通信制高校に転入したら後悔する?|後悔しない為のコツもご紹介します

公開日:2025年1月23日

このコラムでは、通信制高校への転入を検討している方に向けて、「通信制高校転入後に後悔しやすいこと」について解説します。
さらに、転入後に後悔しないためのコツや、通信制高校への転入以外の選択肢についてもご紹介します。

通信制高校に転入して後悔する5つの理由

通信制高校は柔軟な高校生活を送れる一方で、転入後に思い描いていた生活とは違い、後悔する人も少なくありません。
ここでは、よく挙げられる後悔の理由を5つ取り上げ、それぞれ詳しく解説します。

1. 授業や課題のレベルが低く、大学進学が心配になる

通信制高校では、個人のペースに合わせて学べる環境が整っていますが、その反面、授業内容や課題の難易度が全日制高校と比べて低いと感じる人もいます。
特に大学への進学を視野に入れている場合、全日制高校で学ぶような体系的で深い授業内容が不足していると感じ、不安を覚えることがあります。このため、「このままでは進学に不利ではないか…?」と後悔する人が多いです。

通信制高校の大学進学についてもっと知りたい方はこちら
⇒ 「通信制高校から大学進学する方法|デメリットや大学進学するコツを解説」

2. 友人との交流の機会が少なくなる

通信制高校では、多くの場合、登校日数が限られており、学校での対面授業やイベントに参加する頻度が少なくなります。その結果、全日制高校であれば自然に築ける友人関係が作りにくいと感じる人もいます。
特に思春期の学生にとって、友人との交流や部活動、文化祭などの学校行事は重要な経験の一部です。これらが減少することで、孤独感疎外感を感じることがあります。
また、登校日が少ないために同じクラスの生徒同士の顔を覚える機会も少なく、「学校に馴染めていない」と感じる人もいます。
高校で新たな友人関係を築きたい人にとっては、この点が大きなハードルになることもあります。

3. 世間の評価が気になる

通信制高校に対して、「不登校や問題を抱えた生徒が通う学校」というイメージを持つ人がいるのは事実です。こうした偏見は、特に周囲の意見や評価を気にする人にとって大きなストレスとなることがあります。
例えば、親戚や近所の人、あるいは同級生の保護者などから、「なんで通信制に行ったの?」「将来大丈夫?」といった無神経な言葉をかけられることがあるかもしれません。
また、通信制高校を選んだ理由を他人に説明する際、自分の決断を正当化する必要があると感じてしまい、気疲れしてしまう人もいます。
このようなプレッシャーが、転入後の後悔につながることがあります。

4. 自己管理を怠ると、生活リズムが大きく狂ってしまう

通信制高校の特徴の一つは、時間の自由度が高いことです。しかし、この自由度は自己管理能力が求められることを意味しており、登校日が少ないため、誰かに管理されることがなく、自分のペースで学習や生活を組み立てなければなりません。
このため、意識して自己管理を行わないと、生活リズムが乱れやすくなります。例えば、夜更かしによる昼夜逆転や、怠惰な生活習慣が日常化することもあります。これらが原因で、心身の健康を損ない、結果的に学業にも悪影響を及ぼすことがあります。特に、自宅学習に慣れていない人や誘惑に弱い人にとっては、この自由さがかえって負担になることも少なくありません。

5. 退学してしまう人が多く、モチベーションの維持が難しい

通信制高校は、全日制高校と比較して卒業率が低い傾向にあると言われています。
この背景には、学習意欲の低下目標を見失ってしまう生徒が多いことが挙げられます。特に、孤独感や自己管理の難しさがモチベーションの低下に直結しやすい点は、通信制高校ならではの課題と言えるでしょう。
また、通信制高校には多様なバックグラウンドを持つ生徒が在籍しており、それぞれの進路や学習ペースも大きく異なります。そのため、生徒全員が同じタイミングで卒業するわけではありません。「友達と一緒に卒業する」という目標が共有されにくいことも、モチベーションを保つ難しさにつながっていると考えられます。

通信制高校についてもっと知りたい方はこちら
「通信制高校のデメリットとは?」

通信制高校への転入を後悔しないための4つのポイント

通信制高校への転入を後悔しないためには、適切な準備と心構えが欠かせません。
ここでは、後悔を防ぎ、安心して高校生活を送るための4つのポイントをご紹介します。

1. 目標を持つ

通信制高校で充実した高校生活を送るには、明確な目標を設定することが非常に重要です。
目標がないと、日々の学習や生活にメリハリがつかず、モチベーションの低下に繋がりやすくなります。
例えば、「必ず3年で卒業する」「〇〇大学に進学する」「特定の資格を取得する」といった具体的なゴールを決めましょう。目標は具体的であればあるほど効果的です。
また、目標を紙に書き出して部屋に貼るなど、常に意識できる形で置いておくと、日々の行動の指針となります。

