【中学生必見】高校の種類とその特徴を詳しく解説

公開日:2024年11月5日

高校受験を迎える親子必見!このコラムでは高校各種の特徴、学科の違い、高校の選び方を細かく解説し、進学後の生活や将来の進路にも役立つ情報をお伝えします。お子様に最適な進学先選びの参考にしてみてください。

高校の種類を知ろう

日本には、学びの形や時間帯、目的に合わせてさまざまな種類の高校があります。
それぞれの特徴やメリットを理解することで、自分に合った高校を選ぶ手助けになります。
ここでは、代表的な三つの高校の種類である全日制高校定時制高校通信制高校について詳しく見ていきましょう。

全日制高校

全日制高校は、多くの中学生が進学する一般的なタイプの高校です。令和二年度の調査では、全国に4702校あるとされ、全体の84%がこのタイプの高校となります。
全日制高校は、月曜日から金曜日まで、午前中から夕方にかけて授業が行われ、通常は3年間で卒業できます。一般的に、学校生活は部活動や行事とともに充実しており、仲間と過ごす時間が豊富です。また、学校での行事やイベントも多いため、友人と楽しい思い出を作りながら学ぶことができます。

全日制高校のカリキュラムは文部科学省の学習指導要領に基づいて構成され、大学進学を目指す生徒も多いです。
そのため、基礎学力をしっかり身につけたい人や、勉強に加えて部活動や友人との時間も大切にしたい人に向いています。

定時制高校

定時制高校は、通常、夕方から夜にかけて授業が行われる高校です。令和二年度の調査では全国に640校あるとされ、全体の11.4%がこのタイプの高校となります。
定時制高校は、学年制ではなく単位制を採用している学校が多く、自分のペースで学びを進めることができます。4年間で卒業するのが一般的ですが、取得単位数によっては早期卒業や延長も可能です。

定時制高校には、働きながら学ぶ生徒や、全日制では学ぶことが難しい状況にある生徒など、多様なバックグラウンドを持つ人々が在籍しています。
そのため、学校での人間関係も多様で、さまざまな経験を持つ人たちと一緒に学べることも魅力の1つです。社会経験を積みながら学びたいと考えている人には、定時制高校が選択肢として適しているでしょう。

通信制高校

通信制高校は、自分のペースで学習を進められることが最大の特徴です。令和二年度の調査では全国に257校あるとされ、全体の4.6%がこのタイプの高校となります。
学校に通う頻度は月に数回程度で、学習の大部分は自宅で行います。レポート提出やスクーリング(登校日)を通じて単位を取得し、通常は3年間で卒業できますが、状況に応じて期間を延長することも可能です。

通信制高校は、学び方が柔軟であるため、スポーツや芸術活動など、他の活動に力を入れたい生徒にも適しています。また、家庭の事情や体調面の理由で通学が難しい生徒も、自分に合ったリズムで学習を続けられるのが魅力です。
自己管理が求められる分、自立心を育むことができるのも通信制高校の特徴です。

参照:文部科学省「高等学校教育の現状について」

公立高校と私立高校の違い

1. 学費の違いと補助制度

公立高校

公立高校は、都道府県や市町村などの自治体が運営しているため、学費が比較的安いのが特徴です。
国の助成金を受けられることがあり、保護者への経済的な負担が軽減されることもあります。また、所得に応じて授業料が無償になる制度や、教材費・通学費などへの補助制度もあります。

公立高校の学費についてもっと知りたい方はこちら
公立高校でかかる学費はいくら?|高校入学後にかかる費用も解説

私立高校

私立高校は、学校の設置を目的として設立された「学校法人」が運営しており、一般的に学費が公立に比べて高いのが特徴です。
しかし、私立学校振興・共済事業団を通じて、国や都道府県から授業料の補助金を受け取ることができる場合もあります。
また、多くの私立高校では独自の奨学金制度が整っており、学業やスポーツで優秀な成績を収めている生徒には、学費の一部または全額が免除されることもあります。

2. 授業の質と教師の特徴

公立高校

公立高校では、標準的なカリキュラムに沿った授業が行われます。
教師は公務員であるため、異動があり、数年ごとに別の学校で教えることが一般的です。
安定した授業内容が特徴で、科目ごとの基礎学力をしっかりとつけたい生徒に向いています。

私立高校

私立高校では、学校ごとに特色あるカリキュラムや教材が使用されることも多く、進学を目指す学校では大学受験対策が充実しています。
教師は常勤で長期間勤めることが多いため、学校の教育方針に精通している点が特徴です。
また、少人数制のクラスや、個別対応が可能な場合もあり、生徒一人ひとりに合わせた指導が期待できます。

