オンライン家庭教師はやりにくい?|メリット・デメリットと上手な活用法

公開日:2024年9月9日

最近注目されているオンライン家庭教師ですが、「やりにくいのでは?」と心配される方も多いです。このコラムでは、オンライン家庭教師を検討している方へ、オンライン家庭教師のデメリットやメリット、オンライン家庭教師を上手に活用する方法を解説します。

オンライン家庭教師のやりにくさ|5つのデメリット

オンライン家庭教師には多くのメリットがありますが、一方で、従来の対面授業とは異なるやりにくさもあります。ここでは、オンライン家庭教師で感じやすい5つのデメリットについて詳しく解説していきます。

1. 対面式よりもコミュニケーションが取りづらい

オンライン授業では、教師と生徒が画面越しでのレッスンが行われますが、対面式の授業と比べると、どうしてもコミュニケーションが取りづらいと感じることがあります。
画面の大きさや画質にもよりますが、画面越しでは、お互いの表情やジェスチャーが十分に伝わらないことがあり、生徒がきちんと理解しているかどうかを察知するのが難しくなることがあります。
また、通信環境によっては音声や映像が遅延することがあり、テンポよく会話が進まないこともあります。このため、特に細かい内容についての説明や、言葉だけでは伝わりにくい内容に関しては、対面授業よりもやりにくくなる可能性があります。

2. パソコンなどの機材を準備する必要がある

オンライン家庭教師を利用するためには、パソコン(※Webカメラやマイクが付属されていない場合は別途必要)、タブレット・スマートフォンなどのデバイスや、安定したインターネット接続環境、といった機材が必要不可欠です。
これらがご家庭に無い場合は、まず購入が必要となり、多少の技術的な知識も求められることがあります。ビデオ通話をスムーズに行うために、それほど大げさな環境は必要ありませんが、インターネット回線の速度や安定性も授業の質に影響を与えるので、快適な学習環境を整えるためには事前の準備が重要となります。
また、家族全員がオンライン環境やデバイスを共同利用している場合は、使用時間の調整や共有が必要となります。

3. 教材や学習資料の共有が難しい

オンライン授業では、教師と生徒が同じ教材や学習資料をリアルタイムで共有しにくい面があります。
特に、紙媒体の教材や問題集を指導で使う際には、該当の問題を写真で撮って、その画像を相手に送る、といった手間に時間がかかることがあります。また、デジタル教材を使用する場合でも、生徒が自分で印刷したり、ファイルを整理したりする手間がかかることがあります。
対面授業のように瞬時にフィードバックを与えることができないことで、慣れるまでストレスに感じるところもオンライン授業ならではのデメリットです。

4. 通信トラブルが起こることがある

オンライン授業はインターネットを介して行われるため、通信環境に依存しています。そのため、インターネット接続が不安定な場合や、通信速度が遅い場合には、授業中にトラブルが発生することがあります。
時には、音声が途切れたり、映像が止まったりすることもあるので、授業内容がスムーズに伝わらないことがあります。また、途中で回線が切れてしまうと、授業自体が中断され、再接続に時間を要することもあります。
こうした通信トラブルは、集中を妨げる要因となり、ストレスを与える可能性があります。安定した通信環境を確保することが必要ですが、お住まいの地域によってはそれが難しい場合もあるため、この点はオンライン授業の課題となります。

5. 一緒に頑張れる友達やライバルがいない

オンライン家庭教師は、基本的に1対1のマンツーマン指導で行われることが多く、集団での学習と違い、クラスメイトや友達と一緒に学ぶ機会が少なくなります。
集団塾であれば、一緒に学ぶ友達の存在がいるので、お互いに励まし合い、競い合いながらモチベーションを高めることができますが、オンライン家庭教師ではそのような機会が限られてしまいます。これは、対面型の家庭教師でも同じことが言えますが、オンライン家庭教師の場合は先生とも対面で会うことがないので、さらに孤独感を感じる生徒もいます。この点も、オンライン家庭教師のデメリットの一つといえます。

オンライン家庭教師の8つのメリット

オンライン家庭教師のやりにくさについて前述しましたが、一方で、オンライン家庭教師には、従来の対面授業に比べて多くの利点があります。
ここでは、その中でも特に大きなメリットとなる8つのポイントについて詳しく解説します。

1. 料金が安い

オンライン家庭教師は、一般的に対面型の家庭教師や学習塾に比べて料金が安く設定されています。
その理由としては、教師が移動するための時間や交通費が不要であったり、教師選抜に時間工数がかからないことで、授業にかかるコストが抑えられるためです。これにより、家計を圧迫することなく、質の高い授業を受けることが可能になります。
さらに、定期的な割引やキャンペーンも多く実施されており、継続的に利用する際の費用負担も軽減されます。