2. 予備校やサポート校などの学習サポートを利用する

通信制高校だけでは、すべての学習をカバーするのが難しい場合があります。特に大学進学を目指している場合は、予備校やサポート校、家庭教師などの外部サポートを積極的に活用することをおすすめします。
これらの学習サポートでは、進学対策や学習計画のサポートを受けることができ、学力向上やモチベーションの維持に役立ちます。
また、予備校やサポート校では同じ目標を持つ仲間と出会える機会もあり、孤独を感じにくくなるというメリットもあります。
通信制高校の授業と外部サポートを組み合わせることで、より充実した学習環境を作ることができるでしょう。

3. 最終学歴が大切であることを理解する

最終学歴は今後の進学や就職に大きく影響します。
通信制高校を卒業していれば、「高校卒業」という学歴を得ることができますが、途中で退学してしまうと「中卒」のままになり、進路選択の幅が大きく狭まる可能性があります。
また、仮に通信制高校に通学していたとしても、その後、大学や専門学校に進学した場合、最終学歴は「大学卒業」や「専門学校卒業」となり、高校の名前はあまり見られません。
なので、通信制高校に転入する際は、自分の最終学歴を意識することで、学習への意欲も湧きやすくなるでしょう。

4. 登校しない日も、登校日と同じような生活をする

通信制高校では登校日が限られているため、登校しない日をどのように過ごすかが非常に重要です。そのため、登校しない日でも、登校日と同じように規則正しい生活を心がけましょう。
例えば、毎日同じ時間に起きて朝食をとり、学習時間や休憩時間をスケジュール化することで、生活リズムを整えることができます。
また、日々の計画を立てて、それを実行する習慣をつけることで、自由な環境でも自律的に動けるようになります。逆に、この習慣を怠ると、昼夜逆転や生活の乱れが学習意欲に悪影響を与える可能性があります。
規則正しい生活を送ることで、心身の健康にも良い影響を与え、学業をスムーズに進める基盤となるでしょう。

後悔しないための通信制高校の選び方5選

通信制高校には多様な特徴や学び方があり、自分に合った学校を選ぶことで、充実した高校生活を送ることができます。一方で、選び方を間違えると「こんなはずじゃなかった」と後悔することにもなりかねません。
ここでは、後悔を防ぐための通信制高校の選び方を5つのポイントに分けて詳しく解説します。

1. 学校見学・学校説明会に参加する

通信制高校の特徴や雰囲気を知るためには、実際に学校見学や説明会に参加することが最も重要です。
学校見学や説明会では、パンフレットや公式ウェブサイトだけでは分からない、学校の空気感教師・スタッフの対応生徒たちの様子を直接感じとることができます。
また、説明会ではカリキュラムや卒業後の進路、サポート体制などについて具体的な質問をすることができ、お子さんが求めている環境と合致しているかを確認する良い機会となります。
特に複数校を比較する場合は、説明会で得た情報が選択の大きな判断材料となるでしょう。

2. 受講スタイルが自分に合っているか確認する

通信制高校は、学校によって受講スタイルが異なります。たとえば、週に数日登校するスタイルの学校もあれば、年に数回のスクーリングで済む学校もあります。また、登校場所が自宅から通いやすいかどうかも重要なポイントです。
「自分がどの程度の頻度で学校に通えるのか?」「オンライン授業が主体でも問題ないか?」などをよく考えた上で選びましょう。
登校頻度や場所が自分の生活リズムや学習スタイルに合わないと、途中で負担に感じてしまうことがあります。

3. サポート体制は充実しているかを確認する

通信制高校では、生徒一人ひとりが異なる背景や目標を持っています。そのため、学校側がどのようなサポート体制を用意しているかを確認することが重要です。
特に、学習面のサポートだけでなく、カウンセラーが在籍しているかや、学校内で人間関係の悩みを相談できる環境があるかも大切なポイントです。
また、進路相談や生活面のアドバイスが受けられるかどうかも確認しておくと、安心して学校生活を送ることができるでしょう。

