自己推薦入試とは?|他の推薦入試との違いや、合格の秘訣を徹底解説

公開日:2025年1月27日

「大学受験を自己推薦で考えているが、仕組みや対策方法がイマイチ分からない。。」そんな方の為に、他の推薦入試や総合型選抜入試との違い、主要大学の倍率や難易度について解説していきます。また、自己推薦入試で合格するための対策方法も徹底解説します!

自己推薦入試とは?

先ず始めに、「自己推薦入試」とは何か?について解説します。
大学の推薦入試には、「公募推薦」「指定校推薦」「総合型選抜入試」などもありますが、これらとの違いについても解説します。

1. 自己推薦入試の概要

自己推薦入試とは、大学の出願条件を満たせば誰でも受験できる推薦入試のことで、出願者自身が自らの実績や特技をアピールすることで選考される入試形式です。
在籍する高校からの推薦は不要で、自己推薦書や面接を通じて自身の強みや個性を直接伝えます。
自己推薦入試では、学業成績だけでなく、スポーツや文化活動、ボランティアなどの実績が評価される点が特徴です。

2. 公募推薦・指定校推薦との違い

自己推薦入試は、公募推薦や指定校推薦とは異なり、出願者が自らを推薦する形式です。
公募推薦や指定校推薦は、高校からの推薦が必要であり、高校が推薦基準を満たす生徒を選定します。一方、自己推薦入試は自分の判断で出願できるため、より多様な背景や特技を持つ学生に機会が広がります。
また、公募推薦や指定校推薦においては、評定平均に一定の基準が設けられていることがほとんどですが、自己推薦入試の場合は、評定平均に基準を設けていない大学が多いことも違いの1つです。
その他にも、公募推薦や指定校推薦は基本的に専願制なのに対し、自己推薦は併願可能な大学が多いです。また、自己推薦入試は私立大学でしか行われていない点も違いとして挙げられます。

公募推薦についてもっと知りたい方はこちら
「公募推薦ってどんな仕組み?│指定校推薦との違いも解説!」

指定校推薦の仕組みについてもっと知りたい方はこちら
「大学指定校推薦の仕組み|校内選考の基準や対策を解説!」

3. 総合型選抜入試(旧AO入試)との違い

1. 受験期間が違う

自己推薦入試の出願期間は9月~11月頃となっているのに対し、総合型選抜入試は早い大学だと6月頃から出願が可能となっています。
また、受験~合格発表までの期間も、自己推薦入試の場合は約3か月程度ですが、総合型選抜入試は大学によっては6ヵ月程度となっており、自己推薦入試の方が短期間で選抜が行われることが多いです。

2. 評価されるポイントが違う

自己推薦入試では、主に「今まで何をしてきたか?」という、出願者の過去の実績や特技が評価されます。例えば、スポーツ大会での優勝経験や、特定の資格の取得などが評価の対象となります。
一方、総合型選抜入試では、「これから何をしていきたいか?」という、大学での学びに対する意欲や将来の目標などが重視され、大学入学後の成長に対する期待感が主に評価されるので、過去の実績だけでなく、将来の展望や大学との適合性が重要な評価基準となります。

3. 選考方法が違う

自己推薦入試と総合型選抜入試では、基本的に自己推薦書などの書類提出と面接が実施されることがほとんどです。
自己推薦入試は、その2つのみで選抜を実施することが多いのに対し、総合型選抜入試では、上記2点以外に小論文や学力試験、プレゼンテーションなどが課せられることが多くなっています。

自己推薦入試を導入している大学

自己推薦入試は、多くの私立大学で導入されており、学業成績だけでなく多様な才能や経験を持つ学生に入学のチャンスを提供しています。以下に、自己推薦入試を導入している主要な大学とその特徴、おおよその倍率を紹介していきます。
※同じ大学でも学部や学科によって倍率や試験内容は大きく異なってきますので、各大学の募集要項をしっかりと確認する必要があります。

