学校を休みたいのに親が許さない場合の解決策とは?
公開日:2025年4月8日

このコラムでは、学校を休みたいのに親が許さない場合の解決策について詳しく解説します。
また、学校を休むことを親が許さない理由、親に学校を休みたい理由を理解してもらう方法、学校を休みたいと思う理由、学校を休みたいと言ってきた時の親の対処法についてもご紹介します。

学校を休みたいのに親が許さない6つの理由
「学校を休みたい」と思っても、親が許してくれないことがよくあります。
親としては、子どもの将来や成長を考え、簡単に休ませることに抵抗を感じることもあるでしょう。ここでは、親が学校を休ませたくないと考える主な理由を解説します。
1. 勉強の遅れを心配している
多くの親は、子どもが学校を休むことで「授業についていけなくなるのではないか」と不安を感じています。
学年が上がるにつれて学習内容は難しくなるので、「1日でも授業を欠席すると、取り戻すのが大変になる」と考える親は少なくありません。定期テストや入試を控えている時期であれは、さらに心配になります。
また、学校は単に授業を受けるだけの場ではないので、宿題や提出物、部活動やグループ活動など、勉強以外でも影響が出る可能性もあります。
これらの事情から、親としては「1日くらい」と思っても、簡単に休ませたくないと考えるのです。
2. 休み癖がつくことを恐れている
一度「今日は休んでもいいよ」と許してしまうと、また「休みたい」と言い出すのではないかと心配する親も多いです。
これは、親の世代が「学校に行くのは当たり前」という価値観を持っているからこそ生じる考え方です。親の世代は、幼少期から「多少つらくても我慢して頑張るのが大切」「社会に出たら簡単に休めないのだから、今から慣れておくべき」と育てられた方が多いのです。
また、兄弟姉妹がいる場合、「上の子(下の子)も同じように休みたがったらどうしよう」と、家庭内のルールを統一するために厳しくすることもあります。
「一度甘やかすとキリがなくなる」と感じているため、子どもの訴えを簡単には受け入れられないのです。
3. サボりだと思っている
子どもが「休みたい」と言ったときに、「本当にそんなに体調が悪いの?」と疑っている場合もあります。
特に、目に見える症状(高熱や嘔吐など)がない場合、親としては「少し無理をすれば行けるのでは?」と思いやすいのです。
また、過去に「お腹が痛い」と言っているので休ませたが、実際は少し休んだら元気になった、ということがあると、「また同じことでは?」と疑われることもあります。
親自身が子どもの頃に「少しくらいの体調不良では学校を休まなかった」経験を持っていると、「ちょっとした不調で休むのは甘えだ」と感じることもあります。そのため、子どもの本当の気持ちを理解する前に、「サボりでは?」と決めつけてしまうことがあるのです。
4. 仕事や家の都合で休ませられない
共働き家庭や、親が忙しく働いている場合、「学校を休ませたいけど、仕事があるので対応できない」という理由で許可できないこともあります。
特に、小学生の子どもが家に1人でいられない場合、仕事を休んだり、誰かに預けたりする必要があるため、簡単には許可できないこともあるのです。
また、親が家事や介護などで忙しい場合も、「子どもが家にいると、思うように動けない」こともあります。特に、親が1人で多くの責任を抱えている家庭では、休ませる余裕がないこともあるのです。
親自身が多忙である場合、「学校を休ませたら病院に連れて行けない」「昼ごはんを準備する時間がない」など、現実的な問題で休ませたくないと考えることもあります。
5. 自分が厳しく育てられた影響
親が自分の子ども時代に「どんなにつらくても学校に行くのが当たり前だった」場合、同じ価値観を子どもにも求めてしまうことがあります。
「自分は熱があっても学校に行った」「どんなに嫌でも親に休ませてもらえなかった」などの経験を持つ親は、「子どもが休みたいと言っても、特別な理由がない限り許してはいけない」と考えがちです。
また、親が厳しい家庭で育った場合、「休むのは甘え」「ちょっとのことで休んでいては、社会で通用しない」といった考えを強く持っていることがあり、「自分がそうだったのだから、子どもにも同じようにするべきだ」と思いやすいのです。
このような背景があると、子どもが「休みたい」と言っても、「そんなことで?」と理解されにくくなります。
6. 学校側や社会の目を気にしている
