いじめによる不登校について|親のサポート方法や相談窓口もご紹介
公開日:2024年12月19日
このコラムでは、いじめによる不登校について詳しく解説します。不登校につながるいじめのケース、いじめにより不登校になった子どもの気持ち、いじめにより不登校になった子どもへ親ができること、いじめにあった時の相談窓口についても詳しくご紹介します。
不登校に繋がるいじめのケース
いじめは、子どもの心に深刻な傷を残し、不登校に至る原因となることがあります。その形態は多岐にわたり、学校生活の中で発生する状況や環境によって様々です。
ここでは、よく見られるいじめの具体例を挙げ、それぞれがどのように不登校へ繋がるのかを解説します。
1. 言葉によるいじめ
言葉によるいじめは、外見や性格、家族のこと、成績など、あらゆる点をからかう行為が含まれます。「ブサイク」「バカ」などといった侮辱的な発言やからかいは、子どもの自尊心を深く傷つける要因になります。また、本人のいないところで悪口や陰口が言われると、孤独感が強まり「誰も味方がいない」と感じてしまいます。さらに、噂話を広められたり脅し文句で支配されると、学校という環境そのものが恐ろしい場所になり、登校を避けるようになることがあります。
2. 身体的いじめ
暴力や暴行といった直接的な身体的いじめは、目に見える傷だけでなく、子どもの心に大きな恐怖心を植え付けます。
殴る、蹴るといった行為はもちろんのこと、持ち物を壊されたり隠されたりすることも身体的いじめに含まれます。大切な文房具やカバンが壊されることで、子どもは自分の存在そのものを否定されたように感じます。
このような行為が続くと、学校への登校に対する恐怖心が募り、不登校につながることが多いのです。
3. 仲間外れ・無視
グループの中で仲間外れにされることや無視されることは、子どもにとって非常に辛い経験です。
友人関係から排除されると、学校生活での安心感や居場所を失い、孤立感を強く感じます。
例えば、クラス全員が意図的に話しかけない「集団無視」の状態が続くと、自分の存在意義を見失い「学校にいる意味がない」と感じるようになります。
これらが日常化すると、次第に学校そのものから遠ざかってしまうのです。
4. オンラインいじめ
近年増加しているのが、SNSやチャットを利用した「オンラインいじめ」です。
インターネット上で悪口を投稿されたり、プライベートな情報を拡散されることで、学校だけでなく家庭でも心の安らぎを得られなくなります。
また、嫌がらせのメッセージや画像を何度も送りつけられることで、子どもは「逃げ場がない」と感じます。特に、オンラインいじめは加害者が匿名である場合が多く、誰が敵なのか分からないという不安が子どもの心をさらに追い詰めます。
5. 金銭的な強要
金銭的な強要も、子どもを苦しめるいじめの一つです。
例えば、お小遣いを取られたり、高額なものを買わされるといった行為は、子どもに強い罪悪感を抱かせます。親に相談できない状況が続くと、精神的なストレスが蓄積し、次第に学校に行くこと自体が負担に感じられるようになります。
また、頻繁に奢らされるような状況も、経済的なプレッシャーや人間関係への不安を招き、不登校の引き金になることがあります。
6. 学業や活動への妨害
学業や部活動を妨害されることも、子どもを深く傷つけるいじめの一つです。
例えば、授業中にノートを奪われたり、教科書を隠されるといった行為は、学ぶ意欲を削ぎます。
また、部活動内で先輩や同級生から不条理な扱いを受けるなどのいじめに遭うケースもよくあります。
このように、学業や活動への妨害は、学校生活全般への不信感を抱かせ、不登校に至る原因となります。
いじめにより不登校になった子どもの気持ち
いじめを受けた子どもが不登校になるとき、その心の中には複雑な感情が渦巻いています。それは恐怖や不安だけでなく、自己否定や怒り、そして一時的な安心感まで含まれます。
ここでは、いじめによって不登校になった子どもが感じやすい気持ちを具体的に解説します。
1. 学校やクラスに戻ることへの恐怖感
いじめを受けた子どもにとって、学校やクラスは「安心できる場所」ではなくなっています。