3. 進路サポート体制の違い

公立高校

公立高校では、進学・就職の両面でのサポートが整っています。
多くの公立高校では、進学希望者向けの進路指導が行われ、国公立大学への進学に強い学校も少なくありません。
また、地域との連携が強いため、地元企業との就職支援も行われています。

私立高校

私立高校は、進学に力を入れているところが多く、進学指導や受験対策が充実しています。
難関大学を目指すための特別なコースを設けている学校もあり、生徒が希望する進路に応じたサポートが行われます。
また、卒業生のネットワークを活用した進路相談や、手厚いカウンセリングが受けられることもあります。

4. 部活動とクラブ活動

公立高校

公立高校の部活動は、地域に密着した活動が多く、種類も幅広いです。
学校や地域ごとの特色が強く、文科系・体育系を問わず、ほとんどの生徒が何らかの部活動に所属しています。
部活動が全体的に充実しており、地方大会から全国大会まで幅広い大会に参加する機会があります。

私立高校

私立高校は、特にスポーツや文化活動で実績を持つ学校が多くあります。
部活動が活発に行われており、特定の競技や分野において全国レベルで活躍している場合も多いです。また、部活動のための専用設備練習環境が整っていることもあり、より専門的な活動を希望する生徒には適しています。

5. 校内イベントと行事

公立高校

公立高校では、文化祭や体育祭、合唱コンクールなど、伝統的な学校行事が年間を通して計画されています。
地域や地元の文化に根ざしたイベントも多く、地元住民との交流が行事に取り入れられることもあります。また、多くの学校で修学旅行が実施され、全国の名所や海外へ行くことが一般的です。

私立高校

私立高校では、国際的な行事や、学校ごとの特色を生かしたユニークなイベントが多いです。
例えば、海外研修や語学留学、国内外の有名大学との連携イベントなどが開催されることもあります。
学校全体で力を入れている行事が多いため、生徒が主体的に参加できる機会が多く、充実した学校生活が送れるでしょう。

学科の特徴を知ろう

高校には、さまざまな学科が設置されており、それぞれの学科で異なる分野の学びが提供されています。
ここでは、普通科、理数系学科、国際系・外国語系学科、専門学科、総合学科について、その特徴とどのような学びが得られるかを見ていきましょう。

1. 普通科

普通科は、最も一般的な学科であり、幅広い教科をバランスよく学ぶことができます。
基礎的な教養を身につけることを重視しており、国語、数学、理科、社会、英語など、主要な科目を学びます。このため、大学進学を目指す生徒が多く、大学入試に対応した学力を養うことができます。
また、普通科には学校によって「文系コース」「理系コース」が設けられており、進学先や将来の職業に応じて選択することが可能です。
幅広い進路を目指せるため、まだ具体的な将来の目標が決まっていない人にも向いています。

2. 理数系学科

理数系学科は、理科や数学に特化したカリキュラムを提供している学科です。将来、工学、医療、科学技術などの分野で活躍したいと考えている生徒に向いています。
授業では、物理、化学、生物、数学などの科目が重点的に学ばれ、通常の普通科よりも専門的な内容に踏み込むことが多いです。

理系分野の実験や研究活動も充実しており、科学的な思考力や問題解決能力を養うことができます。また、一部の学校では、大学や研究機関と連携した授業やプロジェクトに参加できる機会もあり、実践的な学びが得られます。

3. 国際系・外国語系学科

国際系・外国語系学科は、英語や他の外国語の学習に特化した学科です。
グローバルな視点を持った人材を育成することを目的とし、英語をはじめとした外国語のコミュニケーション能力や、異文化理解を深めるためのカリキュラムが設けられています。

授業では、外国語のリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの技能を高めるだけでなく、外国の文化や歴史、国際情勢についても学びます。
また、海外留学や実際に外国語を使って交流する国際交流プログラムに参加できる機会も多く設けられています。

4. 専門学科

専門学科は、職業に直結する技術や知識を学ぶための学科で、多くの場合、農業、工業、商業、情報、福祉、デザインなどの分野に特化しています。
実習や現場研修が多く、将来、専門職に就きたいと考えている生徒にとっては実践的な学びが得られます。

各分野の基礎的な知識を身につけると同時に、業界に必要とされる資格取得を目指すコースもあり、卒業後すぐに就職できる力を養うことができます。
また、企業との連携が強く、インターンシップを通じて現場経験を積むことができる点も魅力です。

