学校に行きたくない高校生の理由|なぜ学校に行きたくないのか?を解説

公開日:2025年2月20日

本コラムでは、高校生が学校に行きたくなくなる理由と、その対処法を詳しく解説します。
また、学校に行けるようにする為の対策、保護者ができるサポート、保護者がしてはいけないNG行動、高校に行きたくない子どもについての相談先についてもご紹介します。

高校生が学校に行きたくない5つの理由

高校生が「学校に行きたくない」と感じる理由は人それぞれ異なり、そこにはさまざまな背景や心理が存在します。一見すると些細な問題に思えることでも、当事者にとっては大きな負担となり、学校生活に対する意欲を失わせる原因になっていることがあります。
ここでは、その代表的な理由を5つ挙げて詳しく解説します。

1. 人間関係で悩んでいる

人間関係の悩みは、多くの高校生が直面する大きな問題の一つです。
友人関係のトラブルいじめが原因で学校生活が辛く感じられることは珍しくありません。いじめの被害を受けている場合、学校に行くこと自体が恐怖となり、心身に深刻な影響を及ぼすことがあります。また、部活動での厳しい上下関係やプレッシャー、先生との相性が悪い場合も、学校に行くことがストレスの原因になることがあります。
こうした人間関係の問題は、一人で抱え込むほど孤立感が強まり、学校への足が遠のく大きな理由になります。

2. 無気力になっている

日々の疲れやストレスが蓄積すると、無気力感に陥ることがあります。
長時間の授業や課題、部活動の疲労が続く中で、朝起きるのも辛く、学校へ行く意欲を失ってしまうこともあります。
また、高校受験という大きな目標を達成した後に、燃え尽き症候群のような状態になる生徒もいます。「もう頑張る理由が見つからない…」と感じ、学校生活全体に対して無関心になってしまうこともあるのです。
このような無気力感は、心や体が休息を求めているサインともいえます。

3. 新しい環境に馴染めない

高校に進学したばかりの時期や新学年のスタート時など、新しい環境に適応することが難しいと感じる生徒は少なくありません。
例えば、小中学校の校区から離れた高校に進学する場合、通学時間が長くなったり、友人が少なくなるなどし、孤独感が増してしまうことがあります。
また、学校の雰囲気や文化が自分に合わないと感じると、居場所がないように思えてしまい、学校への足取りが重くなることもあります。
環境への適応には時間がかかるものですが、それを待てずに学校が苦痛と感じられることもあるでしょう。

4. 学校の学習レベルに付いていけない

「授業についていけない」という感覚は、学校に行きたくない理由の一つとして非常に大きいものです。
例えば、授業のスピードが速すぎたり、課題が多すぎたりすると、達成感を得られないまま時間だけが過ぎてしまうことがあります。また、周囲の生徒が簡単にこなしているように見えると、自分の能力に対する劣等感が強まり、学校に対してネガティブな感情を抱くことがあります。
こうした状況が続くと、学校に行くモチベーションが下がり、不登校へとつながる可能性もあります。

5. 学校以外で居心地の良いコミュニティがある

学校以外に安心して過ごせる場所や仲間がいる場合、学校よりもそちらを優先したくなることがあります。
例えば、オンラインゲームやSNSで知り合った友人、地元の友人や先輩などとの時間が充実していると、学校が疎かになることがあります。また、そのコミュニティが健全であれば問題は少ないかもしれませんが、中には非行に走る環境に巻き込まれてしまうリスクもあります。
学校よりも「自分らしくいられる」と感じられる場所が他にある場合、学校に行く必要性を見失ってしまうことがあるのです。

学校に行けるようにする為の5つの対策

学校に行きたくないと感じる理由はさまざまですが、適切な対策を取ることで、少しずつ前向きな気持ちを取り戻すことができます。
ここでは、学校に行けるようになるための代表的な5つの対策を解説します。

1. 学校内で友人を作る

学校生活が楽しいと感じられる大きな要因の一つは、気の合う友人の存在です。
同じ趣味や興味を持つ人を見つけることは、学校での居心地が良さに繋がります。部活やサークル活動に参加することで、新しい友人との出会いが増えるかもしれません。
また、文化祭や体育祭などの学校行事は、クラスメートや他学年の生徒と自然に交流できるチャンスです。無理に積極的になる必要はありませんが、自分のペースで少しずつ関係を築いていくことが重要です。

2. 生活習慣を見直す

規則正しい生活は、心と体の健康を保つための基本です。
特に、毎日の起床時間や就寝時間を一定にすることで、朝の気だるさを軽減することができます。また、栄養バランスの取れた食事を心がけることも、エネルギー不足を防ぎ、学校での活動をサポートします。
また、スマホやゲームの使用時間をあらかじめ決めることで、夜更かしを防ぎ、睡眠の質を向上させることができます。
生活習慣を整えることで、学校に行く体力や気力を養うことができるでしょう。