「再びいじめられるかもしれない…」あるいは「自分を責める視線に晒されるのではないか…」という恐怖が強くなり、学校に足を向けることすらできなくなることがあります。
この恐怖感は、時には家を出ることや他人と会うことにまで広がることがあります。
2. 「自分に原因がある」と感じる自己否定感
いじめの被害を受けると、「自分が悪いからいじめられるのではないか」と自分を責めてしまう子どもが少なくありません。
「もっと明るく振る舞えればよかった」「自分が無能だから狙われたんだ」といった考えに囚われ、自己否定感が強まります。
これにより、自分の価値を見失い、何をするにも自信が持てなくなります。
3. 「誰も助けてくれない」と感じる孤独感
いじめが長期間続くと、子どもは「自分は一人だ」と感じるようになります。
教師や友人、時には家族さえも助けてくれないと思い込み、深い孤独感を抱えます。この孤立感は、不登校が続くことでさらに強まり、ますます周囲とのつながりを断とうとする傾向に繋がることがあります。
4. 「どうすることもできない」と感じる無力感
いじめがエスカレートしたり、加害者が複数いる場合、子どもは「自分ではどうすることもできない」と感じるようになります。
抵抗しても状況が変わらない現実に無力感を覚え、「学校に行っても同じことが繰り返されるだけ」と考えてしまいます。
この無力感は、次第に学校だけでなく人生そのものへの諦めに繋がることもあります。
5. いじめた相手への怒りや恨み
いじめの加害者に対して強い怒りや恨みを抱くこともあります。
「どうして自分がこんな目に遭うのか」「なぜ周りは止めてくれないのか」といった感情が湧き上がります。
しかし、その怒りを表現する場や手段を持たないため、内に溜め込んでしまうことが多く、結果として自己破壊的な行動に繋がる場合もあります。
6. 学校に行かないことでの安心と解放感
学校というストレスフルな環境から離れることで、一時的に心が安らぐ子どももいます。「もう頑張らなくていい」「嫌なことから逃げられた」という安心感や解放感を覚えるのです。
しかし、これは一時的なものであり、根本的な問題が解決されない限り、心の傷は癒えません。
7. 「これからどうなるのか」という将来への不安
不登校になることで、将来への不安を感じる子どもも多いです。
「学校に行けない自分はどうなるのだろう」「勉強が遅れてしまうのではないか」「友達がいなくなるかもしれない」という思いが頭をよぎります。特に思春期の子どもにとって、周囲との差を意識することは大きなストレスとなり、不安感をさらに強めます。
いじめにより不登校になった子どもへ親ができること
いじめによる不登校に悩む子どもを支えるためには、親の適切なサポートが欠かせません。子どもが安心して自分を取り戻せる環境を整え、心の傷を少しずつ癒していくことが重要です。
ここでは、親が具体的にできるサポートについて解説します。
1. 安心できる居場所を提供する
いじめを経験した子どもは、安心して過ごせる場所を必要としています。家族を「安全基地」として感じられるよう、子どもがリラックスできる環境を整えましょう。
例えば、子どもの好きな音楽を聴いたり、好きな趣味に集中できる時間を作るのも効果的です。
また、リフレッシュのために家族で外出したり、自然の中を散歩するなど、プレッシャーのない活動に誘うこともおすすめです。
これらにより、心身の緊張がほぐれ、少しずつ前向きな気持ちが芽生えることがあります。
2. 子どもの気持ちに寄り添う
いじめによる心の傷を抱えた子どもにとって、親が寄り添ってくれることは大きな支えになります。
子どもが話したいと思ったときに耳を傾け、「話してくれてありがとう」と受け止める姿勢が大切です。
また、言葉でうまく表現できない場合は、子どもの態度や表情から気持ちを汲み取り、必要なサポートを考えましょう。「無理に話さなくていいよ」と伝え、プレッシャーを与えないよう配慮することも重要です。
3. 子どもを責めない
親が知らず知らずのうちに「なぜ学校に行かないの?」と責めてしまうことがありますが、これは絶対に避けるべきです。
不登校になった理由を無理に問い詰めることや、「頑張ればなんとかなる」といった言葉は、子どもをさらに追い詰めてしまいます。