親によっては、「学校を休ませると、先生や周りの人にどう思われるか」を気にしてしまうことがあります。
「先生から『なんで休ませたの?』と聞かれるのが嫌」
「他の親から『甘やかしてる』と思われるのでは?」
「クラスの子どもたちから『あの子、よく休むね』と言われるのでは?」
このような周囲の視線を気にするあまり、本当は休ませてもいいと思っていても、簡単に許可できないことがあるのです。
また、地域や学校によっては、「無断欠席は避けるべき」「なるべく学校に行かせるのが親の責任」といった風潮があることもあります。この場合、「他の親がみんな子どもを学校に行かせているのに、自分だけ休ませるのはよくないのでは?」と感じることもあります。

親に学校を休みたい理由を理解してもらう7つの方法
親に「学校を休みたい」と伝えても、すぐに納得してもらえるとは限りません。特に、親が「勉強が遅れるのでは?」「サボり癖がつくのでは?」と考えている場合は、話し合いがうまくいかないこともあります。
しかし、「どうしても今日は休みたい」と思うなら、冷静に自分の気持ちを伝え、理解してもらうことが大切です。ここでは、親に納得してもらいやすい方法をご紹介します。
1. なぜ休みたいのかを具体的に伝える
親に学校を休むことを納得してもらうためには、まず「なぜ休みたいのか」を明確に伝えることが重要です。
ただ「行きたくない」と言うだけでは、親は理由がわからず、許可しづらくなってしまいます。体調不良であれば「どのように具合が悪いのか?」、心の問題であれば「どんなことで悩んでいるのか?」を、できるだけ詳しく説明し、親に状況を理解してもらいましょう。
2. 「仮病じゃない」と信じてもらう工夫をする
親が子どもの体調不良を疑ってしまうことは少なくありません。
特に、見た目に大きな変化がない場合や、以前にも同じような理由で休んだことがある場合は、「本当にそんなに悪いの?」と疑われることがあります。
そのため、ただ「具合が悪い」と伝えるだけでなく、自分の状態を具体的に説明することが大切です。
親は子どもの健康を常に気にしているので、実際にどのような症状があるのか、普段とどう違うのかを伝えることで、仮病ではないことを理解できます。
3. 「サボりじゃない」ことを伝える
親の中には、学校を休みたがる子どもに対して「ただのサボりでは?」と考えてしまう人もいます。特に、普段から学校に行きたがらない傾向があったり、過去に「なんとなく休みたい」と言ったことが何度かあると、親は「またか」と思ってしまいがちです。
ですから、「今回は本当に休む必要があるんだ」ということをしっかり伝えることが必要です。
学校自体が嫌いなのではなく、今の状況では行くのが難しいことや、決して怠けたいわけではないことをきちんと説明すれば、親も理解してくれます。
4. 「休んだ後のこと」を伝える
親は、子どもが学校を休むことで、学習の遅れが生じることを心配しています。
そのため、「休んだらどうするのか」を明確に伝えることが、親の不安を和らげる方法の一つになります。
例えば、「休んだ分の授業をどうやって取り戻すのか」「宿題や提出物はどのように対応するのか」を考えておくと、親は安心しやすくなります。
また、学校を休んでいる間の過ごし方についても、ただ寝ているだけではなく、体調が落ち着いたら少しでも勉強するつもりであることを伝えると、親も無駄に時間を過ごすわけではないと理解でき、安心できます。
さらに、次の登校についての意志を伝えることも、親が許可を出しやすくなるポイントになります。
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5. 親の気持ちを理解しつつ相談する
子どもが「学校を休みたい」と言うと、親は「本当に休ませていいのか」と悩むことがあります。そのため、親の気持ちを理解しながら相談することが、スムーズに話を進めるための鍵となります。
親に対して「学校が大事なことはわかっている」と伝えた上で、それでも今日はどうしてもつらいということを説明すると、ただのわがままではなく、真剣な気持ちで話していることが伝わりやすくなります。
また、「親が心配していることは理解している」という姿勢を見せることで、親も頭ごなしに否定しづらくなり、冷静に話し合うことができるようになります。
6. 言葉で伝えにくいならメモや手紙で伝える
学校を休みたい理由を親に話すのが苦手な場合は、メモや手紙で伝える方法もあります。