オンライン家庭教師の料金と相場についてもっと知りたい方はこちら
「オンライン家庭教師の料金と相場|4つのタイプ別に解説します!」

2. スケジュールが組みやすい

オンライン家庭教師の魅力の一つとして、場所に縛られることがないため、スケジュールの柔軟性が高い点が挙げられます。
生徒は、部活や他の習い事の後、自宅にいながらリラックスして授業を受けることができるため、忙しいスケジュールの中でも無理なく学習時間を確保することができます。

また、教師と生徒がそれぞれの都合に合わせて授業時間を調整しやすいという点も大きなメリットです。突発的な予定変更にも対応しやすく、急な用事ができても柔軟に対応しやすいです。
例えば、部活や家族の予定が急に変わった場合でも、オンライン授業ならば簡単に時間変更が可能です。
さらに、夜遅い時間帯や午前中など、通常の学習塾では対応できないような時間帯でも授業を受けられることが多く、特に夜型の生活スタイルの生徒にとっては大きなメリットとなります。

3. 親の負担が少ない

オンライン家庭教師を利用することで、親の負担が大幅に軽減されます。
対面型の家庭教師では、教師を自宅に迎えるために部屋の片付けや準備などが必要となりますが、オンライン家庭教師であれば、そのような気遣いや手間が一切不要となります。

また、塾に通う場合は、親が送迎しなければならないことがよくありますが、オンライン家庭教師の場合はこの必要が一切なくなるため、家族全体の時間に余裕が生まれ、仕事が忙しい共働きのご家庭でも、子どもの学習環境を整えやすくなります。
親が家事をしている間に子どもがオンライン授業を受けられるため、家庭内で時間の有効活用ができ、全体的な生活の質を向上させることができます。

4. 先生の選択肢が多い

対面型の塾や家庭教師の場合、通学できる距離的な問題から、教師の選択肢はある程度限られてしまいますが、オンライン家庭教師では、地域を問わず、広範囲から教師を選ぶことができるため、先生の選択肢が非常に豊富です。
生徒は、全国の登録教師の中から自分にピッタリ合った教師を見つけることができ、地方に住んでいる場合でも、全国的に有名な大学の教師や、専門的な知識を持った教師に指導を受けることもできます。
また、指導方法や相性を比較しながら選ぶことができるため、生徒にとって最適な学習環境を整えることが可能です。

5. 自宅で気軽にできる

オンライン家庭教師の最大のメリットは、自宅という安心できる環境で気軽に授業を受けられる点です。
生徒は、周囲の目を気にすることなく、リラックスした状態で学習に集中できます。特に、不登校の生徒や、他人の目が気になる生徒にとって、自宅での学習は大きな安心感を与えます。

また、自分が使い慣れたノートや辞書などを手元に置いて授業を受けることができるため、学習環境をより快適に整えることができ、学習効果が高まります。

自宅での学習は、生活習慣を整えやすく、学習リズムを確立する上でも非常に有効です。また、移動時間がなくなることで、無駄な時間が省かれ、授業が終わった後すぐに自宅学習を再開できる点も大きなメリットです。

6. 授業を録画して復習できる

オンライン授業で利用するビデオ通話アプリは、授業を録画する機能が付いていることが多く、授業内容を後から振り返ることができます。
録画を見返すことで、授業中に理解できなかった部分や、重要なポイントを再確認したり、繰り返し復習することができるため、学習した内容の定着度が大きく向上します。特に、テスト前の復習や、苦手な教科の克服に役立つでしょう。

また、録画を見直すことで、教師からの解説やアドバイスを再確認し、自分のペースで学習を進めることが可能です。さらに、保護者も録画を確認することで、子どもの学習状況を把握しやすくなります。

7. 海外や地方でもできる

オンライン家庭教師は、インターネットさえあれば、地理的な制約を受けずにどこでも授業を受けることができるため、海外や地方に住んでいる生徒にも大きなメリットがあります。

例えば、帰国子女や外国に住んでいる子どもたちは、日本の教育を継続して受けることが難しい場合がありますが、オンライン家庭教師を利用すれば、現地にいながら質の高い日本の教育を受けることが可能です。また、時差を気にせず、自分に合った時間帯で授業を受けられる点も、オンライン家庭教師ならではの魅力です。

また、地方に住んでいる場合、塾や家庭教師の選択肢が少なく、学べる機会が限られていることが多いですが、オンライン家庭教師であれば、その制約を超えて、全国どこからでも質の高い教育を受けることができます。これにより、都市部と地方の教育格差を解消し、全ての生徒に平等な学習機会を提供することが可能となります。

