知っておきたいESAT-Jについて【都立高校を目指す中学3年生必見!】

公開日:2024年9月11日

都立高校入試を控えたお子さんや保護者の方に、ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)の概要について詳しく解説します。
また、ESAT-Jの出題内容、出題形式、評価方法、対策方法についても解説します。都立高校を受験する方は必見の内容です。

ESAT-Jとは?

ESAT-J(English Speaking Achievement Test for Junior High School Students)とは、東京都が令和4年度から中学3年生を対象に実施を始めた英語スピーキングテストです。
このテストは、生徒が中学校の授業で学んだ英語を「どのくらい話せるようになったのか」を図るためのテストです。
ESAT-Jの結果は都立高校入試の評価にも反映されるため、生徒にとって非常に重要な試験となっています。
また、令和5年度からは中学1年生対象の「ESAT-J YEAR1」、2年生対象の「ESAT-J YEAR2」も開始されています。

※「ESAT-J YEAR1」「ESAT-J YEAR2」の結果は、都立高校入試で活用することはありません。
※ 令和6年度からは、3年生対象の「ESAT-J」が「ESAT-J YEAR3」へと名称が変わります。

ESAT-Jの概要

ESAT-Jは、東京都内の公立中学校に通う中学3年生全員が受験するスピーキングテストで、毎年実施されます。
テストは主にタブレット端末を使用して行われ、ヘッドセットを装着して、「英語での音読」「会話」「イラスト説明」「ナレーション」の4つのセクションに分かれています。
各セクションでは、英語を使った実際のコミュニケーション力が問われ、発音や流暢さだけでなく、内容の正確さや適切さも評価の対象となります。
テストの結果は個別にフィードバックされ、専用のマイページで確認することでき、今後の学習の参考にすることもできます。

ESAT-Jの目的

ESAT-Jの主な目的は、生徒が英語を実際のコミュニケーションにどれだけ活用できるかを評価することです。
このテストを通じて、生徒が自分の英語力を振り返り、今後の学習の目標設定や計画を立てる際の指針とすることが期待されています。
また、テスト結果は都立高校の入試にも影響するため、生徒が進学先を決める際の重要な要素となります。
さらに、東京都の英語教育の一環として、将来の国際社会で活躍できる人材を育成することを目指しています。

ESAT-Jの対象

ESAT-Jは、東京都内の公立中学校に在籍する全ての中学生が対象となります。
また、特別な配慮が必要な生徒には適切なサポートが提供され、全員が最適な環境でテストを受けられるよう配慮されています。
このテストを通じて、東京都の教育政策は生徒一人ひとりの英語力向上を支援し、全体的な英語教育の質の向上を図っています。

ESAT-Jの実施日・会場・申込方法

ESAT-Jは、実施日程や会場、申込方法がスムーズに進むように設計されており、すべての生徒に公平な機会を提供しています。
試験の結果は、進路選択にも影響を与えるため、生徒にとっては非常に重要となります。

ESAT-Jの実施日

ESAT-J YEAR1、YEAR2

例年1月から3月にかけて行われます。
具体的な日程は各学校が定め、生徒に通知されます。

ESAT-J YEAR3

例年本試験が11月に行われ、予備日が12月に設定されています。

ESAT-Jの会場

ESAT-J YEAR1、YEAR2

生徒が通う中学校内で実施されます。
普段の環境でテストを受けることで、生徒がリラックスして試験に臨むことができるよう配慮されています。

ESAT-J YEAR3

都立学校や大学、民間施設等にて実施されます。

ESAT-Jの申込方法

ESAT-J YEAR1、YEAR2

在籍の学校よりお知らせがあります。
詳しい手続き方法については在籍している中学校の先生に確認しましょう。

ESAT-J YEAR3

申込方法は下記の3ステップとなります。
【STEP 1】在籍の中学校に受験の希望を伝える。
【STEP 2】在籍の中学校から申込に関する資料を受け取る。
【STEP 3】WEB上で申込の手続きをする。

参照:東京都教育委員会「令和6年度 中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)のお知らせ(令和6年5月)」

ESAT-Jはどのように高校受験に反映される?

学力試験の得点と調査書点に加算される

ESAT-Jの結果は、東京都立高校入試において、学力検査の得点と調査書点に加算されます。
「話すこと」の学習到達度をAからFまでの6段階で評価が付き、それぞれの評価に点数が割り当てられている形となります。

ESAT-Jの結果による点数配分

ESAT-Jの結果は、下記の様に点数が割り当てられます。

ESAT-Jの出題形式

ESAT-Jは生徒の英語スピーキング力を多角的に評価し、総合的なコミュニケーション能力の向上を目指しており、テスト結果は、今後の学習指針や進路選択に役立てられます。
ESAT-Jは、英語スピーキング力を総合的に評価するために、以下の4つのパートに分かれています。

【Part A】英文を読み上げる(出題数:2問)

このパートでは、与えられた英文を正確かつ流暢に読み上げる力が評価されます。
生徒は発音、イントネーション、リズムなどを意識して、リスナーに意味が伝わるように読むことが求められます。