5. 総合学科

総合学科は、自分の興味や進路に合わせて幅広い科目を選択できる学科です。
普通科と専門学科の両方の要素を取り入れており、科目の自由選択性が高いのが特徴です。
将来の目標に合わせて、学ぶ内容をカスタマイズできるため、自分のペースで学びたい人に向いています。

総合学科では、普通科目と専門科目の両方を学ぶことができ、進学や就職など多様な進路に対応できるように設計されています。
自分の関心分野に合わせて、進路を柔軟に選択したい人には、この学科が適しているでしょう。

高校の選び方|5つのポイント

高校選びは、将来の進路や学び方に大きな影響を与える重要なステップです。自分に合った高校を見つけるためのポイントや、学校見学時に確認するべき点について解説します。

1. 自分に合った高校を選ぶ

まず、自分の興味や目標に合った学校を探すことが大切です。
例えば、進学を目指したい場合は、進学実績が豊富な学校や、充実したカリキュラムを提供している学校が向いています。一方で、スポーツや芸術活動に力を入れたいなら、それらの分野での実績がある学校が適しています。
自分の学習スタイルや、将来の目標に合わせて、普通科や専門学科などの違いも含めて学校を選ぶことが大切です。

2. 学校見学に参加する

学校見学では、実際に学校の施設や授業の雰囲気を体感することができるため、必ず参加し
以下のポイントに注目すると良いでしょう。

校内施設

教室、図書館、体育館などの設備が充実しているかを確認します。
特に、希望する部活動がある場合は、そのための設備が整っているかも重要です。

授業の進め方

授業を見学できる場合は、生徒が積極的に参加しているか、教師の教え方がわかりやすいかを観察しましょう。

学校の清潔さ

校内がきれいに保たれているか、掲示物が整然と掲示されているかなど、学校全体の清掃状況も学校の雰囲気を知る上で参考になります。

3. 学習環境を確認する

学校見学や学校説明会に参加し、学習環境が整っているかをチェックすることも重要です。
具体的には以下の点を確認しましょう。

自習スペース

放課後や試験前に自習ができるスペースがあるか、図書館やラウンジが開放されているかを確認します。

サポート体制

補習授業や進路指導が充実しているか、また、勉強が苦手な生徒向けの支援プログラムがあるかなどもポイントです。

IT環境

PCやタブレットが利用できるか、インターネットが整備されているかなど、デジタル学習環境も学習の一環として重要です。

4. 学校の雰囲気と人間関係を確認する

学校の雰囲気は、毎日の学校生活を快適に送るために欠かせない要素です。
友人関係や教師との関係性も学校見学時に感じ取ることができます。

生徒の様子

生徒が楽しそうに過ごしているか、礼儀正しく挨拶をしているかなどを観察し、学校全体の雰囲気を掴むことが大切です。

教師との距離感

教師と生徒がフランクに会話している様子や、親身に相談に乗っている姿が見られる場合は、良好な人間関係が築かれている学校と言えるでしょう。

いじめの有無

事前に在校生や保護者から学校の評判を聞き、いじめ対策がしっかりしているかを確認しておくと安心です。

5. 卒業生の進路と評判を確認する

卒業生がどのような進路をたどっているか、また、学校が地域や社会からどのような評価を受けているかも学校選びの重要なポイントです。

進学・就職実績

大学進学率や有名企業への就職実績などを調べ、自分の目指す進路に合ったサポートがあるか確認しましょう。

OB・OGの評判

卒業生がどう感じているか、学校の支援体制や学びの質についてどのような意見を持っているかを参考にするのも良いです。

地域での評価

地域社会や保護者からの評判も、学校の信頼性を知る上での参考になります。
地元の進学塾や地域コミュニティでの評判をリサーチすることも役立ちます。

高校の選び方についてもっと知りたい方はこちら
高校の選び方・決め方9つのポイント|失敗しない志望校の選び方

まとめ

今回は「高校の種類」について解説しました。高校選びは、お子様の将来に大きな影響を与える重要な決断です。全日制高校、定時制高校、通信制高校の違いや、公立高校と私立高校の特徴を理解することで、自分に合った学校を見つける手助けになります。
また、普通科や専門学科など、学科の違いを把握することも、進学後の学びを充実させるために欠かせません。
最後に、学校見学を通じて実際の雰囲気を感じ、自分に合った高校を選ぶことが大切です。お子様の興味や目標に合った学校を見つけ、素晴らしい高校生活を送れるようサポートしていきましょう。

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