通信制高校ってどんな感じ?|学校や授業の仕組みを詳しく解説

公開日:2024年12月12日

このコラムでは、通信制高校がどんな学校なのかをわかりやすく説明します。
通信制高校と全日制高校の違い、通信制高校の学習スタイル、入学後の生活、メリット・デメリットなど、色々な情報をまとめました。通信制高校の雰囲気を知りたい方は、ぜひご一読ください!

通信制高校ってどういう高校なの?

近年、さまざまな理由から通信制高校を選ぶ生徒が増えています。
全日制高校とは異なり、通学の頻度が少なく、自宅での学習を基本とする通信制高校は、自分のペースで学びたいと考える人にとって魅力的な選択肢です。
しかし、「通信制高校ってどんな感じ?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか?
ここでは、通信制高校の基本的な仕組みや特徴、全日制高校との違い、卒業後の進路などを詳しく解説していきます。

1. 通信制高校の特徴

通信制高校の最大の特徴は、時間割や学習スタイルの自由度が非常に高い点です。
毎日決まった時間に授業を受ける必要がないため、自宅学習を中心に進めることも、全日制高校のように毎日通学することも可能です。
生徒一人ひとりの希望やライフスタイルに合わせて、無理なく登校頻度を選べる柔軟な仕組みが整っています。
さらに、授業形式も多様で、対面型授業だけでなく、オンライン授業課題を郵送で提出する方法など、幅広い選択肢があります。
このように、通信制高校では自分の生活リズムや学習スタイルに合わせた柔軟な環境で学ぶことが可能です。

また、年齢やライフスタイルの多様性も通信制高校ならではの特徴です。
高卒資格の獲得を目指す社会人や、芸術やスポーツなど他の活動に集中したい学生、さらには病気療養中の生徒など、幅広いバックグラウンドの生徒が在籍しています。

通信制高校についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「通信制高校とは?気になる仕組みを徹底解説!」

2. 全日制高校との違い

全日制高校との大きな違いは、通学頻度授業形態です。
全日制高校は毎日登校し、授業はクラスメイトと一緒に受ける形式で、決まった時間割に沿って進行します。
クラスメイトと顔を合わせて学ぶため、学校生活における一体感や連帯感が生まれやすいのが特徴です。
さらに、クラブ活動や学校行事も盛んで、友人関係を構築しやすい環境が整っています。

一方、通信制高校では、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に学習できる点が特徴です。
通学頻度は、週3〜5日から月1〜2回、さらには年数回といった形で、スクーリングの頻度を選択することが可能です。そのため、登校頻度が限られることも多く自己管理能力が求められます。
ただし、クラスメイトとの交流が少なくなるケースもあるため、学校生活での人間関係の形成は難しいですが、自分のペースで学べる環境は、勉強以外の活動に重点を置きたい人にとって大きな利点です。

3. 卒業後の進路

通信制高校を卒業すると、全日制高校と同じ「高等学校卒業資格」を取得でき、大学や専門学校への進学はもちろん、就職も可能です。

進学を希望する場合は、大学受験対策や進路指導を受けることができ、個々の目標に応じたサポートを受けられます。

一方、就職を選択する場合も、通信制高校で取得した卒業資格は履歴書に記載できます。就職活動においては、全日制高校と同様に模擬面接や履歴書の書き方指導などのサポートを受けられるため、安心して準備を進められます。

通信制高校の大学進学についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「通信制高校から大学進学する方法|デメリットや大学進学するコツを解説」

通信制高校の学習スタイル

通信制高校では、全日制高校とは異なる独自の学習スタイルが採用されています。
ここでは、通信制高校での学習スタイルを構成する4つの要素について詳しく見ていきましょう。

1. スクーリング

通信制高校は基本的に自宅学習が中心ですが、定期的に学校に登校し、実際に授業を受ける「スクーリング」が義務付けられています。
スクーリングの頻度は学校やコースによって異なり、週に1〜5回のところもあれば、月に1回、あるいは年に数回の集中スクーリングを実施している学校もあります。

スクーリングの目的は、学習の進捗状況を確認したり、先生に直接質問したりすることで理解を深めることです。
また、スクーリング中に同級生と交流することで、友人関係を作るキッカケにもなります。