3. 転校も視野に入れる

どうしても現在の学校に馴染めない場合、転校を検討するのも一つの選択肢です。
転校は一見大きな決断に思えるかもしれませんが、環境を変えることで新しいスタートを切ることができる場合もあります。
通学距離や学校の雰囲気、カリキュラムなど、自分に合った環境を探すことで、学校生活への意欲が回復することがあります。転校を考える際は、親や学校の先生としっかり相談し、計画的に進めることが大切です。

4. 塾や家庭教師などの学習サポートを利用する

授業についていけないと感じる場合、塾や家庭教師といった学習サポートを利用することで、自信を取り戻すことができます。
勉強に対する苦手意識を軽減し、学校での授業が理解しやすくなれば、学校に通うモチベーションの回復にも繋がるでしょう。

5. スクールカウンセラーなど信頼できる人に相談する

学校生活の悩みを一人で抱え込まず、信頼できる人に相談することは非常に重要です。
スクールカウンセラーや保健室の先生など、話を聞いてくれる専門の人に相談することで、悩みを共有し、具体的な解決策を見つけることができます。
また、親や友人など、身近な人にも積極的に気持ちを伝えることが大切です。話すことで心が軽くなり、次の一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。

保護者ができる5つのサポート

子どもが学校に行きたくないと感じているとき、保護者のサポートは非常に重要です。保護者が寄り添い、適切な対応を取ることで、子どもの心が軽くなり、状況が改善する可能性があります。
以下に、保護者ができる具体的な5つのサポートについて解説します。

1. 子どもの話をじっくりと聞いてあげる

子どもが学校に行きたくないと感じる背景には、さまざまな理由が隠れています。その思いを引き出すには、子どもの話に耳を傾け、焦らずじっくり聞いてあげることが大切です。
特に子どもが高校生であれば、否定やアドバイスを急ぐのではなく、「なぜそう感じているのか」を共感しながら聞くことで、安心して本音を話しやすくなります。
高校生にとって、「親に理解されている」と感じることが心の支えとなり、次の行動への意欲を引き出すきっかけになるでしょう。

2. 子どもの意思を尊重する

学校に行きたくない理由や、どうしたいのかという気持ちは子ども自身の中にあります。
特に、子どもが高校生の場合、小中学時代のように保護者が無理に学校へ行かせようとしたり、子どもの意見を否定したりすると、余計に学校へ通うモチベーションが下がることがあります。まずは子どもの意思を尊重し、「どうしたいと思っているのか」「何をすれば気持ちが楽になるのか」といった子どもの意思をじっくりと聞く姿勢を持ちましょう。
親としての意見を伝えるのは大切ですが、子どもの意志を踏まえた上で、柔軟に対応することが必要です。

3. 生活リズムが崩れないようにする

学校に行かない日が続くと、生活リズムが乱れがちになります。朝遅くまで寝てしまったり、夜遅くまでスマホやゲームをしてしまうことが多くなると、心身の健康にも悪影響を及ぼします。
保護者は朝決まった時間に起こし、栄養のある食事をしっかり取らせるなど、基本的な生活リズムを整えるサポートをすることが大切です。
規則正しい生活は、子どもの心と体を健康に保ち、学校復帰への準備にもなります。

4. 将来に向けての選択肢を提案する

現在の学校に通い続けることが難しい場合、転校通信制高校への編入、高卒認定の取得など、将来に向けたさまざまな選択肢を検討することも必要です。これらの選択肢について情報を調べ、子どもにわかりやすく説明することで、新たな道を考えるきっかけを作ることができます。
特に、高校生には無理に進路を押し付けるのではなく、選択肢を提示して自分で決められるように支えることが重要です。

5. カウンセリングの場を設ける

子どもが自分の気持ちを家族以外に話すことで、心が軽くなる場合もあります。
スクールカウンセラーや地域の相談窓口、専門のカウンセリング施設を活用し、子どもが安心して悩みを話せる場を提供することが効果的です。
保護者自身もカウンセリングを受けることで、子どもへの接し方について具体的なアドバイスを得られる場合があります。専門家のサポートを受けることで、より適切な対応が可能になるでしょう。

保護者がしてはいけない4つのNG行動

子どもが学校に行きたくないと悩んでいるとき、保護者の行動や言葉が状況を大きく左右します。励ましのつもりで言った言葉が逆効果になることもあり、慎重な対応が求められます。
ここでは、保護者が避けるべき4つのNG行動について解説します。

1. 否定的な言葉で追い詰める

子どもの不安や悩みに対して、「甘えているだけだ」「そのくらい我慢しなさい」といった否定的な言葉をかけると、子どもは自分の気持ちを理解してもらえないと感じ、さらに追い詰められてしまいます。
子どもが学校に行けない理由は本人にしか分からない部分もあり、それを軽視されることで、心を閉ざしてしまう可能性があります。否定するのではなく、まずは気持ちに寄り添い、共感する姿勢が大切です。