自己推薦入試を導入している主要大学の特徴と倍率

早稲田大学

早稲田大学は、国内外で多くの自己推薦入試を実施しており、スポーツや文化活動での優れた実績を持つ学生を積極的に受け入れています。
倍率は約6.0倍となっています。

慶應義塾大学

慶應義塾大学は、自己推薦入試で学生の多様性を尊重し、学問だけでなく社会貢献活動やリーダーシップの経験を評価します。
倍率は約3.0倍となっています。

青山学院大学

青山学院大学は、自己推薦入試でクリエイティブな才能や国際的な経験を持つ学生を募集しています。
倍率は約3.3倍~4.0倍となっています。

明治大学

明治大学では、学部ごとに異なる自己推薦入試を実施しており、学生の多様なバックグラウンドを歓迎しています。
倍率は学部・学科によってかなり差があり、約1.3倍~20.0倍となっています。

駒澤大学

駒澤大学は、自己推薦入試で地域社会への貢献やボランティア活動など、社会的な実績を重視しています。
倍率は約1.6倍~5.0倍となっています。

自己推薦入試に合格するための3つのポイント

自己推薦入試で合格するためには、自己推薦書の作成準備と面接対策が欠かせません。また、小論文が課せられる場合はその対策も必須です。
それぞれのポイントを押さえて準備を進めることで、自分の強みや魅力を最大限にアピールし、合格への道を切り開くことができます!

1. しっかりとした自己推薦書を書く

自己推薦書は、自己推薦入試の中で最も重要な書類です。
まず、自己推薦書を書く際には、具体的なエピソードを挙げることが大切です。抽象的な表現ではなく、具体的な事例やエピソードを交えて自分の強みを示すことが求められます。
例えば、部活動での成果やボランティア活動での経験を具体的に記述することで、大学側により強い印象を与えることができます。
また、自分が達成した成果だけでなく、その過程で学んだことや成長した点を強調することも重要です。これにより、大学側に対して自分の成長意欲や学びの姿勢をアピールできます。
さらに、自己推薦書の内容は、将来の目標と関連付けることも忘れてはいけません。自分の過去の経験や実績が将来の目標にどのように繋がっているかを明確に示すことで、大学側に対して自分のビジョンや将来の計画を伝えることができます。

2. 面接対策をしておく

面接は、自己推薦入試において重要な役割を果たします。面接官に対して自分の強みや適性を直接伝える機会ですので、しっかりと準備することが求められます。
まず、模擬面接を行うことが有効です。学校や塾・家庭教師の先生と模擬面接を行い、質問への回答を練習することで、実際の面接に近い状況を作り出すことができます。これにより、本番に向けて自信を持つことができるでしょう。
また、よく出る質問に対する準備も必要です。「なぜこの大学を選んだのか」「自己紹介をしてください」など、よく出る質問に対する回答を準備しておくと、スムーズに答えることができます。
さらに、自分の強みや経験についても、具体的なエピソードを交えて話すことで、面接官に対して自分の魅力をアピールすることができます。

3. 小論文の対策をしておく

自己推薦入試では、小論文の提出を求められる場合があります。小論文は、出願者の思考力や表現力を評価するための重要な手段です。
まず、小論文を書く際には、論理的な構成を意識することが重要です。導入部分でテーマを明確にし、本文で自分の意見や主張を展開し、結論部分でまとめるといった基本的な構成を守ることが求められます。
また、小論文の内容には、自分の経験や学びを取り入れることが効果的です。具体的な事例を挙げて自分の意見を裏付けることで、より説得力のある文章になります。
さらに、小論文を書く際には、誤字脱字のチェックを忘れずに行うことも重要です。読みやすく、わかりやすい文章を心がけることで、面接官に良い印象を与えることができます。

自己推薦書を書くための事前準備

自己推薦書は、自己推薦入試において、自分の強みや個性を最大限にアピールするための特に重要な書類となります。
しっかりとした自己推薦書を書くためには、事前準備が欠かせません。以下に、具体的な事前準備を2つ紹介します!