2. レポート

レポートは、通信制高校での学習の中心となる課題提出のことです。
授業の代わりに、指定された教材やテキストを使って自分で学習を進め、その内容をもとに課題(レポート)を作成して提出します。
レポートの提出は郵送やオンラインで行われることが多く、先生がその内容を確認して添削を行います。
レポートは単位取得のために必須の学習内容とされ、定期的な提出が必要です。

3. 単位認定試験

単位認定試験は、学習内容の理解度を確認するためのテストで、レポートの内容をもとに行われることが多いです。
通信制高校で各科目ごとに必要な単位を取得するためには、レポートの提出だけでなく、この単位認定試験に合格することが条件となります。

単位認定試験は、年度末にまとめて受験する形式が一般的です。
試験範囲はレポートで学んだ内容に基づいており、自分の学習進度や理解度を確認する良い機会となります。
単位認定試験に合格することで単位が認定され、卒業に必要な単位数を取得することで、通信制高校を卒業できます。

4. 特別活動

特別活動とは、通信制高校での学習内容に含まれる学校行事やボランティア活動などのことで、通常の学習とは異なり、社会性や人間関係の構築を養う目的で実施されます。
通信制高校によって内容や頻度は異なりますが、例えば、地域のボランティア活動や、学校主催の行事への参加、文化祭や体育祭なども特別活動に含まれることがあります。

通信制高校での生活ってどんな感じ?

通信制高校の生活は全日制高校とはかなり異なります。
ここでは、通信制高校での1日のスケジュールや友達作り、クラブ活動、アルバイトができるのか?など、通信制高校ならではの生活についてご紹介します。

1. 通信制高校の1日のスケジュール

スクーリングの頻度が少ないコースを選択すると、自宅での学習が中心となります。
この場合、課題やレポートを自宅などで進めることができ、学習時間や学習場所を自由に設定できます。
午前中にオンライン授業を受け、その後に課題やレポートに取り組むといったスタイルが一般的で、時間に余裕がある場合には、アルバイトや趣味に取り組むことも可能です。

一方、スクーリングの日には学校に登校し、授業を受けたり、同級生と交流したりします。
スクーリングがある日は、全日制高校に通う生徒と似たスケジュールで過ごすことになります。

2. 友達作り

通信制高校では、登校日が少ないため、友達を作る機会が限られています。
しかし、スクーリングや学校行事、特別活動の際には、同級生や他の学年の生徒と顔を合わせる機会があり、その場で自然と会話が生まれることが多いです。
さらに、最近はオンラインで授業やグループ活動が行われることも増えており、SNSやチャットツールを通じて友達と交流するケースも見られます。

学校によっては、交流を促進するイベントなどが用意されている場合もあり、共通の興味を持つ友人と出会うこともできます。
通信制高校に在籍する生徒は、年齢や背景が多様であるため、普段の生活では出会えないような人と友達になれる点も魅力です。

3. クラブ活動やイベント

通信制高校では、クラブ活動やイベントも実施されていますが、その内容や規模は学校によって異なります。
全日制高校のような定期的な部活動は少ないものの、月に数回集まるサークル活動や、スポーツや文化系の一日イベントなどが行われることが多いです。
例えば、テニスやフットサルのクラブ、アートや音楽を楽しむサークルなどがあり、生徒の希望や趣味に応じて活動内容が決まることもあります。

また、体育祭や文化祭、修学旅行といった行事も、通信制高校のスケジュールに合わせて開催されることがあります。
こうしたイベントは、日頃なかなか会えない同級生や他の学年の生徒と交流を深める良い機会です。特別活動の一環としても評価されるため、クラブ活動やイベントに積極的に参加することは、学業面にもプラスになる場合があります。

4. バイトはできる?

