中学校と高校の違いとは?|制度や学び方の違いをわかりやすく解説!

公開日:2024年10月24日

このコラムでは「中学校と高校の違い」をテーマに、義務教育の終了や留年制度、進路選択の幅、学校生活のルール、成績評価や教科内容の変化についてわかりやすく解説します。中学から高校への進学を考える際に役立つ情報を提供します。

中学校と高校の基本的な違い

中学校から高校へ進学する際、制度や学び方にいくつかの重要な違いがあります。義務教育としての中学校を終え、選択制となる高校では、留年制度や学費なども異なってきます。この違いを理解することで、進学後の学び方や生活の変化に対応しやすくなります。ここでは、中学校と高校の基本的な違いについて、詳しく見ていきましょう。

1. 義務教育ではなくなる

中学校までは、日本の教育制度では義務教育期間にあたり、基本的に全ての子どもが学ぶことが義務付けられています。
しかし、高校からは義務教育ではなくなります。
そのため、高校への進学は個々の選択次第となり、進路は多様化します。
中学校のように必ずしも進学する必要はない一方で、高校に進学することでより専門的な科目や進路に応じたコースを選ぶことができ、将来のキャリアや目標に向けて自分の学びを深める機会が増えます。

2. 留年制度の有無

中学校では留年制度がありませんので、同じ学年を繰り返すことなく、同級生と一緒に進級するのが一般的です。
しかし、高校になると、単位制の導入により留年制度がある学校がほとんどです。
高校では、卒業に必要な単位を取得できない場合、その学年を再度やり直さなければならないことがあるため、授業の出席率や成績が重要なポイントとなります。
このため、高校では自分のペースで勉強を進める責任がより大きくなり、授業への取り組み方が成績や卒業に直接関わってきます。

3. 学費面での違い

中学校は義務教育の一環であり、公立学校の場合、授業料は無料で提供されています。(※基本的な教材費や給食費などの負担はありますが、学費自体は無料です。)
一方、高校では学費が発生し、特に私立高校では授業料が高くなる傾向があります。
また、教材費や部活動費、修学旅行などの費用も含まれ、家庭にとって経済的な負担が増すことがあります。
高校進学時には、これらの費用について事前に確認し、費用計画を立てておくことが大切です。

公立高校の学費についてもっと知りたい方はこちら
「公立高校でかかる学費はいくら?|高校入学後にかかる費用も解説」

通信制高校の学費についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「通信制高校の学費とは」

教科や科目数の違い

中学校から高校に進むと、学ぶ教科の種類や科目の数が大きく変わります。
特に、高校ではより専門的な学びが求められ、多様な選択肢から自分の興味や進路に応じて科目を選ぶことができます。
ここでは、新たに始まる科目、選択科目の幅広さ、そして文理選択のタイミングとその影響について詳しく解説します。

新たに始まる科目(物理・化学・政治経済など)

高校では、中学校までにはなかった新しい科目が追加されます。
たとえば、理系科目として「物理」や「化学」、文系科目として「政治経済」や「倫理」といった科目が始まり、より深い学問分野に触れることができます。
これにより、科学技術や社会の仕組みに関する深い知識が身に付き、進路に向けた専門的な学びができるようになります。こうした新たな科目は、大学受験にも関連するため、興味や得意分野を見つけやすくなります。

選択科目の幅広さ

高校では、必修科目に加えて多くの選択科目が用意されています。
生徒は自分の興味や進路に応じて科目を選択できるため、学びの幅が広がります。例えば、外国語や芸術、情報、家庭科など、実用的な科目も含まれています。
選択科目が増えることで、より自主的に学ぶ姿勢が求められ、自己理解や将来のビジョンを明確にする機会にもつながります。

文理選択のタイミングと影響

高校の2年生または3年生で、多くの学校では文系と理系のどちらかを選択することが求められます。
文系は人文科学や社会科学を中心に学び、理系は数学や理科を中心とした学習が進められます。この選択は大学進学や将来のキャリアに大きな影響を及ぼすため、慎重に考える必要があります。
文理選択のタイミングは学校によって異なりますが、早い段階で自分の興味や得意分野を把握し、将来の進路に向けて準備を進めることが重要です。

進学や進路の選択肢の違い

中学校と高校を卒業した後には、それぞれ異なる進路の選択肢が広がります。
中学校卒業後に選ぶ進学先や、高校卒業後の進学・就職の選択肢、さらに専門学校や大学進学の可能性について、それぞれの違いを見ていきましょう。

中学卒業後の進路

中学校卒業後は、通常、高校に進学することが日本では一般的です。2023年度の調査では、高校への進学率が98.7%といった結果も出ています。ただし、一部の生徒は専門学校や職業訓練校に進む選択肢もあります。
中学卒業後の進路は義務教育から自らの選択に移行するため、どのような分野に進むかを考える機会でもあります。
高校進学が基本路線であるものの、興味や適性に応じて別の進路に進むのも選択肢の1つです。

参照:国立社会保障・人口問題研究所「表11-3 性別高等学校・大学への進学率:1950~2023年」

高校卒業後の進学・就職

高校を卒業すると、進路の選択肢はさらに広がります。
多くの生徒は大学や短大、専門学校に進学し、さらに専門的な知識を深めますが、一部の生徒は就職を選ぶこともあります。
高校での学びは、大学受験や就職活動の準備につながり、将来のキャリアに直結する選択肢が増えるため、自分の目標や興味をよく考えることが重要です。