いじめに対して子どもが抱える罪悪感を取り除くために、「あなたは悪くないよ」「安心していいよ」と伝えることで、心の負担を軽くすることができます。
4. 子どもの自尊心を高める
いじめによって傷ついた自尊心を回復させることは、子どもの心を癒す上で欠かせません。
例えば、子どもの得意なことや好きなことを見つけ、それを積極的に応援しましょう。「こんなところが素敵だね」「頑張っている姿を見ているよ」といった具体的な言葉で、子どもの存在を肯定するメッセージを送ることも大切です。
成功体験を積み重ねることで、少しずつ「自分にもできることがある」と感じられるようになります。
5. 学校や専門家に相談する
いじめに対する対応は、家庭だけで完結するものではありません。学校の教師やスクールカウンセラーに相談し、いじめの現状を共有することで、具体的な対策を考えることができます。
また、必要に応じて児童相談所や心理カウンセラー、弁護士などの専門家に助けを求めることも視野に入れましょう。
外部の支援を活用することで、親自身も適切なサポートを受けられ、子どもへの対応に余裕が生まれます。
いじめにあった時の相談窓口
いじめにあった時には、様々な相談窓口を利用することで、子どもやその家族が必要な支援を受けることができます。問題を早期解決するために、これらの窓口を積極的に活用しましょう。
1. スクールカウンセラー
スクールカウンセラーは、学校内で子どもたちの心の問題やいじめに関する相談に応じる専門家で、子どもが安心して話せる環境を提供し、心理的な支援を行います。
いじめに遭った子どもは、スクールカウンセラーに相談することで、自分の気持ちを整理し、解決策を見つける手助けを受けることができます。また、スクールカウンセラーは教師や保護者と連携し、問題解決に向けた具体的な対応も行います。
2. 教育支援センター
教育支援センターは、地域ごとに設置されている教育相談機関で、いじめや不登校などの教育に関する問題について相談を受け付けています。
専門のカウンセラーや教育専門家が、子どもや保護者に対して適切なアドバイスや支援を提供します。また、子どもの状況に応じて個別のサポートプランを作成し、必要に応じて学校との連携を図ります。
3. 子供の人権110番
子供の人権110番は、子どもの人権問題に関する相談を受け付ける電話相談窓口です。
いじめや虐待など、子どもの権利が侵害されている場合に、専門の相談員が対応し、適切なアドバイスや支援を提供します。匿名での相談も可能であり、子ども自身が安心して相談できる環境が整っています。
また、必要に応じて、法的な支援や関係機関への連絡を行うこともあります。
4. チャイルドライン
チャイルドラインは、子どもが安心して相談できる電話相談サービスです。専門の相談員が24時間体制で対応し、いじめに関する相談や悩みを受け付けます。
チャイルドラインは、子どもが匿名で相談できるため、プライバシーが守られ、安心して話をすることができます。また、メールやチャットでの相談も可能であり、子どもが自分に合った方法で相談できるよう配慮されています。
参照:特定非営利活動法人チャイルドライン支援センター「チャイルドライン」
5. その他の相談窓口
いじめに関する相談窓口は他にも多く存在します。例えば、地域の児童相談所や市区町村の相談窓口、NPO法人や支援団体などがあります。
これらの相談窓口では、専門のスタッフがいじめに関する相談を受け付け、適切なアドバイスや支援を提供します。
また、インターネット上での相談サービスや、SNSを利用した相談窓口も増えており、子どもが気軽にアクセスできるようになっています。
参照:ストップいじめ!ナビ
まとめ
いじめは子どもの心に深い傷を残し、不登校という形で現れることがあります。
しかし、親が子どもの気持ちに寄り添い、安心できる環境を提供しながら、焦らずサポートを続けることで、子どもは少しずつ回復への道を歩むことができます。
大切なのは、子どもの「今」の気持ちを尊重し、責めるのではなく、見守りながら前向きな姿勢を示すことです。子どもの未来は無限の可能性に満ちています。共に希望を持ちながら、歩みを進めていくことが大切です。
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