特に、言葉にすると感情的になってしまったり、うまく説明できないと感じたりする場合は、文章にすることで冷静に自分の気持ちを整理することができます。
また、手紙やメモなら、親も落ち着いて読んで考えることができるため、対話よりもスムーズに理解してもらえることもあります。
自分の気持ちや体調の状態を素直に書き、「本当に休みたいと思っている」という気持ちを伝えてみましょう。
7. 第三者に相談する
もし親がどうしても納得してくれない場合は、学校の先生やスクールカウンセラー、信頼できる大人に相談する方法もあります。
先生に学校での状況を説明してもらうことで、親は「本当に学校に行くのがつらい状態なのかもしれない」と理解しやすくなります。
また、スクールカウンセラーや親戚、兄弟姉妹など、親以外の大人に相談することで、間に入ってもらい、親に伝えやすくなることもあります。
直接話すのが難しい場合は、先生やスクールカウンセラーから親に説明してもらう方がスムーズな場合もあります。

子どもが学校を休みたいと思う理由
子どもが「学校を休みたい」と思う背景には、さまざまな理由があります。
体調が悪いときはもちろんのこと、精神的なストレスや環境の変化によっても、登校が負担に感じられることがあります。
ここでは、子どもが学校を休みたいと考える主な理由を3つのカテゴリーに分けて解説します。
1. 体調面の理由
体調不良は、学校を休みたい理由として最も理解しやすいものの一つです。
しかし、目に見える症状がない場合や、本人の体調の変化が伝わりにくい場合、親に理解してもらえないこともあります。
風邪や発熱などの体調不良
咳や喉の痛み、発熱、腹痛、頭痛など、明確な体調不良があるときは、無理に登校すると悪化することがあります。また、感染症の可能性もあるため、他の生徒への影響を考えて休む判断が必要になる場合もあります。
なんとなくの体調不良(疲労やだるさ)
明確な病気ではなくても、疲れや睡眠不足が原因で朝起きるのがつらいこともあります。
特に、日頃の疲れがたまっていると、体が重く感じたり、集中力が続かなかったりすることがあります。
一見、「病気ではないので、休ませるほどではない」と見えるかもしれませんが、本人にとっては大きな負担になっていることもあります。
月経による体調不良
女子生徒の場合、生理痛や貧血、体のだるさなどで学校に行くのが難しくなることがあります。
体育の授業がある日や、長時間座っているのがつらい日などは、特に休みたいと感じることが増えます。
起立性調節障害(自律神経の乱れ)
特に思春期の子どもに多く見られる症状で、朝になると強いめまいや立ちくらみ、頭痛などが起こり、起き上がるのが難しくなることがあります。
これは単なる「朝が苦手」という問題ではなく、医学的な症状として理解することが大切です。
2. 精神面の理由(心の問題)
心の状態が不安定なときは、学校へ行くこと自体が大きなストレスになることがあります。
精神的な理由は見た目ではわかりにくいため、親や先生に理解してもらえないことも多いですが、無理をするとますます悪化する危険性があります。
人間関係のトラブル(先生、友人、先輩や後輩)
クラスメイトとの関係がうまくいっていない、いじめられている、先輩や後輩との関係が難しい、先生が厳しくて怖いなど、人間関係の問題が原因で学校に行くのがつらくなることがあります。
学校に行くこと自体がストレスになる場合は、無理に登校すると精神的に追い詰められることもあります。
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授業についていけない(勉強の悩み)
授業が理解できず、ついていけないと感じると、学校がプレッシャーの場になってしまいます。
特に、先生に質問しづらい環境や、テストの成績が悪いことを気にしている場合、「授業を受けるのが怖い」と感じてしまうことがあります。
学校のルールが厳しすぎる
服装や髪型の規則が厳しすぎる、理不尽な指導をされる、意見を自由に言えないなど、学校のルールがストレスになっていることもあります。
ルールを守ることの大切さは理解していても、それが過度に厳しいと、学校に行くこと自体が苦痛になってしまいます。
なんとなく気持ちが落ち込んでいる
特に思春期や成長期の過程にいる子どもは、明確な理由がなくても、気分が落ち込んで学校に行く気力が出ないこともあります。
ストレスが溜まっている時や、特に何もないのに気分が重いと感じる時は、無理に登校するとさらに疲れてしまうことがあります。