1. 志望大学についてしっかりと調べる

自己推薦書を書く際にまず行うべきことは、志望大学について徹底的に調べることです。
大学の公式ウェブサイトを閲覧し、大学の理念、教育方針、カリキュラム、学部・学科の特徴、教授陣、研究内容、学生生活の様子などを確認しましょう。
また、オープンキャンパス説明会に参加し、直接情報を得ることも有益です。

具体的な情報を収集することで、自分の目標や興味がその大学の教育内容とどのように一致しているかを明確に示すことができます。
例えば、特定の教授の研究内容に共感し、その研究に参加したいという具体的な理由を述べることで、大学側に対して自分の熱意を伝えることができます。
また、大学の強みや特色を理解することで、自己推薦書の中で自分がどのように大学に貢献できるかを具体的に説明することができます。

2. 自己分析を行う

次に行うべきは、自己分析です。
自己分析を通じて、自分の強み、弱み、興味、価値観、目標などを明確にしましょう。これにより、自分がどのような人間であり、どのような価値を提供できるかを具体的に把握できます。
自己分析の方法としては、まず、自分の過去の経験を振り返ることが重要です。部活動やボランティア活動、アルバイト、学業成績など、自分が経験してきたことをリストアップし、それぞれの経験から何を学んだのか、どのように成長したのかを整理します。
また、他者からのフィードバックを受けることも有効です。友人や家族、教師などから自分についての意見を聞くことで、自分では気づかない強みや特徴を発見することができます。
さらに、自己分析ツールを活用することも一つの方法です。例えば、性格診断テストやキャリアアセスメントツールを使用することで、自分の性格や適性を客観的に理解することができます。これらの情報を基に、自分の強みを具体的に自己推薦書に盛り込むことができます。

質の高い自己推薦書を書くための5つのステップ

最後に、実際に自己推薦書を作成する際の重要ポイントを見ておきましょう!

STEP 1 書く内容を整理する

自己推薦書を作成する際、まずは書く内容を整理することが大切です。
自分の強みや実績、志望理由、将来の目標などを箇条書きにして整理します。このプロセスを通じて、どの情報が最も重要で、どのように構成すれば効果的に伝わるかを考えることができます。
内容を整理することで、書き出しから結論まで一貫性のある論理的な文章を作成する基礎が整います。

STEP 2志望校に合わせた内容に変化させる

次に、志望校に合わせて自己推薦書の内容を変化させることが重要です。
各大学や学部にはそれぞれの教育方針や求める学生像(アドミッション・ポリシー)があります。志望校の公式ウェブサイトやパンフレット、教授陣の研究内容をよく調べ、その大学や学部が何を重視しているのかを理解しましょう。
そして、自分の強みや経験がその大学や学部の理念やプログラムにどのように適合しているかを明確に示します。例えば、研究志向の強い大学であれば、自分の研究経験や探究心を強調することが効果的です​。

STEP 3自身の具体的なエピソードを盛り込む

質の高い自己推薦書を書くためには、自分の強みや経験を具体的なエピソードとして盛り込むことが重要です。
抽象的な表現ではなく、具体的な出来事や成果を挙げることで、説得力が増します。例えば、「リーダーシップがある」と書くのではなく、「部活動のキャプテンとして、チームを全国大会に導いた経験がある」といった具体的なエピソードを示すことで、採点者に強い印象を与えることができます。
また、エピソードの中で得た教訓や成長も忘れずに盛り込むようにしましょう。

STEP 4実際に書いてみる

上記3点を意識し、内容が整理できたら、実際に自己推薦書を書いてみましょう。
書き始める際は、導入部分で自分を簡潔に紹介し、中盤で具体的なエピソードを交えながら自分の強みや志望理由を述べます。最後に、志望校での目標や将来の計画を述べて締めくくります。
文章は読みやすく、一貫性のある構成を心がけ、無駄に長くならないように注意します。書き上げたら、一度全体を通して読み返し、内容や構成に不備がないかを確認しましょう。

STEP 5添削をしてもらう

最後に、自己推薦書を書き上げたら、必ず第三者に添削をしてもらいましょう。
学校や塾の先生・家庭教師などに見てもらい、客観的な意見をもらうことが重要です。第三者の視点からのフィードバックを受けることで、自分では気づかなかった誤字脱字や不明瞭な表現を修正することができます。
また、内容が的確で説得力があるかどうかも評価してもらいましょう。複数回の添削を経て、自己推薦書をブラッシュアップすることで、質の高い自己推薦書に仕上げることができます。

まとめ

今回は、「自己推薦」をテーマに、自己推薦入試の仕組みや合格するためのポイントを見ていきました。大学入試において、推薦入試での入学者比率は年々増加傾向にあるため、自己推薦入試も、今後さらに重要な選択肢の1つとなっていくことが予測されます。
自己推薦入試で大学受験を検討している方に、今回のコラムが少しでも役立てば幸いです。

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