8. 新型コロナ、インフルエンザ等の感染リスクが低い

オンライン家庭教師は、他の生徒や教師と直接会う必要がないため、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症リスクを大幅に低減することができます。
特に、パンデミックや季節性の流行により学校が閉鎖されたり、対面での授業が制限される場合でも、オンライン授業ならば中断することなく学習を続けることが可能です。

また、オンライン家庭教師であれば、少し体調が優れない日や隔離期間中でも自宅で学習を続けることができるため、学習の遅れを最小限に抑えることができます。特に、感染症の流行時には、オンライン家庭教師が最も効果的な学習手段となります。
また、体調を崩したくない受験直前期でもオンライン家庭教師であれば安心です。

オンライン家庭教師を上手に活用する4つの方法

オンライン家庭教師を効果的に利用するためには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、オンライン授業を最大限に活用するための4つの具体的な方法について詳しく解説します。

1. 最適なWi-Fi環境を準備する

オンライン授業では、安定したインターネット接続が不可欠です。
通信が不安定だと、授業中に映像や音声が途切れるなどのトラブルが発生し、学習効率が低下してしまいますので、まずは最適なWi-Fi環境を整えましょう。

特に、授業中に他の家族が同時にインターネットを使用する場合、回線速度が低下する可能性があるため、ルーターの設置場所同時に使用するデバイスの数に注意しておくことが必要です。
可能であれば高速な光回線を利用し、Wi-Fiルーターについては5G対応のものを選ぶと快適です。また、授業を受ける場所での電波強度を確認しておくと良いでしょう。

安定した接続環境が整うことで、授業に集中しやすくなり、学習効果を最大限に引き出すことが可能になります。

2. 最適なデバイス環境を準備する

オンライン授業を効果的に受けるためには、デバイス環境の整備も重要です。
授業を受けるデバイスとしては、パソコンやタブレットが一般的ですが、画面の大きさや解像度、処理速度も重要なポイントです。できるだけ大きな画面で、かつ処理速度が速いデバイスを使用することがオススメです。
オンライン授業に慣れてくると、タブレットとスマホを同時使用し、スマホのカメラを手元カメラとして利用すると非常に快適になります。(この場合は、スマホのマイクとスピーカーはオフにしておきましょう。)

また、可能であればタブレットペンシルやPC用のタッチペンなどを準備できれば、ホワイトボードで解答内容を教師と共有できるので非常に便利です。

また、オンライン授業中に画面がフリーズしたり、アプリケーションが突然終了したりすることがないよう、定期的にアプリやデバイスのアップデートを行い、常に最新の状態に保つことも大切です。

3. 教材をデータ化し、事前に共有する

オンライン授業では、教材や学習資料をデータ化(写真画像やPDF)して事前に教師に共有しておくことで、授業をスムーズに進めることができます。紙の教材だけを使用する場合、教師と生徒が同じページを見ているかを都度確認することが煩わしく、学習効率が落ちることがあります。そのため、教わりたい問題をPDFや画像ファイルとしてデータ化し、授業の前に教師と共有しておくことで、授業中の無駄な時間を省き、より効率的に学習を進めることができます。これにより、授業時間を有効に使いながら、効率的な学習が可能となります。

4. ホワイトボードを活用する

オンライン授業において、ビデオ通話アプリに付属しているホワイトボードを活用することで、視覚的に分かりやすい授業を実現できます。
ホワイトボードは、授業中に教師が図やグラフを描いたり、解き方をわかりやすく説明するために非常に有効です。

オンライン授業では、デジタルホワイトボードに教師がリアルタイムで書き込みを行い、それを生徒と画面で共有することができます。これにより、授業内容が視覚的に整理され、対面授業を受けているかのような感覚で授業を受けることができます。
また、生徒自身もホワイトボードに書き込むことで、能動的に授業に参加できるようになり、より理解度が深まります。さらに、ホワイトボードに書いた内容は、授業後にも確認できるため、復習にも役立ちます。

まとめ

オンライン家庭教師は、従来の対面授業にはない多くのメリットを持っていますが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な準備と環境整備を工夫することが大切です。
最適なWi-Fiやデバイス環境の整備、教材のデータ化と共有、また、ホワイトボードを活用することで、オンライン授業をスムーズに進めることができます。
これらの工夫を取り入れることで、オンライン家庭教師は、どのような環境においても質の高い学びを提供し、生徒一人ひとりの学習目標達成に向けた強力なサポートとなるでしょう。

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この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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