2. 無理して学校に行くように促す

「とにかく学校に行きなさい」という一方的な指示や、「学校に行かないと問題が解決しないよ」といったプレッシャーをかけることは、子どもを精神的に追い詰める原因になります。
無理に学校に行かせようとすると、登校に対する恐怖感やストレスがさらに強まり、結果的に逆効果になることもあります。学校に行くことが解決のゴールではなく、子どもの心と体の健康を取り戻すことが最優先であると認識する必要があります。

3. 本人任せにする、放置する

「結局は本人の問題だから」「どうするかは自分で決めなさい」と突き放すような態度を取りすぎると、子どもは孤立感を深めてしまいます。
たしかに、最終的には子ども自身が解決に向けて行動する必要がありますが、その過程で保護者のサポートは不可欠です。
悩みを一緒に共有し、必要な情報や選択肢を提示することで、子どもが前向きに考えられる環境を整えることが重要です。

4. 将来について悲観的な話をする

「高校中退すると将来苦労する」「ろくな仕事に就けない」など、将来について悲観的な話をすることは、子どもの自信を失わせるだけでなく、不安をさらに煽る原因になります。
失敗談や苦労話を聞かせることで、子どもに危機感を持たせようとする意図があっても、かえって「自分はもうダメだ」と絶望感を与える可能性があります。
将来の話をする場合は、可能性や選択肢に焦点を当ててポジティブな視点を提供するように心がけましょう。

高校に行きたくない子どもについての相談先

子どもが学校に行きたくないと感じているとき、適切な相談先を利用することで解決の糸口を見つけることができます。それぞれの相談先には異なる特徴やサポート内容がありますので、子どもの状況やニーズに合わせて活用することが大切です。
以下に、代表的な相談先をご紹介します。

1. 現在通っている学校

まずは、現在通っている学校内の信頼できる先生スクールカウンセラーに相談することが重要です。
担任の先生や部活の顧問は、日常的に子どもを見ている立場から状況を理解しやすく、具体的なアドバイスをしてくれる可能性があります。
また、学校にはスクールカウンセラーが配置されている場合も多く、専門的な視点から子どもの悩みをサポートしてもらうことができます。
子ども自身が「この先生なら話しやすい」と感じる相手を選ぶのがポイントです。

2. 転校を検討している学校

現在の学校に馴染めず、転校を考える場合は、候補となる学校に直接相談することが大切です。特に通信制高校や定時制高校などは、不登校の経験がある生徒を受け入れる体制が整っていることが多く、子どもの状況に応じた柔軟な学び方や前向きな提案をしてくれることがあります。
オープンキャンパスや個別相談会に参加することで、実際の雰囲気やカリキュラムを確認し、子どもに合った環境を見つける手助けになるでしょう。

3. ひきこもり地域支援センター

学校以外の専門的な相談窓口として、ひきこもり地域支援センターを利用するのも効果的です。
ここでは、不登校やひきこもりの経験がある子どもや保護者に対して、専門的なカウンセリングや情報提供を行っています。
地域ごとに支援内容は異なりますが、子どもの状況に合わせた適切なアプローチ方法を提案してもらえるため、学校復帰だけでなく、将来の進路や社会参加についても相談できます。

4. 病院

子どもが精神的な不調や強いストレスを抱えている場合、病院の精神科や心療内科を受診することも検討すべきです。専門医による診察やカウンセリングを受けることで、子どもの心理的な状態を正確に把握し、適切な治療やサポートを受けることができます。
特に、睡眠障害不安症状などが見られる場合は、早めの受診が重要です。診察に抵抗がある場合は、親がまず相談に訪れるのも良い方法です。

5. 不登校に強い塾や家庭教師

不登校の経験がある子どもをサポートする塾や家庭教師も、選択肢の一つです。
これらの学習サービスでは、学校に通えない子どもに対して個別のカリキュラムを提供し、勉強面だけでなく心理的なケアも行う場合があります。
また、家庭教師の場合は自宅で学習できるため、学校復帰への準備期間としても活用できます。不登校の子どもに特化した実績を持つ学習サービスを選ぶことが大切です。

まとめ

子どもが学校に行きたくないと感じる背景には、さまざまな理由があり、それぞれに適した理解とサポートが求められます。特に高校生には無理に学校へ行かせるのではなく、子どもの気持ちに寄り添い、悩みの根本を一緒に探る姿勢が大切です。
子どもにとって学校に行くことはゴールではなく、人生の一部に過ぎません。焦らず、一つひとつ課題を乗り越えていくことで、より良い未来を切り開いていけるでしょう。
そのためにも、家庭で子どもを支える温かいサポートが必要です。大切なのは、子どもが「自分は一人ではない」と感じられること。それが、次の一歩を踏み出す大きな力になるのです。

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