【Part B】質問を聞いて応答する/意図を伝える(出題数:4問)

このパートでは、特定の質問に対して迅速かつ適切に応答する能力が試されます。
生徒は、短い時間内で質問の意図を理解し、自分の考えや情報を正確に伝える必要があります。例えば、「あなたの好きな季節は?」と問われた場合、自分の好みを述べ、その理由を付け加えることが重要です。

【Part C】ストーリーを英語で話す(4コマ)(出題数:1問)

このパートでは、4コマ漫画のような一連のイラストを見て、その場面に基づいたストーリーを英語で語る能力が評価されます。
イラストに描かれた内容を理解し、自然な流れでストーリーを展開することが求められます。
登場人物の行動や状況を詳しく説明することがポイントです。

【Part D】自分の意見を述べる(出題数:1問)

このパートでは、特定のテーマに対して自分の意見や考えを述べ、論理的に展開する力を評価されます。
テーマは「自分の好きなスポーツ」や「将来の夢」など、身近な話題が多く、生徒は理由を付けて自分の立場を明確に伝えることが重要です。意見を述べる際には、具体的なエピソードや詳細を盛り込むと、より説得力が増します。

ESAT-Jの採点基準

ESAT-Jの評価基準は、大きく三つの評価の観点に分かれています。

1. コミュニケーションの達成度(評価:2段階)

  • 設問の問いかけに応じた応答や、相手に適切な行動を促せているか?
  • 各コマのイラストの内容を伝えることができているか?
  • 自分の意見や理由を伝えることができているか?

等が、コミュニケーションの達成度の評価基準となります。

2. 言語使用(評価:5段階)

  • 幅広い語彙・表現や文法を使用できているか?
  • アイデア間の関係性を整理して伝えられているか?
  • 語彙や文構造、文法の使い方が適切か?
  • 誤解を生むような文法やコミュニケーションを阻害するような語彙がないか?

等が、言語使用の評価基準となります。

3. 音声(評価:4段階)

  • 発音の正確性、強勢、リズムや抑揚
  • 会話中の間の自然さ

等が、音声の評価基準となります。

パートごとに問われる評価基準

出題パートごとに問われる上記3つの評価基準は、下記の通りとなっています。

ESAT-Jに向けた3つの対策方法

ESAT-Jで高得点を狙うためには、計画的な対策が必要です。
英語のスピーキング力を向上させるためには、語彙力の強化や実際に話す機会を増やすことが重要です。また、英検のテキストを活用することでも実践的な準備ができます。
以下では、具体的な対策方法について詳しく解説します。これらを日常生活に取り入れることで、ESAT-J本番に向けた自信と実力をつけましょう。

1. ボキャブラリーを増やす

ESAT-Jで高得点を狙うためには、幅広いボキャブラリーが不可欠です。
ただ、幅広いとは言っても中学校で習う範囲内の単語で十分です。教科書に頻出する単語を中心に、効率的に単語を覚えましょう。
単語カードや専用のアプリを活用したり、学んだ単語を文章の中で使い、実際の会話で応用できるように練習することが効果的です。

例えば、日常生活の中で、学校での出来事や趣味について簡単な文章を作る練習をすると、覚えた単語をより定着させることができます。英単語は、繰り返し学習することで記憶に定着しやすくなり、実際の試験でも役立ちます。

2. 英語で話す機会を作る

英語を上達させる為には、実際に話すことが一番の近道です。普段から自分の考えを英語で表現する練習を心がけましょう。
例えば、家族や友人との会話の中で、英語を使った短いフレーズや簡単な会話を試みることが良い練習になります。学校の授業以外でも、オンラインの英会話レッスンや英会話サークルに参加することで、より多くの話す機会を作ることができます。
また最近では、スピーキングの練習ができるアプリやWEBサイトも多数ありますので、それらを活用するのもいいでしょう。
自分が話す内容に自信が持てるようになると、試験でも緊張せずに力を発揮できるようになります。

3. 英検のテキストを活用する

ESAT-Jは、中学生が受ける試験ということもあり、難易度としては英検3級〜準2級程度となっているため、英検3級や準2級の2次試験対策用のテキストを用いて対策することができます。

最初から完璧な解答を目指さず、下記の様な練習から始めてみましょう。

  • 頭の中だけで整理しようとせず、書いて整理してみる
  • 多少、文法や発音が間違っていても気にせず、最後まで文を完成させる
  • 英語を声に出すことを恥ずかしがらない!

慣れてきたら、ESAT-Jの本番環境に近い形でスマホやタブレットに自分の声を録音して、実際に自分の声がどう聞こえるのかを確認し、改善に努めましょう!

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まとめ

このコラムでは、「知っておきたいESAT-Jについて」をテーマに、都立高校を目指す中学3年生とその保護者に向けて、テストの概要や出題形式、評価基準、対策方法について詳しく解説しました。
ESAT-Jは都立高校入試において重要な役割を果たすため、しっかりと準備をすることが大切です。
適切な対策を立て、日々の練習を積み重ねることで、ESAT-Jでの高得点を目指し、志望校合格への一歩を踏み出しましょう!

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