ヤスコのコラム:部活をやめる、やめない? その成績の差に驚きのデータ
公開日:2024年6月3日
本格的に、部活に力が入っていく6月。
「ウチの子、部活ばっかりで勉強に身が入っていない(汗)」
「夏の大会までがんばるって言っているけど、受験勉強は大丈夫かしら??」
そう心配する保護者のみなさんも、多いのではないでしょうか。
また受験生のお子さんでも、「部活を早めに引退するか、続けるか」で迷うこともあるでしょう。
1日は24時間――。
それはアインシュタインにも、東大生にも、ドラえもんのぐうたらのび太くんにも平等に与えられた絶対ルール。
だったら今の部活をやめて、浮いた時間を勉強に回せば、成績がもっと上がるのでは?と考えるのも当然のことです。
でも、ちょっと待って!
決断は、次のデータを見てからにしてください。
使える時間は多いのに、なぜ??
少し前になりますが、2019年に文部科学省が行った調査で、意外な結果が出ました。
A 部活をまったくしていない子
B 1日1~2時間は、部活に時間を取られてしまう子
あなたは、どちらの子の学力が高かったと思いますか?
正解は―― B。
なんと「部活をまったくしない」子どもより「1日1~2時間程度の部活をしている」子どものほうが、学力が高かったのです。
下のグラフを見ると、その差は歴然ですね。
(平成29年度全国学力・学習状況調査の結果より)
この結果の因果関係はわかっていないそうですが、もしかしたら時間に適度な制約があったほうが、「主体的に学習に取り組めるマインド」ができあがるのかもしれません。
また、教育アドバイザーの清水章弘さんは、朝日新聞のコラムの中でこうも述べています。
「あくまで私自身のイメージですが、部活をやめた後に成績が上がる中高生は20~30%です。残りは『ほぼ横ばいか、下がる』です」
さらに、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所による「コロナ禍における学びの実態」の調査では、家庭にいる時間が増えたことで最も増えたのは「YouTubeなどの『メディアを見る時間』だったそうです。
中高生の約 6 割が「ゲームやインターネットの誘惑に負けて十分に勉強できなかった」と答え、約 3 割は「家で集中して学習できる場所がなかった」と答えています。
部活をやめる、その前にやってみよう
がんばっている部活、せっかくなら勉強と両立したいですよね。
もし部活を続けるか悩んでいるのであれば、まずは次のことをやってみましょう。
- 部活をやめたとして、「空いた時間でどう勉強するのか」の具体的なスケジュールを立ててみる
- 同じ内容を部活を続けながらできないか、考えてみる
- 部活をやめることに本当に納得できるのか、考えてみる
それでもわからない!という場合は、気軽に家庭教師の先生に相談してみましょう。
きっと、お子さんの性格や学力に合った、具体的なアドバイスがもらえるはずですよ。