通信制高校では、アルバイトがしやすい環境が整っています。
自宅学習が中心で登校頻度も少ないため、空いた時間を利用してアルバイトをする生徒も多くいます。
アルバイトと学業の両立ができるような自由なスケジュールが組めることは、通信制高校の大きなメリットの一つです。

通信制高校の3つのメリット

通信制高校には、様々な生徒に対応したメリットがたくさんあります。
ここでは、特に大きな利点となる3つのポイントについて詳しく解説します。

1. 自由な時間割と柔軟な学習ペース

通信制高校の大きなメリットは、自由な時間割で学べることです。
毎日通学する全日制高校と異なり、通信制では登校頻度が少ないコースが用意されており、自宅で学習を進めることができます。
そのため、学業以外の活動に時間を割きやすく、アルバイトや趣味、スポーツ、芸能活動などと両立が可能です。
また、登校が少ないため、通学にかかる時間や体力的な負担も少なく、精神的なストレスも軽減されます。
自分のペースで学習を進めることができるので、スケジュール管理がしやすく、時間の使い方を自分でコントロールできる点が魅力です。

2. 不登校や発達障害の生徒にも適応しやすい環境

通信制高校は、不登校や発達障害のある生徒にとっても学びやすい環境です。
毎日登校するプレッシャーがないため、教室での授業に苦手意識がある生徒でも安心して学習に取り組むことができます。
また、自宅での学習が中心なので、直接的な人間関係のストレスが少ないことも、こうした生徒にとっては大きなメリットです。
さらに、学校によってはカウンセリングサポートや専門の支援体制を整えている場合もあり、個別対応が必要な生徒に対しても適切な支援が行われることもメリットの1つです。

3. 進学や就職に必要な資格が取得可能

通信制高校を卒業すると、全日制高校と同じ高等学校卒業資格を取得できます。
この資格により、大学専門学校への進学が可能になるほか、高卒資格が必要な企業への就職も目指せます。
特に近年では、進学を希望する生徒向けに受験対策や進路指導を充実させている通信制高校が増えています。そのため、通信制高校から志望大学への進学も十分に可能です。

通信制高校のデメリット

通信制高校は柔軟な学びが可能な一方で、全日制高校にはない、通信制高校ならではのデメリットもあります。
ここでは、通信制高校の主なデメリットについて解説します。

1. 自己管理が難しい

スクーリングの頻度が少ないコースを選択すると、自分のペースで学習を進めることができる一方で、生活習慣を整え、自己管理能力を発揮することが求められます。
特に通学頻度が少ない場合、生活リズムが乱れやすく、夜型の生活に傾きがちです。
適切なサポートがないと、生活が不規則になり、健康や学業に悪影響を及ぼすことも少なくありません。
こうしたリスクを防ぐためには、学校や家族からの支援を受けながら、規則正しい生活を意識することが大切です。

2. 仲間との交流が少ない

通信制高校では、クラスメイトとの直接的な交流の機会が少ないのもデメリットの一つです。
全日制のように毎日クラスメイトと顔を合わせて一緒に学ぶ環境ではないので、自然な友人関係を築くのが難しく、学校生活での孤独感を感じる生徒もいます。
また、友達との交流を通じて得られる刺激やモチベーションも少なく、勉強に対する意欲が低下しやすい傾向があります。
一部の学校ではオンライン上での交流機会やイベントが用意されていますが、全日制の高校ほど豊富ではないため、積極的に交流の場を活用する姿勢が求められます。

3. 卒業までの期間が延びることがある

通信制高校では、卒業に必要な単位を自分のペースで取得していく仕組みになっています。そのため、学習の進捗が遅れると、卒業までの期間が延びてしまうリスクがあります。
計画通りに単位を取得できなかったり、レポートの提出が滞ったりすると、通常の3年間で卒業できず、1年、2年と延長してしまうケースも珍しくありません。
また、進捗が大きく遅れることで卒業が難しくなり、最終的に退学してしまう生徒も多いのが現状です。

通信制高校についてもっと知りたい方はこちら
「通信制高校とは?気になる仕組みを徹底解説!」

まとめ

通信制高校は、自分のペースで学習できる環境や、多様な背景を持つ生徒のニーズに応える柔軟性が大きな魅力です。一方で、自己管理の難しさや仲間との交流の機会が少ないといったデメリットもあります。そのため、通信制高校が自分に合っているかどうかを事前に慎重に検討することが大切です。

このコラムを読んで「自分に合いそう」と感じた方は、気になる通信制高校のオープンキャンパスや説明会に足を運んでみてはいかがでしょうか?実際に学校の雰囲気を知ることで、より具体的なイメージが湧くはずです。

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この記事は、家庭教師のマスターを運営している株式会社マスターシップスの「家庭教師のマスター教務部」が企画・執筆・監修した記事です。家庭教師のマスター教務部は、教育関連で10年以上の業務経験を持つスタッフで編成されています。
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