身につけたいと考えています。

タイプ③:学校見学での印象

私が御校を志望した理由は、御校のオープンスクールに参加した際、先生方がとても親切で、授業が非常に分かりやすいと感じたからです。
特に数学の授業では、難しい問題も楽しく理解することができ、この学校で学びたいと強く感じました。
私が御校を志望した理由は、御校を見学した際に、校内の設備がとても充実していることに驚いたからです。
図書館の豊富な蔵書や、最新のコンピューター設備などがあり、自分の興味を深く探求できると感じました。
私が御校を志望した理由は、学校見学で在校生の皆さんがとても明るく、楽しそうに学校生活を送っているのを見て、この学校に強く惹かれたからです。
自分もこのような環境で充実した学校生活を送りたいと感じました。

タイプ④:自宅から通いやすい

私が御校を志望した理由は、御校が自宅からの通学時間が短く、毎日無理なく通える距離にあるからです。
時間を有効に使い、学業やクラブ活動に集中できる環境が整っていることが、私にとって大きな魅力です。
私が御校を志望した理由は、自宅から近いことで通学時間を削減でき、その分を勉強や部活動に充てられることが大変魅力的だからです。
毎日の通学が負担にならないことで、学校生活をより充実させることができると考えています。
私が御校を志望した理由は、通学が便利なことに加え、家族との時間も大切にしたいと考えているからです。
御校は自宅から近いので、学業や部活動に励みながらも家族とのコミュニケーションを大切にできる環境が整っていると感じました。

「志望理由」を言う時の注意点

志望理由を述べる際には、いくつかの注意点を守ることも大切です。これにより、面接官に対して良い印象を与えることができます。

1. 自己評価や他校との比較を避ける

志望理由を述べる際に注意すべき第一のポイントは、自己評価他校との比較を避けることです。
自己評価として「私こそ、この学校にふさわしい人物だと思います」といった類いの発言をしたり、「他の学校よりもこの学校の方が良い」といった他校と比べているような発言は避けましょう。
これらの表現は、自己中心的に聞こえたり、他校を軽視している失礼な発言のように受け取られかねません。

代わりに、具体的なエピソードや経験を通じて、「なぜその学校を選んだのか?」を説明することが大切です。例えば、「御校のオープンスクールで見学した授業がとても印象的で、自分もこの環境で学びたいと強く感じました」といった具体的な理由を述べることで、誠実さや熱意を伝えることができます。

また、他校との比較を避けるためには、志望校の独自性や魅力に焦点を当てることが重要です。具体的には、その学校の教育方針、特色あるプログラム、部活動の充実など、自分が共感し、興味を持ったポイントを強調するようにしましょう。

2. 金銭的な理由や偏差値だけに依存しない

志望理由として、金銭的な理由や偏差値だけに依存することも避けるべきです。
例えば、「学費が安いから」や「偏差値が高いから」といった理由だけでは、面接官に対して真剣さや熱意が伝わりにくくなります。

金銭的な理由については、もしどうしても触れなければならない場合でも、それを主な理由とせず、他の魅力的な理由と組み合わせることが大切です。例えば、「学費が比較的安いことも魅力ですが、それ以上に御校の特色あるカリキュラムに魅力を感じています」といった形で伝えることで、バランスの取れた志望理由になります。

偏差値に関しても、単に「偏差値が高いから」という理由ではなく、その学校が提供する具体的な学びや環境が自分にとってどのように価値があるのかを説明しましょう。例えば、「御校の進学実績は非常に高く、特に理系の分野で多くの成果を上げていることに魅力を感じています」といった具合です。

まとめ

今回のコラムでは、高校受験で必ず聞かれる「志望理由」に焦点をあて解説しました。
高校受験の面接は、志望理由を聞かれることから始まることも多く、面接官に対する第一印象を決定付ける場面でもあります。
学校の特徴や、自分自身の目標や夢をしっかり分析し、オリジナリティがあり、自分の魅力が伝わる「志望理由」を考えましょう!
このコラムが受験生の皆さんの一助になれば嬉しく思います。

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