また、気圧の関係や季節の変わり目などに気分が落ち込んでしまうこともあります。
HSP気質や発達障害によるストレス
周囲の音や光、人の視線などに敏感なHSP(Highly Sensitive Person)気質の子どもや、発達障害がある子どもにとって、学校の環境そのものが負担になることがあります。
教室の騒がしさ、集団行動のストレス、急な予定変更などが原因で、学校が苦手になってしまうこともあります。
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3. 環境面の理由(外的要因)
子どもの登校意欲には、学校や家庭の環境も大きく影響します。家庭や学校の状況が変わることで、登校が難しくなることがあります。
学校行事や特定の授業が嫌
運動会や発表会、体育の授業(特定の競技)、スピーチのある授業など、特定の行事や授業が苦手なために、その日だけ学校に行きたくないと感じることがあります。
特に、人前に立つことに強い不安を感じる場合や、身体的なコンプレックスがある場合は、学校に行くこと自体が大きなストレスになることがあります。
朝がつらい(生活リズムの乱れ)
夜更かしや寝不足が続くと、朝起きるのがつらくなり、学校に行く気力がなくなります。
特に、休日と平日で生活リズムが大きく異なる場合、休み明けの月曜日に登校するのが困難になることがあります。
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家庭内のストレス
家で親子関係がうまくいっていない、兄弟姉妹間で仲が悪い、親が仕事で忙しくて話をしていないなど、家庭の環境が原因で学校に行きたくなくなることもあります。
家の中が落ち着かないと、学校でのストレスにも耐えられなくなり、登校する気力が湧かなくなるのです。
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学校を休みたいと言ってきた時の親の適切な対処法
病気でもないのに、子どもが「学校を休みたい」と言ってきた時、親としてどのように対応すべきか悩むことが多いでしょう。
無理に登校させるべきか、それとも休ませるべきか、その判断は簡単ではありません。しかし、感情的にならず、子どもの気持ちを尊重しながら話を聞くことが、適切な対応につながります。
ここでは、親が取るべき具体的な対処法を紹介します。
1. まずは落ち着いて話を聞く
子どもが「学校を休みたい」と言ってきたとき、まずは冷静に話を聞くことが大切です。
親がすぐに「ダメ」と否定したり、「理由を言いなさい」と問い詰めたりすると、子どもは本音を話しにくくなってしまいます。
子どもが休みたいと言い出す背景には、体調不良、精神的なストレス、学校でのトラブルなど、さまざまな理由が考えられます。そのため、子どもが安心して話せる雰囲気を作り、まずは「何かあったの?」と優しく声をかけてみましょう。
子どもが話したがらない場合は、無理に聞き出そうとせず、少し時間を置くことで、自分から話し始めるのを待つのも一つの方法です。
2. 理由を具体的に確認する
ただ「学校に行きたくない」と言われただけでは、それが一時的なものなのか、深刻な問題なのかがわからず、適切な判断ができません。ですから、子どもが「休みたい」と言ってきた時は、その理由をしっかり確認することが重要です。
体調が悪いのであれば、どんな症状があるのかを聞き、必要に応じて体温を測ったり、休息を取らせたりすることが大切です。精神的な理由の場合は、学校で何か嫌なことがあったのか、勉強や人間関係に不安があるのかを慎重に聞き出す必要があります。
また、「何となくしんどい」と言う場合もありますが、その背後には睡眠不足や疲労、ストレスが関係していることもあります。
子どもが理由をうまく言葉にできない場合は、「最近、学校で何か気になることがある?」「勉強が難しく感じることはある?」と、具体的な質問をしながら探っていくとよいでしょう。
3. 「本当に休むべきか」を一緒に考える
子どもが学校を休むことが必要なのか、それとも無理をしない範囲で登校したほうが良いのかを、一緒に考えることが大切です。
休んだほうが良いケースとしては、発熱や体調不良が明らかな場合や、強い精神的ストレスで登校が難しい場合が挙げられます。
一方で、「少し疲れている」「特定の授業が嫌」という理由ならば、休む以外の方法(例:午前中だけ休んで午後から登校する、保健室登校を利用するなど)も検討できるかもしれません。