4. 希望する進路に沿った学習が受けられるかを確認する

自分が目指している進路に合わせた学習ができるかどうかも重要です。
たとえば、大学進学を目指している場合は受験対策の充実度を確認し、資格取得や専門分野の学習を希望する場合は、それに対応したコースがあるかをチェックしましょう。また、進路実績や卒業生の進学先も参考になります。
学校が提供するカリキュラムが自分の目標に直結しているかどうかをしっかり確認することで、転入後に「進学や進路の準備が足りない」と後悔するリスクを減らすことができます。

5. サークル活動・部活動・学校行事を確認する

友人や教師との交流を重視したい場合は、学校が提供するサークル活動や部活動、学校行事がどれだけ充実しているかを確認しましょう。
通信制高校ではこれらの活動が少ない場合もありますが、中には文化祭や運動会、趣味を共有できるクラブ活動が盛んな学校もあります。学校行事や部活動に積極的に参加することで、他の生徒や教師との繋がりを深め、学校生活をより楽しいものにすることができます。
特に、人と交流するのが好きな人や友人関係を大切にしたい人にとっては、学校選びの重要なポイントとなります。

通信制高校へ転入する以外の選択肢とは?

通信制高校への転入は、多様な学び方を選べる魅力的な選択肢ですが、それが唯一の道というわけではありません。
ここでは、通信制高校以外の代表的な選択肢を4つご紹介します。それぞれの特徴やメリットを理解し、自分にとって最適な進路を見つける参考にしてください。

1. 高卒認定試験を受験する

高卒認定試験(旧・大検)は、高校を卒業していなくても、高校卒業と同等の学力を証明できる資格です。この試験に合格すると、大学や専門学校への受験資格が得られます。
高卒認定試験は、特に「早く高校卒業資格を得たい」「自分のペースで学びたい」という人に向いています。試験範囲は中学・高校の基礎内容が中心で、独学でも十分に準備可能です。
また、学費がかからず、経済的な負担を抑えられるのも大きなメリットです。
ただし、学校生活を経験する機会がなくなるため、友人との交流や思い出作りを重視する人には向かないかもしれません。

高卒認定試験についてもっと知りたい方はこちら
「高卒認定試験は簡単すぎ?|難易度や合格率などについて詳しく解説」

2. 通信制以外の高校への転入する

通信制高校だけでなく、他の形式の高校へ転入する選択肢もあります。
例えば、全日制の私立高校は、柔軟な受け入れ体制を持つ学校も多く、転入後も比較的スムーズに学校生活に馴染める場合があります。また、定時制高校は夜間や午後の授業が中心で、昼間に働きながら学べる点が特徴です。
これらの選択肢は、「学校生活を楽しみたい」「一定のペースで通学しながら学びたい」という人に適しています。ただし、学校ごとにカリキュラムやサポート体制が異なるため、事前にしっかりと調査することが重要です。

3. 海外留学する

もし語学力を身につけたい、異文化に触れたいという意欲があるなら、海外留学も選択肢の一つです。
海外留学は、短期から長期まで様々なプログラムがあり、自分の目標に合わせて選ぶことができ、国際的な視野を広げるだけでなく、自立心コミュニケーション能力の向上にも繋がります。
高校卒業資格が必要な場合は、留学先の高校での卒業を目指す方法や、帰国後に日本で高卒認定試験を受ける方法があります。ただし、費用や生活環境の変化に対応する必要があるため、事前の準備が欠かせません。

4. 就職する

高校生活にこだわらず、早く社会に出たいという人には、就職を選ぶという道もあります。
特に、特定のスキルや職業に興味がある場合、高校を中退し、早めに仕事の経験を積むことで将来的に起業し、独立をすることもできます。
ただし、就職する場合は、高卒資格がないと選べる職種の選択肢が限られることが多いです。そのため、働きながら高卒認定試験を受験する人もいます。
どちらにしても、高校を辞めて働く場合、家族の理解やサポートが必要になることを念頭に置き、慎重に判断しましょう。

まとめ

通信制高校への転入は、子どもに合った環境を提供してくれる一方で、自己管理の大切さや適切な目標設定などが求められる進路です。自分自身の状況や価値観をしっかりと見つめ直し、「本当にこの進路でいいのか?」と自問自答を繰り返して決定しましょう。
人生の進路に正解はありません。どの道を選んでも、工夫と努力次第で充実した時間を過ごすことができます。自分に合った進路を見つけ、前向きな一歩を踏み出してください。

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