専門学校や大学進学の可能性

高校卒業後には、大学や専門学校へ進学することで、さらに高いレベルの専門知識やスキルを習得することができます。専門学校では特定の分野に特化した学びができ、大学では幅広い学問に触れる機会があります。また、大学卒業後にはさらに大学院進学の選択肢もあり、研究を通じて学びを深めることも可能です。

学校生活や校則の違い

中学校から高校に進学すると、学校生活や校則にも変化が現れます。
特に、制服や髪型の校則、部活動の内容や参加方法、校外学習や行事の種類、自由度の増加などが異なります。
これらの違いを理解することで、高校生活のイメージをつかむことができるでしょう。ここでは、それぞれの項目について詳しく解説します。

高校の制服・髪型などの校則

高校では、制服や髪型に関する校則が中学校よりも厳しい場合もあれば、逆に緩やかな場合もあります。
多くの高校では、制服の着用が義務付けられていますが、私立高校では指定された服装の規定が細かいケースが多いです。
髪型や髪色、装飾品に関するルールも学校ごとに異なりますが、一部の高校では自由な校風を重んじ、個性を尊重するための緩やかな校則を採用している場合もあります。

部活動の違い

高校の部活動は中学校と比べ、より専門的かつ本格的なものが多くなります。
特に、運動部や文化部では大会出場を目指す本格的な活動が行われることが多く、各部の目標もレベルアップします。
また、高校では自分の興味に合わせて新しい部活を始めたり、大学進学を視野に入れて活動に打ち込む生徒も多く見られます。
中学校よりも活動の選択肢が増えるため、自己表現の場としての部活の重要性がさらに高まります。

校外学習や行事の変化

高校では、修学旅行や遠足といった校外学習や行事が中学よりもより高度な内容や目的を持つことが多いです。
例えば、修学旅行では国内だけでなく海外に行くこともあり、視野を広げる良い機会となります。行事も学年ごとに異なる目的やテーマが設けられ、社会や文化に触れる経験が増えるため、自己成長の機会が多くなります。

自由度の増加

高校生活では、中学校に比べて自由度が増すことが特徴です。
例えば、携帯電話の使用が許可される学校があったり、制服の着こなしが自由であったりするなど、校則も緩やかになることがよくあります。
また、時間管理や進路選択について、自分で責任を持つことが求められるため、自己管理能力が重要になります。
自由度が増える一方で、自己決定の場面が増えるため、より大人としての行動が期待されます。

学習環境や成績評価の違い

中学校から高校へと進学すると、学習環境や成績の評価方法も変わってきます。
成績の評価基準やテストの種類、高校特有の単位制、補習制度の違いなど、学びのスタイルが大きく変化します。ここでは、これらの要素について詳しく見ていきましょう。

成績の評価基準の違い

中学校では、多くの場合、5段階評価が採用されており、各教科の理解度がシンプルに評価されます。
しかし、高校ではより詳細な評価が行われることが多く、10段階評価100点満点の点数制が用いられる場合もあります。
また、学力だけでなく、出席率や授業態度、課題提出の状況も成績に影響するため、自主的な学習姿勢が問われるようになります。
こうした評価基準の違いは、自己管理の重要性を高めるポイントとなります。

定期テストと模擬試験

中学校では主に定期テストが成績の基礎となりますが、高校では模擬試験(模試)も頻繁に行われます。
定期テストは主に校内での成績評価に用いられる一方、模試は全国規模で実施され、大学受験や進路選択のための指標として用いられます。
高校では、この模試を通じて自分の学力レベルや他校の生徒との比較が可能になるため、進学に向けた戦略を立てる材料として重要です。

高校の単位制

高校では、単位制が導入されており、各科目の単位を取得することで卒業要件を満たすシステムが採用されています。
各科目の授業時間数や成績によって単位が付与され、必要な単位数を満たさないと卒業できないため、自分で履修計画を立てる必要があります。
この単位制により、自分の進路や興味に合わせて科目を選択しやすくなる一方で、自己管理能力や計画性が求められます。

補習制度の違い

中学校では、基本的に全員が同じペースで授業を進めるため、補習は必要に応じて行われる程度です。しかし、高校では生徒の学力差が大きくなることもあり、定期的に補習授業が設けられていることが多いです。
特に、大学受験に向けた補習や進学コースのための特別授業などが行われる場合もあります。
また、放課後や長期休暇中の補習も充実しているため、進路に向けて効率的に学習を進める環境が整っています。

まとめ

今回は「中学校と高校の違い」について紹介しました。
中学校までは義務教育で、全員が進級するのに対して、高校は選択制で、留年する可能性もあるなど、制度の違いが大きいです。また、授業料がかかることや、科目の選択肢が広がることもポイントです。
高校に進むと、自由度が増す一方で、自己管理が求められるようになるため、少し大人っぽい生活が始まります。高校生活の準備に向けて、今回の違いをしっかり押さえておきましょう!

この記事を企画・執筆・監修した人

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この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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