また、休むことでどのような影響があるのかを子どもと話し合い、「今日は休んで回復したら明日は行こう」といった計画を立てるのも良いでしょう。
親が一方的に「行きなさい」と言うのではなく、子どもの気持ちを尊重しながら決めることで、より納得感のある判断ができます。
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4. 親の考えを伝える
「学校を休みたい」という子どもの気持ちを受け止めることは大切ですが、同時に親の考えもしっかり伝えることも大切です。
親が「学校に行くことは大事だ」と思っているのであれば、その理由を冷静に伝えましょう。
例えば、「学校を休むことで勉強の遅れが出ることがある」「長く休むと、周りの目が気になって、さらに行きづらくなるかもしれない」といった、子どもにとってのメリット・デメリットを一緒に考える形で話すと良いでしょう。
ただし、「休むのは甘えだ」「絶対に行きなさい」と強制したりするのは逆効果です。あくまで子どもの気持ちを尊重しながら、「親としてはこう考えている」というスタンスで伝えることが大切です。
5. 学校や第三者と相談する
子どもが頻繁に「学校を休みたい」と言う場合や、理由がはっきりしない場合は、学校の先生やスクールカウンセラーに相談するのも一つの方法です。
先生に話を聞いてもらうことで、学校での状況が把握しやすくなり、どのような対応が適切かを一緒に考えることができます。
また、子どもが直接話しづらい場合は、親が代わりに連絡を取ることで、学校側と連携しやすくなります。特に、いじめや人間関係の問題がある場合は、親と学校が協力して解決策を考えることが重要です。
学校の他にも、地域で相談できる機関が沢山あります。一人で悩みを抱え込まず、積極的に相談を持ちかけましょう。
子育て相談窓口 | 全国の市区町村に設置されている相談窓口です。お住まいの市役所や区役所にてご確認ください。 子育て全般について相談を受けており、不登校についての相談もできます。 |
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教育支援センター | 教育委員会等が運営する公的機関です。 不登校の生徒が学校に通わなくても学習できる環境の支援、生徒や保護者との教育相談、心理カウンセラーによる面談等を提供しています。市の施設など、公の建物の中にあることが多く、利用料は無料です。 |
児童相談所 | 厚生労働省が運営する公的機関です。 18歳未満の子どもやそのご家族を対象として、子育てやしつけの悩み、不登校、発達障害、子どもの行動上の問題などについて相談することができます。 |
6. 一時的ではなく、長期的な解決策を考える
一度休むことで子どもの状態が回復すれば問題はありませんが、頻繁に「学校に行きたくない」と言う場合は、根本的な原因を考える必要があります。
学校の環境や勉強の難しさ、家庭内のストレスなど、何が子どもにとって負担になっているのかを見極め、長期的に改善できる方法を探すことが重要になります。
例えば、勉強が難しいなら塾や家庭教師でサポートする、人間関係が問題なら先生と相談してクラス替えを検討する、学校自体が合わないならフリースクールやオンライン学習を考えるといった選択肢もあります。
子どもの気持ちに寄り添いながら、無理なく学校に通える方法を一緒に考えることが大切です。

学校を休んでいる間に親ができるサポート
子どもが学校を休んでいる間、親としてどのように対応するかが、子どもの回復やその後の登校に大きく影響します。
休んだことを責めず、安心して過ごせる環境を整え、一時的な休みで済むのか、それとも長期的な対策が必要なのかを見極めながら、サポートをすることが求められます。
ここでは、親ができる具体的なサポートについて説明します。
1. 休んだことを責めず、安心できる環境を作る
子どもが学校を休んでいるとき、最も大切なのは「休んだことを責めない」ことです。
親が「どうして行かないの?」と問い詰めたり、「また休んだの?」と嫌味を言ったりするのではなく、「今日はゆっくり休もうね」と優しく声をかけ、安心して過ごせる雰囲気を作ってあげましょう。
また、休んでいることに罪悪感を持たせないようにすることも重要です。「休むこと=悪いこと」ではなく、「今は休んで回復することが大事」と伝えましょう。
親がイライラして「早く行けるようにならないと困る」と言ったりすると、子どもはさらに追い詰められてしまいます。
2. 体調のケアをする(体が原因の場合)
体調不良を理由に休んでいる場合は、まずはしっかり休ませることが大切です。
十分な睡眠と栄養を取らせ、無理に活動させないようにしましょう。食事は消化の良いものを用意し、水分補給をこまめに補給するようにしましょう。
また、熱や咳、腹痛などの症状が続く場合や、熱が伴う頭痛や倦怠感がある場合は、早めに医師の診断を受けるようにしましょう。
3. 心のケアをする(精神的な理由の場合)
学校を休む理由が精神的なものの場合、親の対応次第で子どもの気持ちが大きく変わります。
まずは無理に理由を聞き出そうとせず、子どもが落ち着くのを待つことが大切です。気持ちが落ち着いた時に、「何か話したいことがあれば何でも相談にのるよ」と優しく声をかけることで、子どもが自分から話しやすくなります。
また、好きな音楽を聴いたり、読書をしたり、好きなことをするなど、リラックスできる時間を整えることも効果的です。親子で散歩をしたり、一緒に料理をしたりすることで、気分転換ができる場合もあります。
子どもが不安を抱えている場合は、「学校のことは今は気にしなくていいよ」「しっかり休んで、また元気になったら考えよう」と声をかけることで、安心感を持たせることができます。
4. 学校との連絡・情報収集をする
子どもが休んでいる間、親が学校と連絡を取ることで、スムーズに復学しやすくなります。
担任の先生に連絡し、「体調が悪くて休んでいます」と伝えるだけでなく、「授業の進み具合や宿題を教えてほしい」とお願いすると、休んだ分の遅れを取り戻しやすくなります。
また、子どもが学校に戻ることに不安を感じている場合は、保健室登校やスクールカウンセラーとの面談など、学校側と協力してサポートできる方法を相談するのも良いでしょう。
5. 勉強のサポートをする
休みが長引くと、徐々に授業に遅れをとっていることが気になってきます。とは言え、体調や精神的な状態が整っていないうちに無理に勉強させても、余計に状況が悪化してしまう可能性があります。ですから、まずは、子ども自身のペースで勉強ができるような環境を整えましょう。
学校の授業ノートを見せてもらったり、オンラインの学習動画を活用したり、家庭教師を利用するなど、少しずつ勉強に取り組めるようなサポートが良いでしょう。
ただし、「休んでいる間にこれだけ勉強しなさい」とプレッシャーをかけるのではなく、「体調が落ち着いたら、一緒に勉強しよう」と声をかけることが大切です。
6. 「次の日のこと」を一緒に考える
「学校を休んだからどうする?」ではなく、「明日はどうしたい?」と子どもの気持ちを尊重する形で話をすると、プレッシャーを減らせます。無理に登校を促すのではなく、子どもの気持ちを確認しながら、一緒に考えると良いでしょう。
通常の登校が難しければ、「午前中だけ行ってみる」「保健室で休憩しながら登校する」「放課後に登校する」といった選択肢もあります。子どもが安心して登校できる形を学校と相談しながら調整するのも一つの方法です。
7. 長期的な対策を考える(何度も休む場合)
子どもが頻繁に「学校を休みたい」と言う場合は、根本的な原因を解決することが必要になります。
体調不良が続く場合は医療機関を受診し、精神的なストレスがある場合はスクールカウンセラーや専門家に相談することも検討しましょう。
また、学校の環境が合わない場合は、クラス替えや別室登校、フリースクールの利用、転校など、さまざまな選択肢を考えることも必要です。子どもの気持ちを尊重しながら、最適な方法を見つけていくことが大切です。
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まとめ
子どもが「学校を休みたい」と言ったとき、親としてどう対応するかは難しい問題です。しかし、無理に登校させることが必ずしも正解ではなく、子どもの気持ちや体調に寄り添いながら冷静に判断しましょう。
大切なのは、「学校に行くこと」だけが目的にならないようにすることです。子どもが安心して学び、成長できる環境を整えることが何よりも重要です。
親が冷静に寄り添い、子どもが自分の気持ちを素直に話せる関係を築くことで、より良い解決策を見つけていくことができるでしょう。
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